表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
68/112

11

ポールは、全ての捕虜が助かった事を確認すると、一斉に攻撃を始めた。

ライザとリーナは、2階の屋根の上から、兵舎に向けて魔法を放った。


「エクスプロージョン」


「アイスニードル」


兵舎が大爆発を起こし、中にいた者達は、吹き飛んでいった。

そして、何とか被害を受けずに済んだ者達には、

氷の針が降り注ぎ、体中に無数の小さな穴が開き倒れていった。

兵の数が減り、攻め込むチャンスとみたポールは、ボードンを引き連れて

屋敷に侵入し、中にいた者達を倒していった。

そして、応接室の扉を開けると、慌てふためいているゾイド ハーメルがいた。


「お前、私を逃がすのだ!」


「何を言っているのですか」


「いいか、私をここから逃がすのだ!」


「無理ですよ、いい加減覚悟を決めて下さい」


その時に初めて、目の前にいる者が襲撃者だと気付いた。


「もしかして、貴様は・・・・・貴様は、私に何の恨みがあるというのだ!」


そう言って、剣を向けて襲い掛かって来たが、簡単に躱してハーメルンを切り倒した。

領主が倒れた事で、近くにいた者達は、戦意を失いつつあったが

ポール達は遠慮する事なく、倒していった。

屋敷の中にいた兵士達は、全滅し、残っているのは、外で戦っている者達だけだった。

だが、ポールが外に出るとほぼ壊滅状態に近く、生き残っている者達は殆どいなかった。

そこに、ポール達も参戦し、残っていた者達を倒していった為に、

あっという間に、決着が付いた。


「皆、お疲れ様」


ポールは、全てが終わり、一息吐くと皆を集めてから、屋敷を後にした。

その後、ポール達はアーロン達と合流し、アーロンが確保していた馬車に

助けた者達を乗せて船に向かって進んだ。

アーロンは、助けた者の中に執事が居る事を不思議に思い、ポールに聞いてみた。


「ポールさん、執事も助けたのですか」


「ああ、話を聞いてみると、娘をハーメルに殺されてその仕返しの為に

 あそこで執事をしていたらしいのだ」


「そんな事があったのですね」


「俺も、聞いてビックリしたぜ。

 それにな、その娘の仇の相方がニューマン男爵だったんだ」


「それって・・・」


「そうだ、執事の仇も俺達が討ったという事だ」


「なんか、色々絡んでいたようですね」


「だが、全て終わったけどな」


「そうですね、これで帰れますね」


「そうだな・・・・・」


それから暫くして船に到着して、エルフの国に向かった。

エルフの国に到着すると、待っていた馬車に乗り換え、王都に向けて走った。

王都に着くと、そのまま王城に通され、謁見の間で王に対面した。


「ポール殿、そして、この度の件に助力してくれた者達、

 我が国の多くの民を救い出し、そして、仇名す者達を倒してくれた事に

 最大の賛辞を贈る」


王が、賛辞を贈った後、宰相が、目録を持ってきてポールに渡した。

目録には、今回の報奨金の金額と希少武器の名前が書いてあった。

その後、王城の広間にてパーティーが開かれ、今回の出来事を祝った。


「アーロン、楽しんでる?」


「うん、楽しんでいるよ、イリスは、どうなの?」


「勿論、美味しい物が食べれて幸せだよ」


「俺も、幸せだよ」


アーロンとイリスが食べ物で盛り上がっている時、イヴとナディアの元には

ヒューとミリィが来ていた。


「ナディア様、この度の事は、本当に申し訳ありませんでした」


「この場で、その話は良い、後日改めて処罰の件を聞かせて貰うがな」


「はい」


「私の方は、後日と言わず今、申し上げたいと思います」


「マリィは、そんなに急いでどうしたの?」


「はい、この度の件で自分の実力の無さ、軽率な行動を恥じて

 魔法士団団長の座を下りて来ました。

 今後は、イヴ様の下でやり直したいと思っておりますので

 どうか、宜しくお願い致します」


ミリィの突然のカミングアウトに皆が驚いていた。


「本当に、止めたの?」


「はい、これからは、イヴ様にお仕えいたします」


「そう、分かったわ、ただし、簡単に辞めたり出来ないわよ」


「はい、覚悟の上です」


イヴは、ミリィの入団を歓迎した。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ