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チャールズ ライナーとドーラ ライナーの2人は、クラスを見ながら言った。


「今まで、知らなかったとは言え、1人にして本当に申し訳なかった。

 これからは、私達に君のお世話をさせて貰えないだろうか?」


この申し出を聞いて、クラスは返答した。


「必要ありません」


「君は若いからまだ何も分かっていないんだ。

 この先、両親がいないという事は、君の人生にとって不利になる事が多い

 だから、私達が、そういう部分を助けてあげようと言っているんだよ」


「私は、何も困っていませんから、お気持ちだけで結構です」


「君は、大人の言う事を聞くべきだ!

 君のそんな所も私達が治してあげよう。

 その為には一刻も早く一緒に暮らす事が必要だ。

 そうだ、今日から私の屋敷に来なさい、

 これは、お願いでは無い、君の為を思っての命令だ!」


「私の気持ちは関係ないのですか?」


「子供は、大人の言う事を聞いていればいいのだ!

 荷物は、私の家の者に運ばせよう。

 わかったかね」


「分かりません、それに勝手に私の屋敷に踏み入れば、強盗ですよ」


「私は子爵だ、お前なんかどうにでもなるんだ。

 わかったら、私の屋敷に来い!」


チャールズ ライナーは、クラスの腕を引っ張った。

その瞬間、後ろに控えていたアーロンが、チャールズ ライナーの腕を

クラスから引き離した。


「お前は、執事のくせに邪魔をするな!」


「では、質問をさせて頂きますが、お嬢様の父上の名前をお伺いしても宜しいですか?」


その瞬間、チャールズ ライナーの動きが止まった。

そして、皆の視線が集中した。


「そ、それは・・・・・」


「答えられませんよね、最初から、アイツとかあの子とか言っていましたから」


その時、ニルスがムシロに問いかけた。


「ムシロ男爵、これはどういう事かね、まさか、チャールズ子爵と組んで

 クラス殿を(たぶら)かすつもりだった訳ではないよな」


「そんな事は、断じてありません」


「では、名前を聞こうか!」


ムシロ トムソンは、言葉に詰まり、チャールズ ライナーの方を向いていた。


「私の勘違いだったようだ、これで失礼する」


3人は、強引に話を切り、席を立った。

その後、3人は制止の声も聞かず急いで馬車に乗って去って行った。

しかし、馬車の中では、クラスの屋敷を襲撃する計画を企てていた。


「今なら、メイドしか居ないだろう、ムシロ任せたぞ」


「はい、お任せください」


そして、ムシロは屋敷に戻ると、直ぐに待機させていた者達に襲撃の命令をだした。

その頃、クラス達も馬車で屋敷に戻っていた。


「これで、終るといいなぁ」


「そうだね、折角面倒くさい手を使ったんだから、終って欲しいね」


その時、アンネが皆に襲撃を伝えて来た。


「敵発見!」


その言葉で、全員気を引き締め、襲撃に備えた。


「敵、目視24名。撃っていいですか?」


「いいよ、屋敷の外でけりを付けよう」


「了解」


屋根の上に上がっていたアンネが、発見した敵を次々と倒した。

その頃、エレノア、イリス、ジョゼ、ダリルは、敵を包囲した。


「アンネ、一旦ストップ」


アンネが、攻撃を止めた途端に、敵が逃げようとしたが、

包囲していたイリス達に捕まり、裏庭に連れて行かれた。


「皆さん、雇い主を教えて下さい」


「誰が喋るか!」


「わかりました」


アーロンは、そう言って首を落とした。


「ヒィィィぃ!」


「次の人に聞きます、雇い主は?」


「は、はい、ムシロ トムソン男爵です」


他には?


「知りません!」


アーロンは、次々に首を落とし、1人づつ聞いて行った。

その結果、犯人は、ライナー子爵家とトムソン男爵家だった。

それを聞いたアーロン達は、直ぐに行動に移し、2手に別れて襲撃に向かった。

イリス、ダリル、ジョゼのチームはトムソンの屋敷に着くと

そのまま屋敷に突撃し、有無を言わせず、出会った者達を切り倒して行った。

そして、1階の奥の部屋にいたムシロ トムソンを発見したダリルは、

剣を抜き、一瞬ににして間を詰めて切り倒した。


「よし!」


ダリルは、拳を握りしめて次の部屋に向かった。

そして、全員倒し、金品を奪い屋敷から去っていった。


一方、アーロン達がライナー屋敷に着くと同時に、

馬車でどこかへ出かけるライナーの姿が見えた。


「え!最悪の流れ」


その時、アーロンの服を引っ張るアンネがいた。


「バイク、確実に倒すから」


「わかったよ」


アーロンは、そう言ってバイクを出すと、アンネに引っ張られていたエレノアが跨った。


「屋敷の方は俺が、始末するから、そっちは任せるね」


「わかりました」


エレノアとアンネは、バイクでライナーを追った。

バイクで追い、馬車の姿が見えるとアンネは、車輪の軸を撃ち抜き、馬車を転倒させ、

倒れた馬車から、ノソノソと出て来たチャールズ ライナーを撃ち抜いた。

その様子に驚いた御者が逃げようと走りだしたが、エレノアが追い付き切り伏せた。

エレノアとアンネは、死体を馬車に戻しエレノアの魔法で馬車に火を点けてから去った。


その後、ライナー屋敷にいた人々を倒したアーロンと合流し、屋敷に帰って行った。


評価を頂き有難う御座います。

不定期投稿ですが宜しくお願い致します。

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