魔物の森の調査
前回の浮気調査の報酬が思った以上に貰えたので
2人は、家具を買う為に色々な店を見て回っていた。
「イリス、どんな物を買うつもりなの」
「んー、ベッドを新しくしようと思っているの」
「そうなんだ」
「うん、もう少し、大きいベッドが欲しくて・・・」
「そうだな、あったらいいな」
2人で買い物を楽しんでいると、職員のシリカが走って来た。
「アーロンさん、イリスさん!・・・はぁはぁ・・」
「シリカさん、どうしたの?」
「依頼です。
ギルドに来てください」
「今日は、休むと伝えておいたはずですが・・・・・」
「でも、ギルマスが連れて来いと言っていて・・・」
「緊急の依頼が入ったのかも知れないね」
「そうだね、シリカさん行きましょう」
「はい!」
アーロンは、2人と一緒にギルドに向かった。
ギルドに到着すると、アーロンとイリスは、そのままギルマスの執務室に
入って行った。
「おお、来たか。
そこに、座ってくれ」
アーロン達が座ると、ギルマスも依頼書を持って来た。
「これだ」
そう言って依頼書をアーロンに渡した。
【依頼書】
【魔物の森の生態調査】
【最近、魔物の森での魔物の遭遇率に変化が現れているので
調査して欲しい。】
「これ、急ぎなの?」
「ああ、出来れば今から行って欲しい」
「えっ、えー!!」
「近隣の村に行って、聞き込みも頼む」
「それって表の奴らの仕事では・・・・・」
「仕方ないだろ!こっちに依頼が来たのだから」
「アーロン、ともかく行ってみようよ」
「そうだな、行こう」
アーロンとイリスは、数日間の野宿も考慮に入れて準備を始めた。
「アーロン、出来た?」
「もう少し、待って」
「どうかしたの?」
「近隣の村々を回るのだから手土産の1つでも持って行った方がいいだろ」
「まぁ・・・そうだね」
2人は、準備を終え、魔物の森へと調査を始めた。
森に到着すると、奥に進み始めた。
「集団で住んでいるオークやオーガを先に見て来よう」
「うん」
2人は、さらに進み、魔物の里を目指した。
魔物の森の深部に進む途中に魔物と遭遇するが
以前よりも魔物の数、種類が若干増えている気がした。
その後、オーガの里に到着した。
「少し、様子を見ておこう」
オーガの里を、少し離れた位置で監視を始めた。
「う~ん、異常はないな、レッドオーガも居ないようだし、
他のレアもいないみたいだしな」
「そうだね、なら、次に行こうよ」
「わかった」
2人は、オークの里を目指し、走っていると上空にワイバーンの群れが通り過ぎた。
「こんな所にワイバーンが出るなんて・・・」
「普段は、もっと奥地にいるはずなんだけどなぁ」
「まぁ、先に進もうよ」
「そうだね」
2人は、川の近くの岩場にオークの集落を見つけた。
「あったよ」
「じゃぁ、様子を見ますか」
「うん」
その日は、そのまま監視をし、一夜を明かす事にした。
「なぁ、オークって踊るんだな」
「何を言っているの?」
「見てみろよ」
オーク達が、火を囲んで踊っていた。
「あっホントだ・・・」
「珍しい物を見たな」
「うん・・・・」
「でも、信じて貰えるかなぁ」
「う~ん・・・」
翌日まで監視を続けたが、こちらも変わった様子は見受けられなかった。
「村にいきますか」
「うん」
2人は、ここから一番近い亜人の村を目指した。
亜人の村には、途中で倒した魔獣を手土産代わりにを持っていった。
暫くして、猫人族の村に到着した。
村に入り、すぐに村長への面会を求めた。
「あんた達は、どこから来たんだ」
「人族の街からです。
後、これお土産です」
アーロンは、途中で倒した魔獣を渡した。
「これいいの?」
「はい、どうぞ」
「やったにゃぁー」
その後、村長と会い、最近の森の様子を聞いたが、やはり異常は無かった。
ただ、ワイバーンをよく見かけれと言っていた。
村長にお礼を言い、村を離れ、次の村に向かった。