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箱庭の王様  作者: 山司
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第15章 組織編成 1

第15章

組織編成 1






▪️▪️▪️▪️





建国祭から1ヵ月余り、建国祭で発表した全国民の家名の登録も無事に終了して、新規S級代理官も、僕との生活にも慣れ始め、新S級とA級代理官への装備の支給とポーションを使った訓練の定着も終わった。


その間、僕自身も色々と色々だった。

最大戦力を2倍で堪能したり、約束を果たしたり、最年少記録を更新したりと、まあ、色々だ。


そして、今日は此処数日、本人達の意向も聞きながら進めていた組織編成を発表する日だ。


今回の組織編成は、各部署の実質的トップも決めるので、今後は当面変動しない。

実質的と云うのは、ルベスタリア王国の組織の最上位は全て僕だからだ。

そして、当面と云うのは、今迄の半年や1年といったモノでは無く、数年単位で変わらない予定のモノだ。




S級代理官16人、A級代理官46人の全員が集まったのは、エアポートタワー101階に新たに作った円卓の間だ。


実は円卓の間は、ルベスタリア王城の20階、軍管理階に既に有ったのだが、天井は高く設計していたが、いかんせん扉が人間サイズだったので、アエルゲインが入れない。


いや、入れないと云う訳では無い。


ジャッジメントオーガだった頃のゴッツイ体型から、人間型のスリムな体型になったので、以前の様なぶった斬り作戦で無くても、真っ直ぐ寝そべってひこずって貰えば入れるのだが、毎回其れをさせるのは、ちょっと可哀想なので、建物内の壁も全て破壊不能なルベスタリア王城では無く、改造可能なエアポートビルの101階を全部ぶち抜きの広い部屋にして、新たな円卓の間を作ったのだ。


因みに、今日は使う予定は無いが、地下1階のナエラークの部屋とも監視カメラの魔導具でお互いに繋がっていて、一緒に会議も出来る様にして有る。




円卓の間や円卓会議などは一般的には、全ての人が平等に意見を出し合う事を意味して、円形の机を囲む訳だが、ルベスタリア王国については違う。


平等なのは、S級代理官とA級代理官が、であって、明らかな上座である僕の席が存在する。


但し、席順も無く、来た順番に手前から詰めて座るルールで、その辺りは、一般的なモノよりも平等だろう。

アエルゲインは自分で椅子を3つ取って、自分用の椅子を置く感じだ。




「…………じゃあ、全員集まったね。

ちょっと、早いけど始めようか。


先ず、今回の組織編成に於いて、明確に上下関係が出来る訳だけど、S級代理官、A級代理官の権限が平等であっても、各部署での指揮命令権は、その部署毎の上下関係に依存する形で従って貰いたい。


但し、実質的な最上位者が1人しか居ないのは、魔導具研究所だけだ。

其れ以外は必ず平等な最上位者が居るから、基本的に独断は出来ない様になっている。



それじゃあ、発表して行く。


今回の組織編成での部署は、全部で7つ。


1つ目が、ルベスタリア王国軍。

2つ目が、ルベスタリア法聖庁。

3つ目が、ルベスタリア国営庁。

4つ目が、ルベスタリア国立学校。

5つ目が、ルベスタリア国立総合病院。

6つ目が、アエルエンタープライズ。

7つ目が、国王親衛局だ」



僕がそう言うと、複数の安堵の溜息が漏れる。

理由は…………



「ちゃんと、みんなからの意見も取り入れて、親衛局も作ったよ。

僕としては、必要な時に、王国軍から警護を出してくれたら良いじゃ無いかと思ったんだけどね…………


親衛隊を作れって何人にも言われちゃったからさ」



そう、今回の組織編成で、僕はみんな、特にS級代理官と最初期B級代理官の面々から、親衛隊を作る様に言われた。


僕的には、作るつもりは全く無かった。


だって、親衛隊が着いちゃったら、娼館に行った時に、世の一般的な貴族みたいに、親衛隊員を控え室で待たせないといけなくなる。


其れだと僕も心置きなく遊べないし、お泊まりもし難い。


だから、護衛を付ける時だけ、王国軍から派遣して貰えばいいと考えていた。

まあ、護衛が必要なのは、基本的に王都ルベスタリアから出る時なので、S級代理官の誰かをデートがてら誘っても良いとも思っていたのだ。



しかし、みんなの意見は違った。

人手不足で、みんなに余裕が余り無くて、計画的に必要な時に人員を回さなければいけなかった頃とは違い、ほぼ保険とも言えるルベスタリア王国軍にも十分に人員が回せるくらいになった。


ならば、常に僕の側に誰か付けて護衛と補佐をさせるべきだと云う意見が多数出たのだ。


仕方がないので、僕も諦めて親衛隊を作る事にした…………




「じゃあ、1つ目のルベスタリア王国軍から。


ルベスタリア王国軍は3人の大将を実質的なトップとして、各大将に3人の中将と4、5人の少将を付ける形の編成だ。


1人目の大将はリティラ。

その下の中将はシイーデ、オンレミッド、マイテーゼ。

少将は、ブリングシオン、ウィオローフ、ウィキャリー、ロベヴフ、フィオーウィだ」


呼ばれた者が次々に返事をして立ち上がる。

リティラとシイーデ以外は将官と云う高いポジションに緊張している感じだ。



「リティラのところは、治安維持の所謂憲兵の仕事が中心の部隊だ。

基本的には王都内の見回りと、各施設の警護、国民の武術の訓練の指導なんかを行って貰う最も人数の多いところになる。



2人目の大将は、ワルトルットゥ。


中将は、ラウニーラート、ピカルニキ、サンティデルテ。

少将は、ゲーイエル、シュイタム、デゴミルース、アナゼスだ。



ワルトルットゥのところは、王都外の警備が基本の部隊だ。

最も優先すべきは、このルベスタリア盆地を囲む山脈を越えてやって来る者への警戒だけど、仕事としては、基本的に魔獣を定期的に狩って貰って、スタンピートの予防をして貰う事になる」



ワルトルットゥ達も立ち上がって力強く返事をして行く。

此処は元勇者パーティーと狼弾会メンバーの戦闘向きの人員なので、魔獣狩り中心の仕事は望むところだろう。



「最後の大将を発表する前に、ルベスタリア王国軍には、基本の3人の大将率いる師団とは別に、3つの独立部署を設ける。


1つ目が、参謀部だ。

此処は、今後、万が一戦争が起こった際の、戦闘や防衛の作戦立案や、其れに対する備えを行って貰う部署だ。


具体的には、ワイドラック山脈を越えて来る軍勢が現れた時への防衛砦なんかの計画や、空から敵が来た場合の対処についての計画、また、大規模な戦闘になった時の陣形や部隊運営の訓練法なんかを考えて実行して行って貰う部署だ。


そして、参謀部の参謀長は、ハンジーズ。

参謀官に、トリーカとジアンヌだ。


この参謀部の3人も大将同様に、意見力は全員が同等だ。

極力3人で意見を出し合って、色々と進めて欲しいんだが、もちろん、意見が対立する場合には、基本的には3人での多数決だ。



そして、2つ目の独立部署は、魔導具研究所だ。

此処の管理者は、アエルゲインのみだ。

場所の問題と機密の漏洩を防ぐ為に王国軍の中の1部署にするが、まあ、基本的に僕とアエルゲイン、ナエラークが勝手にやって、人手が必要なら軍部から借りる様な所だ。



最後の3つ目、其れは諜報局だ。

諜報局は基本的には、他国の情報収集がメインの仕事だ。

しかし、みんなが予想する通り必要な時には、暗殺部隊にもなって貰う。


諜報局長は、ネクジェー。

副局長は、イカルツウィンとデンツウィン。

其れから、1番隊の隊長にエニット、2番隊の隊長にティクケ、3番隊の隊長にターブライア、4番隊の隊長にラマダーサ、5番隊の隊長にディーヌエヌだ。


諜報局に関しては、実質的なトップは、ネクジェーじゃなくて、イカルツウィンとデンツウィンだ。

ただ、2人には、ネクジェーを含めて、諜報局全体の教育をメインにやって貰って、導いて貰う感じでの実質的なトップだ。

諜報局のメンバーがしっかりと育ったら、2人には抜けて貰うから、局長ではなくて、副局長にしている。


そして、1番隊から5番隊までの隊長は、全員が同格で、便宜上、数字が振ってあるだけだ」



僕の言葉に呼ばれたメンバーがまた立ち上がって行く。

その中で、イカルツウィンとデンツウィンだけが、不敵に笑って立ち上がった。


あの笑みの意味を知っているのは僕だけだ。


諜報局となった者達は、2人の笑みを厳しい訓練の前触れの様に感じたかもしれないが、実は全然違う。

2人の不敵な笑みは、教育が終わった後の将来に向けての笑みだ。


彼ら2人には、教育が終わった後の所属も伝えてある。

其れは、諜報局0番隊だ。


この部署は、僕が次に向かう予定の国を事前に調べると云う任務のみの部隊で、イカルツウィンとデンツウィンの2人だけの部隊になる予定だ。

そして、前以て、安全で美味しいお店と、安全で美味しいお店をランキング形式で僕に報告して貰うと云う、ルベスタリア王国の国王たる僕の、身の安全と健康とヤル気を守る非常に重要な役割となる予定だ。


2人は早くこの部署へと移って、色々な国での色々な色々を、自分の身を以って確認しまくる事を目指しているのだ。




「じゃあ、3人目の大将だ。

3人目はモルツェンだ。

そして、その下の中将には、フラストン、パヴィルト、タノーンの3人。

少将には、リプスエヌガ、リタンダーン、ルバロール、ビーアグス、リグラフだ。


モルツェンのところは、リティラとワルトルットゥの師団、そして、参謀部、魔導具研究所、諜報局の3つの独立部署全ての折衝とフォローを行なって貰う全体のバランサーだ。


実質ルベスタリア王国軍の中心とも言え、何でも出来なければいけない便利屋とも言える、非常に難しい師団になるだろう。


なので、ルベスタリア王国軍内に於けるB級以下の代理官の人事権も与える。



以上が1つ目のルベスタリア王国軍のメンバーだ」



そう言うと、立ち上がった全員が左胸に拳を当てて、敬礼を行った。

因みにこの敬礼は、僕の生まれたデラトリ王国の騎士団の敬礼だ。

アルアックス王国では、軍人も騎士も額に手の平を当てる、デラトリ王国軍と同じ敬礼を行っていたので、みんながキライなアルアックス王国軍とは違うモノにしたのだ。



そのまま、1人1人に対して、選んだ理由を伝えて行った。


その後、最も人数の多いルベスタリア王国軍の人員を伝えたので、一旦休憩にして、休憩の終わりと共に、まだ呼ばれていない者が手前の席となる様に移動もして貰った。





▪️▪️▪️▪️





いつも美味しいヴィアルトのお茶で一息ついて、組織編成の続きを伝えて行く。

最も人数の多いルベスタリア王国軍の配属を伝えた事で、残りは半分以下だ。



「…………じゃあ、続きを発表して行こうか。


2つ目のルベスタリア法聖庁だ。


ティヤーロ、レアストマーセ、キルシュシュ」


僕が呼ぶと3人が立ち上がった。

まあ、この3人は鉄板なので、ここ迄は普通だったが…………



「3人の役職は、全員、“聖女”だ」


「え?!聖女?」

「私がですか?!」


と、ティヤーロとレアストマーセが驚きの声を上げる。

キルシュシュは元々勇者パーティーに居た頃からずっと聖女と言われていたし、見た目も聖女っぽい。


しかし、ティヤーロとレアストマーセの2人は、どちらかと言うと、法の番人の様な存在で、見た目は美人だが聖女っぽい感じでは無い。


“聖女”の役職に、自分自身で違和感を持っている様だ。



「そうだよ、キルシュシュだけじゃなくて、ティヤーロもレアストマーセも聖女だ。


ああ、言っておくけど、聖女っぽくしようとか、そんな風に振る舞おうとかって考えなくても、今まで通りで良いからね。


僕の事を良い感じで国民に伝えて、徹底的に法律の遵守を促すのが、ルベスタリア王国に於いての聖女だ。

だから、最初は聖女って呼ばれて恥ずかしいかもしれないけど、慣れてね?」


「いや、でも、聖女って…………」

「私はどう見ても、聖女と云う雰囲気では…………」


「大丈夫、大丈夫。

はい、じゃあみんな、聖女キルシュシュと聖女ティヤーロと聖女レアストマーセに拍手ぅ〜〜……」


「「ノッド様!!」」



パチパチと叩かれる拍手に、若干、みんなからの同情が混ざっている感じだった。

ティヤーロの母、ティニーマは完全に笑っている。



「で、法聖庁の他のメンバーだけど、ハートルシュー、ナムーアム、ラエズ。

3人の役職は、法聖官だ。


イメージとして、聖女が国民に伝えて行く存在なのに対して、法聖官は、国民に伝えると共に、国民を裁く存在だ。


基本的に、ルベスタリア王国では、違法行為が有った時には、逮捕した代理官がその場で裁く事になっている。


しかし、罪がハッキリしなかったり、仕事をサボっている様に見えるみたいな曖昧な事だったり、逆に罪が重くて判断が付かなかったりした時には、今までは、僕かS級代理官の誰かを呼ぶ事になってたけど、此れからは、キミ達、法聖官が動いて貰う。


その上で、キミ達が責任を持って裁く。


キミ達でも決め切れない時は、僕が行くから。


責任重大なポジションだけど、頑張ってね」


「謹んで拝命致します」

「身命を賭して全う致します」

「必ずや陛下のご意向に沿う裁きを行うと誓います」



3人が各々非常に堅い返事をする。

このお堅い喋り方も、実は選んだポイントの1つだったりもする。

まさに法の番人って感じだ。



「じゃあ、3つ目、ルベスタリア国営庁だ。


此処はまあ、今の役所の事だね。


長官がサウシーズ、次官にフェレッメとチユレフェーレ。

3人とも職場は同じだけど、役職名と立場が変わる。


サウシーズは役所の所長から、国営庁長官に。

フェレッメとチユレフェーレには、国営庁次官の役職が付く。


そして、3人の発言権は対等になる。


次に国営庁内の国営生産部の部長にディティカ、国営経済部の部長にティエット、国民経済部の部長にイーブレットだ。


ディティカは今迄と同じだけど、ティエットとイーブレットは、今迄ネクジェーがやって来た事を国営と個人経営とに分けて担当して貰う。




4つ目のルベスタリア国立学校は、イデティカが引き続き校長で、ツナフォーテとリーニーには副校長になって貰う。

そして、この3人も国営庁と同じく、3人の発言権は対等になる。


5つ目のルベスタリア国立総合病院は、ティニーマ、ディークシー、アリシータに管理をして貰う。

ティニーマは統括院長、ディークシーとアリシータが統括副院長で、同じく発言権は対等だ。


病院に関しては、ゆくゆくは王城の外、王都の北東、北西、南東、南西にも、1ヶ所づつは最低でも作ろうと思っているから、確実に多くの人手が必要になる。


だから、大変だとは思うけど、教育にも力を入れて欲しい。


6つ目のアエルエンタープライズは、グレーヴェとネッグエンに副商会長をして貰う。

アエルエンタープライズは、魔導具の製造と“エアーバス”の運行業務も行なって行く様になるから、グレーヴェには魔導具の製造をネッグエンには“エアーバス”の交通網の実質的なトップとしてやって行って貰いたい。


他の部署と違って、代理官じゃ無い部下を使わないといけないから大変だろうけど、2人に1番求めているのは、アエルエンタープライズが利益に走って国民の幸福な生活の妨げにならない様にする事だ。


アエルエンタープライズは一応は営利目的の商会ではあるけど、魔導具も交通網もハッキリと独占だ。

利益を求めれば幾らでも利益が出る。


だから、2人には、商品1つに対しても、本当に国民にとって適切な値段で、幸福な生活を送って行けるかを考える存在で居て貰いたい」



次々に発表して行った各部署の面々が、返事と共に立ち上がって行く。

国営庁からアエルエンタープライズ迄はみんな大きく今迄と変わる訳では無い者達が大半なので、スムーズに進んで行った。


寧ろ、未だに呼ばれて居ない者、残る4人の方が緊張でソワソワしている感じだ。




「それじゃあ、最後に7つ目、国王親衛局だ。


親衛局長にペアクーレ。

そして、親衛副局長に、ルーツニアス、ネイザー、ヴィアルトの3人だ」


4人が大きな返事をして立ち上がる。

珍しく、ネイザーの声がちょっと裏返ったが、スルーしてあげた。



「親衛局に関しては、現在代理官最強のペアクーレと、最初期のB級代理官だった15人の中から、武力のルーツニアスと知力のネイザーを選んだ。

そして、モルツェンには悪いが、ヴィアルトのお茶の腕を評価して、親衛局に入って貰った」



モルツェンは優しく微笑んで僕とヴィアルトに対して頷いたが、当の本人のヴィアルトは、浮かない表情だ。



「ヴィアルト、お茶の腕で選んだって云うのが気に入らなかったかな?」


「い、いえ。気に、入らない、とかでは、無いです。

ですが…………」


「そんな事を評価されて選ばれて良いのか?って感じかな?」


「……はい、オレなんか、よりも、ふさわしい、人が…………」


「あのね、ヴィアルト。

ハッキリ言って、親衛局なんて、99%誰でも良いんだよ。

だって、殆どの仕事は僕のパシリなんだから。


だから、僕は残りの1%を埋める人選をしたんだ。



其れがキミを含む4人だ。


先ずペアクーレを選んだ理由は、1番は強さじゃ無い、ペアクーレの天才的な発想の柔軟さが、新しい閃きに繋がる事が何度も有ったからだ。


強さは2番目の理由だけど、其れは僕を守って貰う為じゃ無い。

1番強いペアクーレが僕を守って居る事で、みんなが安心するからだ。


みんなだって、僕が強い事は知ってるよね?

其れに僕は“不老不死”だから、暗殺される事も無い。


でも、僕が1人でぷらぷらしてたら大丈夫だと思いながらも心配なんだって説得されたから、親衛局を作る事にしたんだ。


だから、ペアクーレ以外は強さを求める必要は特に無い。



でも、ペアクーレ1人だとペアクーレが休めないから、もう1人戦闘能力で選ぶ事にした。

其れがルーツニアスだ。


ルーツニアスを選んだのは、僕に親衛隊を作れって1番言って来たのが、最初の15人のB級代理官メンバーだったからだ。

だから、その15人の中で1番強いルーツニアスを選んだ。



そうなると、この2人には、親衛隊員として足りないモノがある。

高い管理能力と接待能力だ。


管理能力に関しては、サウシーズ、モルツェン、ネイザーの3人が最も高い。

その中で、サウシーズは国営庁から動かすつもりが最初から無かった。

そして、モルツェンに関しては、王国軍の大将の一席に着ける事も元々決めていた。


だから、王国軍の中将の予定だったネイザーを抜擢した。


そして、接待能力に関しては、ティニーマかヴィアルトの2択だった。

トータルで言えば、正直言ってティニーマに軍配が上がるだろうが、僕が来客に食事を提供する可能性は先ず無い。


ハッキリ言って、他国の王族や貴族を招く気が無いからだ。


と、なれば来客への提供はお茶になって、お茶の腕では、このルベスタリア王国で、ヴィアルトの右に出る者は居ない。


だから、ヴィアルト。

キミを選んだんだ。


キミのお茶の腕が、僕の求める残り1%を埋める必要な要素だったから選んだんだ。


言っておくが、ヴィアルトがA級代理官迄上がって来なければこの選択は無かった。


僕は全ての国民を大切に思っているが、S級、A級代理官は特別な存在だ。

キミがもしも、B級代理官で止まっていたら、キミのお茶の腕が有っても、国王親衛局には選ばなかった。



だから、ヴィアルト。

キミは、自分の実力で、親衛副局長の席を手に入れたんだ。


自信を持って、職務を全うしてくれ!!」



「はい!!はい!!!!」


「うん、頼りにしてるよ。


ついでに言っておくと、国王親衛局は国王親衛局なんて名前が付いてるが、この4人だけだ。


まあ、みんなS級、A級になって1ヶ月だから、理由は分かるだろうけど、このルベスタリア王国には、S級、A級以上で無ければ入る事が出来ない部屋や隠し部屋、隠し通路が多数有る。


だから、B級以下の代理官に付いて回られると色々と不便だからだ」



そう言うと、いつものように、ペアクーレがシュバっと手を上げた。


「今後も増えない?」


「次のA級代理官試験の有る5年後までは、増えないね。

A級代理官の人数が凄く多く増えたら増やすかもね」


「?S級代理官は?」


「ペアクーレ、S級代理官は、そんなに増えまくったりしないよ。

今迄と違って、此れからは、A級代理官に上がらないと僕との接点なんて殆ど無いんだから」


「…………なるほど…………」


「ねえ、もしかして、ペアクーレは自分とルーツニアスだけが、僕とずっと一緒に居られるからって引け目を感じてたりするの?」


「……少しだけ…………」


「安心して良いよ、4人全員を連れて行動する気なんてサラサラ無いから。

4人の内の1人が僕と同行で、もう1人が軍管理階の監視室で、監視兼僕への緊急連絡要員で、もう2人が休みか訓練だから、一緒に行動するのは週に1回か2回だし、僕は今後は各部署をうろうろして回ってばっかりだから、全然2人っきりにもならないだろうから」


「「!!そんな!!」」


「ペアクーレ、ルーツニアス。

ノッド様が私達が凄く不公平になる様な人事をする訳無いでしょう?」


「そうです。

其れに、みんなで決めた、『“自由の日”以外の8時から18時迄のイチャイチャ禁止法』を破ったりしませんよね?」



ティヤーロとリティラが、ペアクーレとルーツニアスに顔が触れそうな程、近付いてそんな事を言っている。


…………そんな法律一体いつ決まったんだろう…………


良かった、今迄忙しくて、仕事中に何かしたりしなくて…………



こうして、ルベスタリア王国の最高幹部達の配属を伝え終わって、その後はB級代理官とC級代理官の配属先を決めて行った。

とは云え、現在B級とC級の合計は1,060人も居るので、1日で終わる訳も無く3日掛かり、その後の引き継ぎなどを済ませて、全員の配属が完了したのは11月に入ってからだった…………




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