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第17話 勇者と魔族軍、祝宴を開く。そして伝説へ……

 多くの兵を失ったハラクローイはもはや風前の灯火。

 魔族どころか人間の国相手にもまともに太刀打ちできない状況だ。


 俺と魔族の連合軍は、祝宴を開いていた。

 竜人族の王、ヨキ様以外の魔王様がたとも顔合わせもかねて同席している。

 みなさん話のわかる方で心の底から酒を楽しめている。


 とくに鬼神族は酒を水代わりに飲むらしくて、タルを一時間で空にした。


「いやあ勝利の美酒ってのは美味いなあ」

『ルーくんってばお酒飲んじゃってイイっすか?』

「ハラクローイの法律では15歳から飲酒オッケーだからな。しかもこれはおごられてる酒だからなお美味い!」


 ユーちゃん様にはとくになにもない。剣だからね。


『ひどいっすー。ルーくんが魔族の皆さんと話せるようになったのはオラが全種族言語翻訳をつけたからっすよ。つまり魔族と協力してハラクローイを打ち倒すにはオラが必要不可欠で』

「でもなんも食べれないでしょ、剣だし」

『ものは食べないけど磨いてほしいっすね。最低でも砥石で研いでオイルを塗って最高級の羊毛で拭いてもらえりゃ、満足っす』

「ユーちゃん様の望む最低限って最大限の剣の手入れなんだけど。まあいいか。宴のあとで磨いてやるぜ、相棒」


 とまあ、いい感じにできあがっていた俺。


「ルーザー。今日のメシはドラコが作ったぞ。食え」

「おう。もらおうかな」


 人の歴史が始まって以降、魔族と交流がなかったから、魔族に害はないけど人間が食って大丈夫じゃないモノもあるだろう。

 人間はネギを食べられるけど、ネコに食わせたら毒だろ。


 つまりあれだ。


 竜軍鍋なる、竜人族の行軍中に作る鍋に、入っていました。


《ギィヤアアアアアアアゥゥゥ!》


 キャロット的な感じに放り込まれていた、マンドレー(叫び声を聞くと死ぬ系野菜)が。



 久々にデスワープですわ。


 スープの器を持ったまんまワープしたわ。

 そんでもっていつもの場所に飛ばされて、目の前にはカス王。


「おおゆうしゃ。しんでしまうとはなさけな……」


《ギイヤウゥヤッッハアアア!!!!!》


 玉座の間にいた全員が倒れた。

 俺はそもそもデスワープ先にいるから死んで即復活。



 …………うん。まっさかドラコの料理でハラクローイの玉座の間にいたお偉いさん全滅させるとは思わんやん?




 ドラコが魔族にとって伝説の英雄になった。


もう何回死んだかわからんルーザー「え、俺なんかやっちゃいました?」

ユーちゃん様『ルー君っていうかそのマンドレーが殺っちゃったっす』

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