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箱庭の王様  作者: 山司
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第6章 建国 4

第6章

建国 4





▪️▪️▪️▪️





翌朝、なかなか眠れなかった所為で少し眠い目を擦って起きると、既にみんな着替え終わって朝食も出来ていた。

朝食と僕の着替えを済ませて、先ずはセキュリティ権限を設定しに行く。


向かったのはリビングと同じく40階にある管理室だ。

この部屋は、セキュリティの全てが集約されていて、ルベスタリア城内の全ての扉や窓の開閉から全てのエレベーターのコントロール、全ての監視カメラの確認迄出来る部屋だ。


そして、最上位の権限を与える事が出来る魔導具も設置されている。


出会った順番で、ティヤーロから魔導具に設置されたパネルに手を置いて、指紋と掌紋を登録、反対の手を置いて登録、声を出しながら顔をパネルに向けて、声紋、顔、網膜の登録をしてパネルを外して渡す。


新しいパネルを填めて、次はティニーマ、その次はサウシーズと、1人づつ順番に進めて行く。



彼女達の権限は、S級代理官権限。

マスターである僕に次ぐ権限だ


S級代理官と云うのは、今後の彼女達の役職でもある。



みんなの登録が終わって全員にパネルを渡し終わってから、先ずはこの40階の案内からだ。



「じゃあ、みんな。そのパネルは暫く使う事は無いけど大切なモノだから、大事に仕舞っておいてね。


其れじゃあ、順番に案内して行くから。


先ずは、この部屋が管理室。

こっちが、食料保管室でこっちが薬品、こっちが武器の保管室。

此処が大浴場で、此処が寝室Aで、寝室Bと、寝室Cで…………」


「え?なんで寝室が3つも……」

「???」


ディティカが疑問を口にして、イデティカとも心の会話をしているのか、一緒に不思議そうだ。

僕はニヤリと笑うと言った。


「僕の相手は1人じゃ一晩保たないよ」


と…………


みんな赤面しているが、ティニーマとサウシーズ以外はちょっとだけ期待が混じっている様でもある。

因みに、2人はハッキリと期待の表情が見える。経験の差だ。


「さすがマーメイドクラブの覇者…………」

「娼館の帝王…………」


グレーヴェとネクジェーの呟きはスルーだ。



そして、そのまま案内を続け、


「で、此処が執務室だ。

特に何も無い時は、この執務室と昨日のリビングに普段は居る事が多いから覚えておいて。


其れから、エレベーター。

こっちは僕専用で、全ての階に行けるけど、僕と一緒じゃないと使えない。

キミ達が使うのは基本的にこっちのエレベーターになる。


このエレベーターは1階から此処40階迄のエレベーターだ。

さっき登録したキミ達の権限は、このエレベーター以外も僕専用以外は全部使えるけど、この40階迄来れるのは、僕専用とこのエレベーターだけだから、基本このエレベーターを使う事になると思う。


因みに、この40階よりも上は、僕専用の訓練場や実験室、宝物庫なんかがあるんだけど、キミ達であっても、僕と一緒の時以外は立ち入り禁止だ。

危険なモノもあるしね。


じゃあ、折角だから、コッチのキミ達が使う用のエレベーターで下に降りようか」


と、下へと向かった。





39階は書庫階で、全面本棚と読書スペースだ。

38階はサロン階で、寛ぎスペースや大浴場、遊具なんかがある。


そして、37階が彼女達の個人部屋が在る、S級代理官の宿舎階だ。


先ずは全員に各部屋の入り口で個人部屋の登録をして行く。

セキュリティパネルに手を当てて登録して、自分の名前を言うと、自動でパネルにみんなの名前が表示される。


個人部屋なので、マスターの僕以外は本人しか入れない。

まあ、僕は誰の部屋だろうが全て自由に出入り出来る訳だ。

夜這いし放題だが、そう云うプレイの時以外には勝手に入るつもりは無い。



そして、荷物を置きに其々入って行って、直ぐにみんな飛び出して来た。


「「「コレが1人分の部屋なんですか?!」」」


と、声を揃えて…………


確かに一辺に入って行ったが、同じタイミングで出て来て声を揃えるなんて、僕の予想を遥かに凌駕するチームワークに僕の方がビックリだ。



4LDKバス、トイレ、キッチン付き。

更に彼女達の部屋は、10人は連れて帰って来るつもりだったので、既に、生活に必要そうなモノや魔導具が完備されている。


しかし、この部屋はめちゃくちゃ広過ぎると云う訳では無いのだ。

何故なら…………



「あのさ、この部屋は広過ぎるって事は無いよ?

だって、この部屋は個人部屋であって個人部屋じゃあない。


此れから、僕との子供が出来たら一緒に住む訳だから」


「「「子供?!」」」

「なるほど…………」

「確かにそうですね」



納得したのか、想像し切れていないのか、みんなはとりあえず荷物を置きに行った。

やはり、こう云う話題は、母親経験者のティニーマとサウシーズは落ち着いている。



とりあえず、各部屋には荷物だけを置いて貰って案内を再開した。



36階から21階迄は今後増えて行く、彼女達の同僚や部下になる代理官の部屋と魔導具などの倉庫なので、次々と案内した。


そして、20階から11階も今後、ルベスタリア王国軍が出来た時用の階なので、エレベーターから降りる事無く進んで、10階。此処は来客対応階だ。



10階の来客対応階は、万が一、外国から誰か来た時の為の階だ。

謁見室や応接室などがあり、普段は国民が僕と会う時の場だが、万が一と云うのは今の事であって、遥か未来では万が一では無い可能性が十分に有る。


隣国アルアックス王国の人工魔導具や古代遺跡都市で発見される魔導具で、空を自在に飛べる魔導具が現れるかもしれないし、古代遺跡都市に掛けられていると云う封印を解いて、空中都市が復活するかもしれない。


そういった望まぬ未来も見据えての準備でもあるのだ。



其れから、9、8、7階は一時的な宿泊施設だ。

来年以降のやって来た移民を一時的に住まわせる為にずらりと部屋が並んでいる。


今後やって来た移民は、此処に寝泊まりをしつつ、暫くの間、ティヤーロ達代理官からルベスタリア王国の法律や、一般的な読み書きを学びながら、順次希望する職業に就いて行って貰う。



そして、6階は彼女達の将来の職場である、国民管理階だ。

此処には、国民の情報を纏める役場や教育する為の学校、僕が国民に何かを伝える時用の演説用ホールなんかが在る。


なので此処では、彼女達に覚えて貰う為に、じっくりと各建物を伝えて周った。


この6階は高さ10m有り、役場や学校は、3階建の建物だ。

空調や浄水の魔導着を設置する為、一応天井には着かない感じだ。



役場は中央エレベーターをグルリと囲うロの字型の建物で、中央エレベーターの管理も行って行く予定だ。


と、云うのも今後移民が来て、7、8、9階に仮住まい状態の時は、6階から9階迄しか移動権利を持たせない予定で、逆に一般国民になったら、1階から6階迄しか移動権利を持たせない予定だからだ。


そして、役場では国民の情報管理や結婚、引っ越しなどの手続きを行って行く。




続いて、学校は幾つかの棟があり、移民したての時の教育だけでなく、子供に読み書きを教える棟や、成人後に更に高度な勉強をする棟、孤児の為の宿舎なんかも在る。


未だ何も無いゾーンも広く、将来的には研究施設なんかも建設するつもりだ。



そんな感じで6階を案内し終わって、時間も良いので今日は此処までにして、各自自分の部屋で、風呂を済ませてから、40階のリビングルームに集合して、夕食を摂る事にした…………





▪️▪️▪️▪️





慣れない場所で不安だったのか、僕が今後の予定を考えていると、全員揃ってリビングに来た。


昨日と同様にハンジーズと遊びながら夕食の完成を待って、みんなで食べた。

その後はみんなで寛ぎお茶をして過ごす。


みんなも慣れたモノで、今日の感想なんかをペチャクチャと話していた。



「……其れにしても、中に街が在るお城なんて見た事も聞いた事も無かったよ……」


「ああ、私も何度も、古代遺跡都市 魔都ウニウンに行ったが見た事は無いな」


と、ティヤーロとレアストマーセ。


「そうですよね。其れに私達の部屋の在る37階だけでも、私達の村よりも広そうですし……」


「ディティカ、多分広いわよ」


「私の住んでた村ももっと狭かったよ」


と、ディティカ、イデティカ、ペアクーレ。


「私としては38階のサロンと6階の学校が有難いです。

ハンジーズの遊び場と勉強するところが有って」


「!!そ、そうですね!!私も赤ちゃんが産まれるかもしれないし!!」


と、サウシーズとリティラ。

いや、リティラ。キミとは当分避妊予定なんだけど……


「じゃあ、リティラの希望に応える為にも、“赤ちゃん作りの順番”を決めないと!!」


と、ティニーマが煽る。

まあ、僕も昨日の拷問の事があるので、やぶさかでは無い。


「因みに、ノッド様のご希望は?」


「娼館のご指名みたいな?」


と、グレーヴェとネクジェーが僕に振って来る。

ティニーマの年功序列を阻止するつもりの様だが、そこで、娼館と同じシステムを持って来ないで欲しい…………

みんなの視線が痛い…………



「…………あのさ、コレはあくまで提案だけど、じゃんけんで、順番だけ決めるって云うのは?

朝も言ったけど、僕の相手は1人じゃ一晩保たないと思うよ?」


「あの……ノッド様。

ちょ〜〜っと、恥ずかしいんですけど。


私、長いですよ?」


「え?」


ティニーマが、娘のティヤーロや、なんだか娘同然となりつつあるリティラを前に、凄い事を言って来た!!

そして、驚く僕に、追い討ちが掛かる!!


「あの…………

実は私も…………」


「え?」


と、サウシーズがハンジーズの疑問顔を無視して言って来た!!

唯一の救いは、「何が?」とハンジーズが聞かなかった事だろう!!


他の8人はリアルな想像を駆り立てる2人の言葉に、其れはもう真っ赤だ。

特に、ティヤーロは母の言葉を聞きたくなかったに違いない。



しかし、コレは僕に対する……

いや、僕の“無敵の指輪タイプB”に対する挑戦だ!!


僕は数々の賢者 ウィーセマーの遺産を受け継ぐモノとして、“無敵の指輪タイプB”の力を示さねばならない!!


…………とは云え、他の娘達を蔑ろにする訳にも行かないし………………


と、熱くなり掛けた思いを抑えて、



「だったら、とりあえず3人づつ僕の寝室で待ってて貰って、順番がその日来なかった場合は、その娘からって事でどうかな?

何時になるか分からないから、寝ながら待ってくれたらいいし…………」


と、ちょっと消極的な意見を出す。

僕は娼館では毎日5人以上を繰り返していたので、本当はもっと行けるんじゃ無いかとは思ったけど、初めての娘や、心が傷ついている娘もいるので、暫くは1人1人にゆっくり接しようと思ってそう言ったのだが…………




結局、運命の悪戯か、1番手に輝いたのはティニーマだった。

そして、本人の言った通り、ティニーマが意識を手放したのは、明け方の空が白んで来た頃だったので、僕もそのまま眠った。


ティニーマは娼館の娘達を上回る技術力で、僕も満足し切ってしまったから…………





翌朝と言うか眠ったのはさっきだが、まあ、翌朝。

朝食の時に、昨夜はティニーマだけだった事を一応伝えると、


「私も負けられません!!」

「私も!!」

「「「私も!!」」」


などと変な気合いを其々に言っていて、ハンジーズの疑問顔に少し胸を傷めた…………

最初の「私も負けられません!!」は母サウシーズだ…………



まあ、僕としても、昨夜は初めて娼館に行った時以上の素晴らしい時間だった。

更に止めを刺されたのは、「私を満足させてくれたのはノッド様が初めてです……」と、目が覚めたばかりの僕をティニーマが潤んだ瞳で見上げて来たからだ。


思わず、寝起きにもう一度となってしまった…………




まあ、そんなこんなで、朝食後は、お城観光の続きだ。


今日は5階からだ。

5階は水産階だ。


此処は幾つもの生け簀が有り、その中で小魚が泳いでいる。

僕が自由の日に釣りをして釣って来た魚も僅かに居るが、基本は冷凍保存されていた魚の卵を撒いて放置していただけだ。


エサとなるプランクトンも一緒に撒いてからは完全に魔導具に任せていた。


しかし、殆どの生け簀でちゃんと成長している様で、泳いでいる魚を見た事が無い娘が多かったので、大はしゃぎだった。


5階には他に、育った魚を加工する工場の建物が有るが、まだまだ稼働は先だろう。

荒野と砂漠のアルアックス王国には、魚の養殖や加工の知識を持つ者は殆ど居ないので、移民が直ぐに就ける職業では無いからだ。




続いて4階でも、みんな大はしゃぎだった。

4階は畜産階だ。


此処は高さ20mの広々とした空間に牧草が生い茂る階だ。


此処では、現状ニワトリを放し飼い状態にしているだけだ。

ニワトリも色々な種類の卵が冷凍保存されていたので、魔導具任せの放置飼育をしている。


来年は、アルアックス王国と何度も往復するつもりなので、その中で、豚や牛も連れて来ようと思っている。




そして3階は農業階だ。

此処も色々植えて魔導具任せだ。


しかし、流石は古代魔導文明の魔導具で、野菜もしっかり育っていた。

今後は、僕が地下の食糧を持って来なくても野菜に関しては問題無さそうだ。


寧ろ、半年も放置していた所為で、収穫の方が大変そうだ。


明日からは予定を変更して、野菜の収穫と4階での卵集めを数日する事にした。




2階は工業階だが、今は未だ何も無いので、見ただけで、1階も建物が空っぽの状態で幾つか在るだけなので、すんなり終わった。


そのまま、城外に出て、“不可侵領域結界柱”を設置しているお城の四方に在る塔を案内した。

此れに関しては仕組みや今後の管理なんかも簡単に説明した。


もしもの襲撃に備えている事と、このルベスタリア盆地が豪雪地帯な事を説明して、“不可侵領域結界柱”の重要性を伝えた。


その後、城門、堀を案内してから一旦解散にした。


昨日は時間も無かったので、持って来た荷物を片付けられて居ないだろうからと云うのと、僕自身の目で、念の為、地下の小屋の中が問題無いか確認する為だ。



結論から言うと、地下に問題は全く無かった。

なので、ついでに肉類と直ぐに食べられるモノなんかを大量に持って上がって食糧庫に放り込む。


風呂を済ませてリビングに行くと既に食事の準備が出来ていた。


食後にはいつもの様にお茶の時間になったが、みんながソワソワした感じだ。


「どうしたの?」


と、聞くと、ティニーマが、


「大丈夫です。みんなが相談が有るみたいなので、ノッド様が寝室に行かれてから、今日じゃ無い娘達とサロンに行って相談を受ける予定なだけですから……」


と、答えた…………

…………なんの話題なのか簡単に想像が付いてしまう…………


「ええっと……お手柔らかにね」


「はい、安心して下さい。

私は既に“身も心も”ノッド様に捧げてますから……」



…………「身も心も」の部分の強調がすごい…………


まあ、ティニーマなら悪い様にはしないだろう。

きっと、大丈夫だろう。

多分、大丈夫だろう……



其れから少しして、ティニーマの方がみんなを引き連れてサロンに向かった。

ついでにハンジーズも連れている。


昨日のジャンケン大会で、1位は、ティニーマ。2位は、ペアクーレ。3位はティヤーロで、4位がサウシーズだ。

なので、今夜は、寝室Aにペアクーレ。寝室Bにティヤーロ。寝室Cにサウシーズとなる予定だ。




僕としても、今日は昨日よりちょっと緊張する。

昨日はティニーマの後、勢いでペアクーレのところに行くつもりだったが、ペアクーレは成人して直ぐに、アルアックス王国で最も劣悪な娼館に売られてしまい、相当に酷い目に遭っている。


今迄は僕がちゃんと我慢していたので、10人の女性陣の中で、最も積極的にスキンシップを取って来る。

しかし、コレは僕に対する依存によるモノで、いざその時になったら、怖い思いをして来た数々の記憶が蘇る心配も有る…………




そして、次の関門は、初めてのティヤーロだ。

まあ、彼女は初めてでは有るがちゃんと成人女性なのだから、不安や緊張は有っても、恐怖や拒絶の心配は要らないだろう。


寧ろ恥ずかしがりながらも、興味津々だ。



そして、最後の関門は、サウシーズだ。


本人が言っている「長い」が、ティニーマと同レベルだった場合には、その前の、ペアクーレとティヤーロとの時間次第では満足させる事が出来ないかもしれない。


そんな中途半端は、男として恥ずべきモノだ。

挑むからには勝利しなければならない!!




そんな事を思いながら、僕はペアクーレと一緒に寝室に向かったのだった…………






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