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箱庭の王様  作者: 山司
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第10章 勇者の敗北 3

第10章

勇者の敗北 3





▪️▪️▪️▪️





B級代理官の指導を開始して1週間、今日は、みんなお待ちかねの“エヴィエイションクルーザー”訓練の開始日だ。


現在、“エヴィエイションクルーザー”の製造は順調に進んでいて、“エアーバス”も運べる物資運搬用の“ミグレーション”は5番艦まで、移民輸送用の艦橋よりも下の1階から4階まで、キッチンと食堂以外が全て使用人用の船室になっている“イグレーション”も5号機までが完成している。


そして、先日、僕の古代遺跡都市探索用の船、“ハイスツゥレージセカンド”も完成した。

この“ハイスツゥレージセカンド”は、探索に必要な物資を常時積んでいて、尚且つ、夜の宿泊も快適に過ごせる様になっている。


用途としては、運転手が1人お留守番をして、日の出前に探索班を下ろして、日が沈んだら迎えに来ると云う、キャンプ要らずだ。

因みに、お留守番は夕食と翌日の朝食の支度もして待っていて貰う。


“ハイスツゥレージ”は純白、“ミグレーション”“イグレーション”は漆黒だが、“ハイスツゥレージセカンド”は明け方の空の様なネイビーブルーに純白のドラゴンが描かれている。


このドラゴンの絵は、絵が上手いリティラの渾身の作だ。

元々絵が上手く、そして、ナエラークと云う本物のドラゴンの親友として隅々まで観察していたリティラの描いたドラゴンは、躍動感があり、今にも飛び立って行きそうだ。


色あいに関しては、明け方の空と朝靄に紛れて、昼間には雲の様に見えて、夜は闇に紛れ易いだろうと考え、ドラゴンの絵にしたのは、万が一、見られた時に、ドラゴンが現れたと勘違いして貰って、ついでに冒険をする船としてのカッコ良さからだ。



以前の“エヴィエイションクルーザー”体験学習で、“エヴィエイションクルーザー”に乗った事のある新人B級代理官達も、“ハイスツゥレージセカンド”の美しさに感動していた。




運転の練習はもちろん“ミグレーション”で行った。

彼女達、B級代理官には、“ミグレーション”と“イグレーション”しか使用権限が無いからだ。

“ハイスツゥレージセカンド”を見せたのは、春になったら僕の古代遺跡都市探索へ同行して貰う事になるからだ。


その時の運転はS級のみんなにして貰うので、運転はしない。


但し、新人B級代理官には、春と秋の移民輸送はして貰うので、“エヴィエイションクルーザー”の運転技術は必須項目だ。



“エヴィエイションクルーザー”は運転そのものはそんなに難しいモノでは無い。

しかし、正確な離着陸と、離陸直後の結界の展開前の突風などには注意が必要なので、15人を3人1組の5チームにして、5台の“ミグレーション”で練習を繰り返させた。


やっぱりみんな優秀だったのと、天候にも恵まれて、予定通り3日の訓練で、全員ほぼ自在に操れる様になった。





その後も訓練は続いて、2月半ばに終了した。

まだ、雪が残っているので、ルベスタリア森林に行っての実戦訓練は行えなかったが、まあ、5人チームなら、Bランクパーティーくらいにはなれるだろうと思うくらいには成長してくれた。


そして、2月の半ばからは、移民受け入れの準備だ。


S級代理官のみんなを中心に、B級、C級の子達も交えて、移民の仕分け、対応、教育についてと、各自の分担についての話し合いと準備が行われた。



僕は何をしていたかと云うと、お城の1階商業階と、2階工業階の建設を少しづつ進めていた。

住居用の建物は直ぐに出来るのだが、店舗や工場には、それぞれ何を取り扱うかで、広すぎても狭すぎても良くない。


なので、建て替えが可能な様に、“イモータルウォール”を使わずに建てている。

もしかしたら、使う事なく、建て替える事になるかもしれないが、その時はその時だ。





そして、ハンジーズも無事に5歳になり、3月9日の夜、森や山にはまだ雪が残る中、春の移民計画が始まった…………





▪️▪️▪️▪️





「……お待ちしておりました。ノッディード様」


薄暗い倉庫の中、僕達の前には屈強な男達が並んでいる。

此方は、僕以外は全員が女性の華やかな集団なのに対して、男たちは皆、真っ当な人生を送って来てはいないだろうと思わせる、一癖も二癖もありそうな集団だ。



しかし、先頭のボスの男が僕に声を掛けた後、徐ろに跪くと後ろの男達も一斉に跪く。

その姿勢こそが、自身の忠誠心の現れだと言わんばかりに頭を下げて…………



「やあ、モルツェン。久しぶり。

みんな楽にして良いよ。


向こうに座ってから早速話しを聞こうか」



まあ、狼弾会の幹部達だ。

この幹部達は、僕の事を知っているメンバーで、“ルベスタリア王国 法全書”と、学校教材も渡してあって、自分で勉強している。

移民後には、即代理官試験を受ける予定のメンバーだ。



アルアックス王国、王都アルアックスに着いた僕達は、先ず、『ティニーマフーズ商会』倉庫で、狼弾会から移民候補の資料と集めた情報を受け取る為に合流したのだ。



狼弾会には、昨年から移民希望者の情報収集と古代遺跡都市及び周辺国の情報収集、他国の特産品物資の購入をお願いしている。


ソファーに腰掛けたのは、僕とサウシーズ、向かいにモルツェンの3人だけ。

僕は先ず移民希望者の情報に目を通して行く。


恐らく500人分毎と思われる資料が4冊、Aと書かれたモノが2冊とBと書かれたモノが2冊だ。


Aの資料の1冊目に素早く目を通して行くと、3段階に分けて行く。

分けているのは、“今日”、“今回”、“次回”の3段階だ。


僕が次々と仕分ける内容を隣でサウシーズが、年代、性別、家族の有無、仕事の方向性のカウントをして行く。


2冊目のAの資料も仕分け終わると、“今日”に仕分けた資料を後ろに立っていたティヤーロへと手渡す。



「ティヤーロ、今夜の分、112人だ。

全員が傷病者とその家族だから、体力回復ポーションを幾つ使っても良いから、慎重に連れて行ってくれ。

手術が必要な者も多そうだから、僕も今夜の便で帰る。

くれぐれも、不用意に怪我回復ポーションを与えないでくれ。


サウシーズ以外は全員連れて行っていい。

モルツェン。案内役をティヤーロに手配してくれ」


「はい!!」


「畏まりました。

フラストン、パヴィルト、ターノン。

ティヤーロ様達をご案内しろ」


「「「はっ」」」



みんなが動き出す中、僕はBの資料に手を伸ばす。

次の仕分けは、“今回”、“次回”、“来年”だ。


僕が資料に集中している間に、いつの間にか、ヴィアルトがお茶を用意してくれていた。

「ありがとう」と言って一口、口を付けると…………


「!!美味しい!!ヴィアルトはお茶が上手いんだな」

「ホント、美味しい……」


僕も驚いたが、サウシーズも驚いている。

ヴィアルトは、スキンヘッドの大柄な男だ。

眉も無く強面で、ハッキリ言って、一般市民とは言えない。


見た目で判断するのは非常によろしく無いが、こんなに美味しいお茶を出せるとは思わなかった。



「……ありがとう、ございます。

他の、茶葉も、用意して、ます。言って、下さい」


「ヴィアルトはこう見えて、お茶が趣味なので、知識も豊富です。

まあ、見た目で損をしていますが、腕は一流なのではないかと思います」


「ああ、ヴィアルト。自信を持って良いよ。

間違い無く、一流だ。


其れに、わざわざ、高級な茶葉を用意してくれたんだろう?

ありがとう」


「い、いえ。喜んで、貰えて、良かった、です」


「…………なあ、ヴィアルト。

前に少しだけ話したけど、僕は狼弾会のメンバーには、軍部を中心にした配属を考えている。


でも、キミが希望するなら、喫茶店や飲食店をする道もルベスタリア王国では選ぶ事が出来る。

ルベスタリア王国での仕事は、見た目で判断されたりしない。


本人の適正とやる気で決まる。

そして、キミには間違い無く適正が有る。


今からでも、普通の移民と同じ様に、ルベスタリア王国に来て貰う事も出来るけど、どうする?」



ヴィアルトは天を仰いで、涙を流し始めた。

きっと、彼も見た目で判断され続け、闘争と暴力の中で生きる事を強いられて来たのだろう。


ヴィアルトと家族の様に育って来た幹部陣も、貰い泣きしそうな者も居る。

みんな強面だから、同じ様な目に遭って来た者も居る事だろう。


数分、天井を向いていたヴィアルトが涙を腕で拭って、真っ直ぐ僕の方を見る。



「……ありがとう、ございます、ノッディード様。

でも、戦えるうち、は、ノッディード様の、お手伝いを、させて、下さい。


其れで、戦えなく、なったら、喫茶店を、しても、良いですか?」


「ああ、もちろんだよ。

その時は、僕も常連にならせて貰おう。

楽しみにしてるよ」


「ありが、ありがとう、ご、ございます…………」


ヴィアルトはまた涙を流し始め、他の者も泣きながら、ヴィアルトの背をバシバシ叩いている。


「ノッディード様、私からもお礼を言わせて下さい。

ありがとうございます!!」


座っていたモルツェンも立ち上がって深く頭を下げる。

他の者も「ありがとうございます」と言って次々と頭を下げて行った。



その後、僕はBの資料の重傷病者77人を加えた、550人を今回の移民として受け入れる事にして、日程を組んで行く。


僕とサウシーズが立てて行く計画に、モルツェンが不思議そうにしていた。

後ろに立っている面々も、不思議がっている様だ。



「モルツェンもキミ達も、僕はキミ達は既に僕を裏切る事の無い配下だと思っているけど、違ったかな?」


「いえ、仰る通りです」

「はい、もちろん、です」


口々に肯定して行くのを全員分聞き終わって、持っていた資料をテーブルに置く。



「だったら、情報の擦り合わせは大切な事だ。

気になる事があるなら確認をすべきだし、言われるまま動く時と、理解してから動く時との判断も必要な事だ。


僕の意志や意見は、絶対だけど、僕の考えが間違っている時もある。


だから、聞く事も意見する事も行うべき事だ。


さっきから、僕とサウシーズはちゃんと、相談しあって計画を練ってるでしょ?

キミ達もこうでないと」



「申し訳ありません。

考えが足りませんでした」


「でも、オレ達、なんかが、ノッディード様に……」


「皆さん、そんなに心配そうな顔しなくても大丈夫ですよ。

ノッド様は殆ど優しさで出来てますから、ちょっとくらい変な事言ったり、間違ったりしても、絶対怒ったりしませんから」


サウシーズの言葉を聞いても、狼弾会メンバーは、「いや……」、「しかし……」、「国王陛下に対して……」とか言っている。


「例えば、この前なんかは、『ノッド様はどんな女の子が好きなの?』って聞かれても真面目に答えてあげてましたし、その前には、体術が得意な女の子が、『パンツを見られて恥ずかしい』って云う相談にもちゃんとのってあげてました。


もちろん、ノッド様が、“決定”された事は絶対ですけど、思ってる事や、言いたい事を言って、怒ったりする事は絶対無いですよ」



「え?そんな質問を?」、「そんな事にまで相談にのってくださるのか?」などなど、今度は色々と言い出したが、サウシーズ、もっと良いエピソードは無かったのか?

無かったのかな…………



「まあ、いいや。

キミ達の疑問は輸送のペースの早さだよね?


答えは簡単で、“エヴィエイションクルーザー”って云う魔導具を手に入れたからだよ」


「“エヴィエイションクルーザー”ですか?」


「この名前は聞いた事無いかもね。

でも、凄く有名な魔導具だよ。


“エヴィエイションクルーザー”って云うのは、“伝説の空飛ぶ船”の事だよ」


「“伝説の空飛ぶ船”?!」

「古代遺跡都市と共に滅んだ“秘宝”ですか?!」


「うん、それ。

キミ達も来年の空の旅を楽しみにしておいたら良いよ。


と、云う訳で、ついでに話しちゃうと、“エヴィエイションクルーザー”のおかげで移民の人数を大きく増やせそうなんだ。


だから、もっと多くの移民希望者を選別しておいて欲しい。

今年は、今回だけで500人、秋にもう一度1,000人を考えている。

で、来年は5,000人前後を考えているんだ。


もちろん、質が下がったら意味がないから、しっかり人選はして欲しいんだけど、来年の移民には、小さな子供や赤ん坊も出来るだけ連れて行きたいから、今の内から保護出来る子はして行って欲しいんだ」


「…………わ、分かりました…………

しかし、ノッディード様は本当に凄まじいですね…………

まさに、『伝説の英雄王』の再来の様です…………」


「いやいや、僕は他の国と戦争をする気は無いからね。

悪いけど、僕は悪政を敷く国を倒して、その国の国民全員を救おうなんて、崇高な志しなんて無いよ。


手の届く範囲で細々やるのが性に合ってるんだ」


「細々ですか……」

「スケールが……」

「違い過ぎる……」


唖然とする者も居る中、「ノッド様は太くて大きいですから、細々の基準が違うんですよ」と、言うサウシーズの声が聞こえたが、スルーだ。



「ところで、何か直ぐに聞いておいた方が良い事って有る?」


「……其れでは、2点ほど。

1つ目は、貴族の中に、我々の様なスラムのグループに接触を図ろうとしたり、スラム街で炊き出しなどの奉仕活動をする者が何人か現れています。

今のところ、大きな変化は有りませんが、目的は不明です」


「ああ〜……

其れは放っておいて良いよ」


「ノッディード様の計画の一部ですか?」


「いや、僕が適当にエベオベシティ伯爵に言った事を真に受けたんでしょ。

無視で良いし、関わらない様にしておいて」




エベオベシティ伯爵とは、一昨年前、ディティカ、イデティカ姉妹を助けた時に出会って、昨年、直接会合した。

その時に、スラムの住人や貧困層の住人に奉仕をして、いざと云う時に協力者になって貰える関係作りをお勧めしたのだ。


まあ、さっきも言った様に、適当に言っただけだ。

クーデターを企てているならまだしも、他に国内での戦力の増強なんて特に意味がない。


更に言うなら、彼は来年死んでしまう運命だ。

何故なら、エベオベシティ伯爵は、僕の可愛いペアクーレの腕を斬った張本人だったからだ。


そんな彼とは関わらないに越した事は無いのだ。




「畏まりました。

では、もう1つの情報ですが、“西の勇者パーティー”が壊滅しました」


「!!ワルトルットゥ達が?!」


「お知り合いでしたか。

はい、その勇者ワルトルットゥのパーティーです。


全員、一命は取り留めた様ですが、ポーションを使っても完治しない程の重症者が複数居る様で、再起は不可能だろうと…………」


「ポーションでも治らない?

魔物と戦って受けた怪我じゃないの?」


「いえ、魔物との戦いの結果だそうです。

魔都 ウニウンの玉座の間、そこの主に敗れたそうです。


敗れた理由やどんな戦いだったかは不明ですが、この3ヶ月の間、一切の活動をしていません」


「まだ、この王都アルアックスに居るの?」


「はい、恐らくは。

勇者パーティーの“エアーバス”が、まだホテルの敷地に停車したままですので」


「…………聖女は無事だよね?」


「はい、パーティーメンバーを連れ帰ったのも、医者やポーションを探して回ったのも聖女だった様ですから」




まさか、こんな事になるとは…………

勇者ワルトルットゥ達は、本当に気の良いヤツらだった。

勇者を名乗るに相応しいと僕も思う感じだったし、強さもちゃんと兼ね備えていた。


僕が彼らに出会ったのが昨年の9月、そして、3ヶ月前の12月にやられたなら、3ヶ月掛けてじっくりと攻略をした筈だ。

無謀な挑戦の結果では無いだろう。


ワルトルットゥも、“レイブラント”の能力に溺れず精進して行くと言っていた。

他のメンバーも聖女の護衛から始まったパーティーらしく、堅実な戦闘をしている感じだった。


しかし、これがハンターと云う職業だ。

どれほど強くなっても、どれほど慎重に進めても、たった1回の戦闘でパーティーが壊滅する事など良くある事だ。


…………そう、良くある事…………



聖女キルシュシュは、ナノマガン王国の公爵令嬢で、現ナノマガン国王に溺愛されている。

そして、勇者パーティーはそんな彼女の護衛の為のパーティーだ。


僕なら、彼らを助けられるかもしれない…………


僕の“ジーニアスグラス”なら、ポーションで治らない理由が分かって、治療の方法が分かるかもしれない。



しかし、僕が彼らを救ったら、いや、救う提案をするだけでも、ナノマガン王国に、僕の、延いては、ルベスタリア王国の事が知られる可能性も有る…………



本来なら、見捨てるべきだ。

彼らは僕が守るべき、ルベスタリアの国民では無い。


だが、彼らを見捨てて本当に良いのか?


僕の中の何かが、『彼らを助けろ』と言っている。


でも、其れは、知り合った気の良いヤツらをただ見捨てたく無くて、言っているだけじゃ無いのか?

僕の、ノッディード・ルベスタリア個人の個人だけの気持ちなんじゃないのか?


僕には、既に100人以上の守るべき国民が居て、12人の愛する家族がいる。

其れらを危険に晒す可能性の有る行動が、本当にやった方が良い行動なのか?





ほんの数秒、そう、ほんの数秒だった筈だ。


しかし、僕の愛する女性は、そのほんの数秒の僕の葛藤に気付いてくれた。

そして、僕に答えをくれた。



「ノッド様。ノッド様のしたい様にして良いんですよ。


多分、ナノマガン王国との事を考えているんだと思いますけど、もしも、勇者パーティーを助けたのに、攻めて来る様な悪い国だったら、みんなで頑張って滅ぼしちゃいましょう。


その後で、アルアックス王国も真似して攻めて来たら、アルアックス王国も滅ぼしちゃえば良いんですよ。


ノッド様のしたい事が、私の、私達ルベスタリア王国みんなのしたい事なんですから」


葛藤も、不安も、責任も、全部纏めて消してくれる様な言葉だった…………


周りの目も忘れて、僕は唇を奪うと強く抱きしめた。

驚きは一瞬で、直ぐにゆっくりと瞼が閉じられて行く気配を感じた…………



「サウシーズ、ありがとう。

此処は任せても良いかな?」


「はい、お任せ下さい」


「モルツェン、悪いけど急用が出来た。

後の計画はサウシーズと詰めてくれ。

其れと、誰か、勇者パーティーのホテルまで案内して欲しい」


「畏まりました。

ヴィアルト、ノッディード様をご案内してくれ」


「はい!!」


「じゃあ、行って来る。

サウシーズ、愛してるよ」


「はい、私も愛してます、ノッド様。

お気をつけて」






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