表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/7

男とは


少女が畳に押し倒された。

その前に何があったのか、何を言ったのか、さして問題ではなく。

ただ彼女は、彼に押し倒された。


しばし黙して瞬いた彼女は、自分を見下ろす青年をじぃ、と見る。


「あなたも男ということですか」

「俺が聖人君子とでも?」

「あなたはむしろ絶対王政巻き込まれ派ですからね」

「何だ、それは」

「いいえ」


実はあなた、結構不器用なのでは、なんて。分かりきったことを思っただけです。


零れた独白に、青年は呆れた。


「お前、もう少し危機感を」

「野郎が乗ってる時点で体力のない私はギブアップです。

 将来的に体力消耗することが決定したので、現在絶賛体力温存中です」

「本当に、よく回る口だな」

「塞いでみますか?」

「直接的すぎる。女だろう」

「一清さんは男でしょう」

「だから」

「男性は老年期になっても生殖機能変わりませんので、長期にわたる体力消耗が……むぐっ」



ほがむが、と手のひらで話そうとする彼女を、青年はふかーく息を吐いて解放した。



(せめてお喋りさせて下さいよ)

(それが問題なんだろ)

(で、続きはいいんですか?)

(俺も今のうちに体力温存)

(じいさんみたいですねぇ。あいた)



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ