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4

アーロン達は、森の中で見つけた集団を追いかけていた。

しかし、その集団は、海に向かわず、川に向かって走っていた。

川に着くと、そこから山頂に向けて進み、その途中で、動きを止め、魔法で岩を動かすと

人が1人通れる位の洞窟が現れた。

男達は、担いでいた荷物を2人で持ちながら洞窟に入っていった。


「アーロン、面白い物見つけたね」


「うん、多分、奴らの隠れ家なんだろうね」


「どうする?」


「ポールさんとイヴさんに伝えよう」


「そうだね」


「それで、イリス、皆に連絡して来てくれる?」


「アーロンは?」


「ここで、見張っておくよ。

 それから、他の子も連れて行っていいから」


「わかった、急いで行って来るね」


お願い、待っているからね」


イリスは、残っていた2人のメンバーと共に、ポールとイヴ達にこの場所を知らせる為に

戻って行った。


数時間後、アーロンの元にポールとイヴが到着した。


「アーロン、聞いたぞ、アジトらしき場所を発見したらしいな」


「はい、海岸では何も発見できませんでしたが、帰る途中で偶然、彼らを見つけて

 尾行したら此処に案内してくれましたよ」


「そうか、ならば暫くは、距離を取って此処を見張ろう」


ポールの言葉に従い、チーム毎で見張りを交代しながら洞窟を見張っていた。

その日は、全員が野宿をし、朝まで見張っていると

洞窟が開き、中から連れ去られたエルフ達と、敵がゾロゾロと出て来た。

エルフ達は、足と手と首に鎖を付けられ、ジャラジャラと鎖を引きずりながら

山道を歩かされていた。


「ポールさん、どうしますか?」


「敵の数は、23人と人質が7人か・・・」


ポールが悩んでいるとイヴが話しかけてきた。


「私にいい考えがあるわ」


ポールは、イヴの提案を聞き、イヴの案で作戦を実行することにした。


敵が、山道を歩いていると、視界が塞がれるほどの霧が立ち込めて来た。


「おい!霧が出て来たぞ。

 足元に気を付けろ!」


「けっ、全く見えねえぜ、このまま進んでは危険なんじゃねえか」


敵は、視界が塞がれ、不安になって騒ぎだした。

その時、イヴは、合図を送り、地の魔法を持ったエルフ達が魔法を唱えた。


「サーチ」


魔法により、3人は視界が無くても敵の位置が分かる様になったので

近づいて、1人ずつ、確実に倒して行った。


「うわっ!」


「ぎゃぁぁぁ!」


「お、お、おい!どうした!」


「うぎゃぁぁぁ!!」


敵の叫び声が止み、霧が消えた時には、ニスが捕まえて気を失わせた男と

捕まっていたエルフ達以外は、倒れていた。


「チルド、ニス、ナオミ、お疲れ様」


「はい、それとお姉さまの言いつけ通り、こいつは生きていますよ」


「ニス、上出来よ」


イヴは、気を失っていた男を起こした。


「おい、起きろ!」


男は、ニスにしつこい程ビンタされて目を覚ました。


「なんだ・・・ここは、おい、どうなっているんだ!」


「静かにしてくれないかしら」


男が、正面を見ると綺麗な女が見つめていた。


「姉ちゃん、これはどうなっているんだ」


「貴方は、捕まったの、だから、知っている事を話して欲しいの」


「何を言っているんだ」


「だから、チェーン国の首謀者の名前と知っている事を全部」


「そんな事が出来るか!」


「分かっているわ、別にタダで教えて欲しいなんて言っていないわ。

 貴方だって、このままではチェーン国に戻れないでしょ、だから

 貴方を逃がしてあげるわ、勿論絶対捕まらない場所にね」


「本当か」


「ええ、本当よ、それにお金もあげるわ」


「わかった」


男は、観念したように話し出した。

男の話によると、敵は、チェーン国のニューマン男爵だと分かった。

そして、1週間ごとに船が来て捕虜を本国に送っていたのだ。


「なら、今日、船が来るの?」


「そうだ、此処から真っ直ぐ行った所の海岸に

 夕刻までには到着する手はずになっている」


「そ、ありがと」


イヴがお礼を言うとサリーが後ろから男を刺した。


「私は、約束していないから・・・」


そう言って刺した剣を抜いた。

男は、そのまま倒れ、帰らぬ人になった。


「これで、絶対捕まる事はないわ」


そう言って、海岸に向かって歩き始めた。



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