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箱庭の王様  作者: 山司
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第19章 クーデター 4

第19章

クーデター 4





▪️▪️▪️▪️





ルベスタリア王国建国祭を終えてから、ルベスタリア王国軍は冬に向けて行動していた。



通年であれば、豪雪地帯のルベスタリア王国では冬の間は引き篭もりが基本だ。


しかし、今年はそうも言っていられない。

南方の、イジャラン・バダ帝国とガンヒンリン帝国の戦争を起こさせない為に、戦争が勃発する前に、両国で内乱を起こして貰って、クーデターを成功させて貰わなくてはいけない。


その為には、僕達も、冬の間でも行動出来る様にしておく必要がある。


幸い、1番の大仕事である、“空中要塞 メタヴァース”は完成した。

しかし、今のままでは、空中要塞に出向いた者は、冬明けまでルベスタリア王国に帰って来られない。


なので、エアポートの発着場に完璧な雪対策が必要なのだ。


此れに関しては、元々参謀部に出していた課題の対空対策の一環で、既に幾つかの方法が立案されていて、どの方法が最も有効かの検証をするだけだったのだが、今年は予想外のトラブル続き…………


いや、まあ、毎年何かしらのトラブルはあるのだが、今年は特にトラブルが多かった上に人手が掛かるモノばかりだったので、検証を行えていなかったのだ。



「…………じゃあ、エアポートの発着場を2重構造にして、間に熱を発するスペースを作るのが1番良さそうって事かな」


「はい、其れが最も防衛力を下げず、防壁外にも魔導具の設置をせずに済みます。

其れと、定期的に除雪をしておく事で、いざと云う時にスムーズに利用出来るかと思われます」


「了解、じゃあ、其れで建設を開始して。

設計は以前のままで問題無かった?変更点とか」


「はい、問題無く、変更点もありません。

因みに、この方法で実際に設置して上手く行けば、王都全域にも同一の構造を施しますか?」


「そうだね…………

でも、其れを行うと、王都の周囲を今後拡張出来なくなるからなぁ〜……」


「其処は、拡張が必要な場合には私達S級かA級代理官が防壁の撤去を行えば問題無いかと思いますが…………」


「いや、拡張する予定が無いなら其れでも良いんだけど、ゆくゆくは王都の周囲にもっと施設を作る予定なんだよね。

全部、全く急がないモノだから、完全に手付かずなんだけど、レジャー施設とか、森林とか、湖なんかのエリアを作るつもりなんだよ」


「王都の周囲に自然を作ると云う事ですか。

なるほど、其れであれば、規模をどうするかで今防壁の拡張を行うのは無駄になってしまう可能性が十分にありますね」


「そうなんだよね。

どんなモノにするかも、もっと僕自身の目で世界を見て回ってから考えたいし」


「分かりました。

では、エアポートの発着場の拡張を早急に建設致します」



ハンジーズが一礼して出て行くと、次はモルツェンとワルトルットゥがやって来た。

次の報告は、“空中要塞 メタヴァース”の人員の配置についてだ。


一通り、資料に目を通して、問題無い事を告げたのだが、ワルトルットゥから追加上申が有った。



「ところで、ノッディード陛下。

この人員配置で行くならば、私の師団は冬の間、半数は訓練のみになってしまいます。


ですので、現在手薄になっている、イジャラン・バダ帝国とガンヒンリン帝国の死都 プルトバトールと悪都 オツヤントウ以外の古代遺跡都市の探索を行ってはどうかと思うのですが、如何でしょうか?」


「確かに其れは良いアイディアだけど、みんな冬はゆっくり過ごしたくない?」


「ノッディード陛下、年中快適なルベスタリア王国では、王都から出ない仕事は基本的に同じペースで働いていますから、冬だからと意識する者の方が少ないのでは?」


「…………言われてみれば、そうかも。

王城内は年中変わらないし、お城の外も雪の所為で暗いだけで、寒くは無いもんね。


でも、そうなるとワルトルットゥ師団は全員で“空中要塞 メタヴァース”に行く事になっちゃうよね。

家族には、別の仕事をしてて王都から離れられない者も居るだろうから、空中要塞と王都の行き来を結構頻繁に行う必要があるか…………」


「其処は問題無いでしょう。

空中要塞勤務の者達と同じペースで、交代しながら少しずつ探索を進めれば大丈夫だと思います。


死都 プルトバトールと悪都 オツヤントウ以外の古代遺跡都市は、魔物街 アコウツウ程度の小規模なモノばかりですから」


「そうだね、何か探す訳でも無いから、のんびりめの探索をしつつ実戦経験を積んで行って貰う感じで行こうか。


じゃあ、其れはワルトルットゥに任せるよ」


「了解しました、お任せください」



モルツェンとワルトルットゥの次は、エニットだった。

諜報局からの最新情報の様だ。



「ノッド様、エルヴァの居た可能性の有る場所が見つかりました。


イジャラン・バダ帝国の帝都イジャランに在るポーション店で、15年くらい前にポーションのタンクに浸かっていた女の子が見つかったそうです。

その女の子を育てていた人物も特定出来たのですが、生憎と既に亡くなっていました。


そして、その人物には息子と娘が居た事も確認が取れました」


「其れは、確定っぽい感じだね…………」



エニットから詳しく聞いたところ、先ず、戦争の動向を探る為にイジャラン・バダ帝国に入っていた諜報局のメンバーが、エルヴァの復活の可能性である『ポーションタンクで溺れていた赤ん坊情報』の聞き込みも同時並行で行っていたところ、1人の男と出会った。


その男は、自分の働いているポーション店で昔そんな事があったと言う。

その赤ん坊は、もしかしたら、高貴な生まれの子かもしれないから、包み隠さず話す様に言うと、男は酒代だけで、知り得る限りの事を教えてくれたらしい…………



まあ、エルヴァは血筋としては、ルニウメン皇国の王家の血筋だ、間違い無く高貴な生まれだろう。



その男の話しによると、その男の先輩に当たる人物が、ポーションを一時保管するタンクの中から、赤ん坊を発見して、その子を引き取って育てたそうだ。

その先輩はイロモと言い、その赤ん坊を見つける半年程前に、妻が流産して、お腹の子供と一緒に亡くなったそうだ。


そんなタイミングで赤ん坊を見つけ、更に、既に居た息子と娘と同じく、金の髪に金の瞳だった為、イロモは流産となってしまった赤ん坊が実は生きていたと思って、その赤ん坊を引き取ったそうだ。


その後、イロモは男手一つで、子供達3人を育てていたそうだが、ずっと子育てに悩んでいたそうだ。


悩みのタネは2つ。

1つは、赤ん坊を引き取った時、息子は既に7歳だった。

なので、母親の死も理解していた。

息子は、お腹の中の赤ん坊よりも母親に生きていて欲しかった。

そして、赤ん坊だけが生きていて母親が死んだ事がどうしても許せない様だったのだ。


もう1つは、ポーションタンクで溺れていた所為か、赤ん坊は幾つになっても言葉が話せなかったのだ。

此方の言葉は分かっている様なのだが、どうしても話す事が出来なかったらしい。



その所為で、イロモの居ないところで、息子が妹に暴力を振るっているのだろうと云う事は感じていても、本人達からは何も聞き出せないと嘆いていたそうだ。



そんな日々が続いた、ある日、突然イロモが仕事に来なくなった。

真面目なイロモが仕事をサボる訳が無いと、イロモの家に同僚と見に行ったが、鍵が掛けられて誰も居ない様だった。


2、3日経っても、イロモは仕事に来なかった。


そして、イロモの家の近所の住人から異臭がするからと通報があり、憲兵が突入したところ、イロモの死体が有ったらしい。


だが、死体はイロモ1人だけで、荒らされた様子は無かったが、金目のモノは何も無くなっていた事から、息子がイロモを殺して逃げたのではないかと言われていたらしい。



そして、息子だけで無く、2人の娘も行方が分からなくなったそうだ…………



「…………ネイザー、正解だったっぽいね。


それにしても、幼児退行とは関係無く言語障害だったと云う事は、アエルゲインの魔導具で改善されそうだね。

幸いにも、エルヴァは魔導士だったから、魔素操作を覚えれば喋れなくても魔導具が使えるだろうから、一緒に学んで貰おう。


ネイザー、悪いんだけど、アエルゲインとエリニーフォスに今の話しを伝えて、“会話の魔導具”を用意して貰って」


「はい、畏まりました」



エルヴァは既に僕にとって大切な家族だ。

なので、こう云うちょっとした進展の可能性でも、僕が優先的に行う事が分かっているネイザーは、直ぐに執務室を出て行った。



「ノッド様、続いて、イジャラン・バダ帝国で動きがありました。


皇帝 ダトプラー・ヴァー・イジャランが討たれ、妹のチパーティアム・ヴァー・イジャラン皇女が新たな皇帝として即位しました」


「え?!早!!」


「はい、私達の想定を遥かに超えて早い行動です。

其れに、大きな内乱も起こりませんでした。


チパーティアム・ヴァー・イジャラン皇女の声の下に集っていた兵力が、殆どの皇帝派の者を懐柔した様なのです。


ハッキリと申し上げて、私達の作戦が完全に裏目に出ました。

アルコーラル商国の売り渋りが解けた瞬間に、皇女派が、一気に商品の買い占めを行って、経済の停滞を盾に皇帝派と交渉して、完全に暗殺で事を済ませた様です」


「…………チパーティアム・ヴァー・イジャラン新女皇帝か…………


侮れない人物だな。

もしかしたら、女皇帝が帝位に着いた事で、逆に、ガンヒンリン帝国との戦争を推し進める可能性も有り得るか…………」


「はい、内乱が起こらなかった事で、今までよりも軍備が整った形になってしまいました」


「皇帝の弟はどうしてるの?」


「帝位を狙っていた弟も暗殺されています。

其れどころか、皇帝の子供や、今回の帝位争いとは無縁の兄弟やその子供まで、全て暗殺されています。


現在、イジャラン・バダ帝国に明確な継承権を持つ者は誰も居ません。


チパーティアム・ヴァー・イジャラン女皇帝は未婚ですし、ダトプラー・ヴァー・イジャラン皇帝が帝位に着いた時に、其れ以前の世代の者は全員が継承権を返上していますので」


「…………徹底してるねぇ〜……

てっきり、奴隷の従者と結婚したい為だけのクーデターかと思ってたけど、其処迄殺すって事は、絶対に自分以外の帝位を認めないつもりなんだろうね。


でも、皇帝の子供達は別として、他の兄弟まで殺す計画じゃ無かったよね?」


「はい、其処迄やる事は、皇女派の者達も知らなかった様です。

実際に兄弟達を暗殺したのは、女皇帝本人だそうです」


「突然、そんな事したって事?」


「いえ、女皇帝自身は、最初から、自分以外の継承権者を全員殺すつもりだった様ですが、其処迄やると言うと反対される可能性が有ったから黙っていたと言っていたそうです。


ノッド様、此処まで徹底的に殺す計画を立てながらも、奴隷解放を訴える女皇帝の真意はどう言ったモノだと思いますか?


私には、どうしても矛盾だらけの存在の様に思えて…………」



エニットは、チパーティアム・ヴァー・イジャラン女皇帝に対して、理解出来ない事の恐怖の様なモノを感じている様だ。


そう、確かに不自然な様に思える。

博愛を訴えるかの様な、“奴隷解放”の理念と、絶対的な存在になる為の様な、血を分けた兄弟全ての暗殺。


しかし、コレは別に矛盾しない、何故なら…………



「エニット、そんなに難しく考える必要は無いよ。

多分、チパーティアム女皇帝は、僕と似た様な考えなんだと思うよ。


本心での理由は分からないけど、“奴隷解放”って云う目的が有って、その障害になりそうな人物を、障害になる前に前以て処分しておいただけさ。


相手が兄弟だったり幼い子供だったりしたから、行動が非道に見えるだけで、実際には其れだけの事なんだよ。


多分、奴隷制度の確立されているイジャラン・バダ帝国での“奴隷解放”は、いつ味方の中から反対意見が出てもおかしく無い状況なんだろう。


だから、そうなった時に、担ぎ出される可能性の有る、皇帝の子供や兄弟達は、この機会に一気に居なくなって貰った方が今後の憂いが無い。


そして、配下にも、裏切ったら容赦しないと云う事を伝える事も出来る。


きっと、其処迄しないと、イジャラン•バダ帝国の“奴隷解放”は成し遂げられない大きな事なんだと思うよ」


「…………大きな事を成し遂げる為の犠牲と云う事ですか。

確かに、兄弟すらも容赦しない徹底振りは、覚悟が有っての行動で、其れを自身で行うチパーティアム女皇帝は警戒すべき人物ですね」


「確かにね、でも、エニットだって僕がピンチだったら、相手が年端も行かない少年兵の集まりでも、皆殺しにしちゃうでしょ?」


「はい、其れはもちろん」


「同じさ、ウチは家族の仲が良いから、家族に手を掛けるイメージが湧かないかもしれないけど、世界中の家族の大半は、其処迄仲良く無いからね…………」






エニット・ルベスティア。

ルベスタリア王国S級代理官の1人で、水色の髪に黒い瞳、大人しい雰囲気のほっそりした女性だ。


彼女は、リティラ、グレーヴェ、ネクジェー達と同じく、普通の暮らしから、両親を突如失って、生きる術を失くした少女だった。


ただ、エニットはリティラ達の様に性的な被害は受けていない。

理由は簡単で、単に目立たなかったからだ。


リティラの様に、誰の目にも留まる程、美少女だった訳でも、グレーヴェやネクジェーの様に注目される様な行動を取る事も無く、家に有るモノを売りながら、僅かな食事を摂って生きていた。


とは云え、そんな生活が長く続く訳も無く、次第に売れるモノも無くなり、食事の回数が減り続け、とうとう何も無くなって、何日も水だけを飲んでいたところで、狼弾会の資料を見た僕が見付けて、ルベスタリア王国へと連れて来た。


エニットは今でも細身だが、発見した時は本当に骨と皮だけの状態で、意識も朦朧としていた。

そして、後から聞いた話しでは、その朦朧とする意識の中で抱き上げてくれた僕に恋をしたそうだ。



そんなエニットは、目立たない雰囲気とは裏腹に、本来なら非常に目立つ成績だった。

文武問わず、どの科目も全て5位以内と云う優秀さだ。


しかし、此処でも目立たない理由があった。

其れはネイザーとシイーデの存在だ。


ネイザーは武の方は6位や7位だったが、文の方は全て1位だった。

そして、シイーデは文武共に全てが4位以内と云うエニットよりも総合して優秀だったのだ。



しかし、もしもエニットがもっと目立つ雰囲気であったなら、今の成長は無かっただろう。

エニットには悪いが、元々は法聖庁を希望していたのを、その目立たない雰囲気を活用して貰って、諜報局への配属にしたのだが、此処でエニットの才能が開花した。


諜報局はネクジェーが局長を務めているが、彼女は実質ナンバー3だ。

諜報局のナンバー1と2は、副局長のイカルツウィンとデンツウィン兄弟だ。


彼らは局長のネクジェーを含め、全諜報局メンバーの先生として、諜報や暗殺の技術は勿論、作戦の立案や作戦行動そのものまで指導をしている。


イカルツウィンとデンツウィンが副局長なのは、後々は、教育を終えて、諜報局0番隊になる事が決まっているからだ。


そして、その2人から、免許皆伝を貰っているのは現在エニットただ1人だ。


因みに、戦闘能力も、諜報能力も1番高いのはネクジェーだ。

しかし、事暗殺技術に関しては、エニットが最も優秀で、唯一イカルツウィンとデンツウィンから一流と認められている。


元々、諜報局はネクジェーを含めて、狼弾会で情報収集が得意な者を集めた部署だったのだが、たった1人、狼弾会出身では無い、諜報活動をした事の無いエニットが最初に免許皆伝となったと聞いた時は驚いた。


エニットを含めた他のメンバーには悪いが、僕は最初の免許皆伝はネクジェーだと思っていたからだ。

ネクジェーは代理官全体の戦闘能力ランキングで云うなら第4位だ。

ペアクーレ、レアストマーセ、ティヤーロに次ぐ戦闘能力だ。


其れに比べて、エニットは14位とかなり戦闘能力に差がある。

この戦闘能力の順位差は、身体能力の差でもあるので、エニットが如何に技術面で優れているかが分かるだろう。


とは云え、基本的には暗殺を頼む予定は無いのだが…………


其れでもエニットには、常に優先順位をつけて、迷い無く即断出来る様になって欲しいと思っている。

何故なら、もしも、ルベスタリア王国の中に裏切り者が出てしまったら、その裏切り者の処分を任せる可能性が最も高いのは、エニットだからだ…………



なので、少しキツい様だが、エニットには、



「エニット、もしもの時には、家族すら手に掛ける必要があると云う事だけは覚えて置いて欲しい」


と、伝えた…………



「はい…………」


俯きながら、小さく応えるエニット。

もちろん、気持ちは良く分かる。

僕もそんな事態には絶対になって欲しくは無い。


しかし、其れでも、必要に迫られる可能性はゼロでは無いのだ。



「エニット、もちろん、僕だってS級やA級代理官のみんなが裏切るなんて思ってないし、僕にとって一番大切なのは家族だから、損得で家族を手に掛けるなんて事は無い。


例えば、キミが何処かの国に捕まってしまったとして、情報が漏れない様にキミを暗殺するくらいなら、僕は情報が漏れない様にその国を滅ぼす。

たとえ戦争になったとしてもね。


だから、本当にどうしようも無い状況にならない限り、家族を手に掛ける事は無いよ。

でも、そう云う状況が起こる可能性がゼロでは無いと云う事を忘れないで欲しいんだ」


「はい、分かりました。

でも、もしも、私がヘマをしても絶対に情報は渡さないので、ノッド様は無茶をしないで下さい…………」


「何言ってるのさ、エニット。

エニットが捕まちゃったら、一目散に、助けに行くに決まってるじゃないか。

其れで、もしも、僕の大切なエニットが酷い目にでも遭ってたら、例え、コッチが強引に潜入調査をしてても皆殺しにしちゃうに決まってるよ」


「いえ、そのお気持ちはとても嬉しいんですが、その、私一人の所為で、ノッド様やルベスタリア王国に迷惑を掛ける訳には…………」


「迷惑だなんてとんでもないよ。

エニットを失うくらいなら、ルベスタリア王国以外の世界中の国を滅ぼす方がマシだよ。

冗談や例えじゃなくて、本気だよ?」


「ノッド様………

その、ありがとうございます…………」



さっきまでの沈んだ雰囲気から、モジモジしながら恥ずかしそうな雰囲気に変わるエニット。

執務室の空気も、重苦しいものから、ラブラブなモノに変わっている。


まあ、家族や仲間の処理など滅多に起こる訳は無い。

僕は今言った通り、大切な人の為なら、世界を滅ぼしても構わないと思っている。


僕にとっては、ルベスタリア王国民1人の命の方が、数億の知らない人の命よりも重いのだ。


そう云う意味では、僕もアルアックス王国の王族や、アルコーラル商国の上級議員、イジャラン・バダ帝国にガンヒンリン帝国の皇帝達と大差無いかもしれない……………………





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