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サリーが戻らずに3日が経ち、皆が心配をし始めた頃、サリーが戻って来た。


「サリー!!」


「ナディアは、思わずサリーの胸に飛び込んだが、疲れ果てていたサリーは

 抱きかかえたまま、倒れてしまった」


「!!サリーごめん、大丈夫?」


「大丈夫だよ、ナディア、心配かけてごめんね」


「ううん、いいの、帰って来るって信じていたから」


「ありがとう、それでお願いなんだけど・・・」


「なに?」


「お水と食事を貰えると嬉しいな」


「わかった、直ぐに持って来るね」


ナディアは、その場を離れ、持ってきていたパンと水をサリーに与えた。

やっと、一息ついたサリーは、待っていたケリーの元に行った。


「ケリーさん、遅くなりました」


「いやいや、君が無事なら問題ないよ」


「有難う御座います。

 それで、盗賊のアジトを追った後の事なんですが・・・」


サリーは、盗賊の後を追った、その後の事を話した。


サリーは、隠れて盗賊の後を付けて行くと、彼らは一旦森に入って行ったが

途中から、森を抜けて、別の村に向かって行った。

そして村に着くと、仲間が出てきて盗んだ物を家に運び込んでしまった。

そこで、サリーは、一晩様子を伺ってから戻ろうと思っていたが

翌日には、盗んだ物を荷馬車に乗せて運んで行ったので

そこから、荷馬車の後を付けて見たら、ルロの街に戻り、大きな屋敷の裏手に荷馬車をつけたので

また、様子を伺っていると、1人の女が出てきて、屋敷から離れた所にある倉庫に入れさせていたので、

倉庫を探って見ると、屋敷の兵とは思えない恰好をした者達が

屯していたので、撤退してきたとの事だった。


「その家は、分かるかい」


「はい、伯爵の屋敷だと思います」


「なら、伯爵か家の者が関与している事になったね」


「はい、ただ、その女の顔も見ればわかります。

 服装から見た所、メイドや使用人の類ではないと思います」


「なら、嫁か娘か妾だな」


「はい、ただ、娘にしては老けていたので嫁か妾だと思います」


「わかった、一応、皆にその女の特徴を話しておいてくれ」


「わかりました」


その日の夜、ケリーが皆で野宿をしている時に、今後の作戦を伝えた。


「この先は、予定通り、新人にやらせようと思うが貴族の方には俺がいってくるよ。

 勿論戦闘は、新人に任せるけどね」


そして、ケリーは皆に今後の編成を伝えた。


「貴族の屋敷には俺達が行く、それから逃げ出した者の始末と見張りにアーロン、

 君の所の新人に任せるよ。

 村は、残りの者達で殲滅。

 1人も逃すなよ」


「「了解」」


「決行は明日、それと、アーロン達は、生き残った者達の今後を聞いておいてくれよ」


「わかりました」


その日は、解散し、村の周りに罠を仕掛けてから全員が寝る事にした。

翌日、アーロンは、生き残った者達の今後を聞いたが、誰も頼れる場所も無かったので

本人達の了承を得てから養成所に送る事にした。

その事をケリーに伝えた後、アーロンは、村に残っていた馬車で生き残った者達を

ルロの街に連れて行き、宿を取って休憩させた。

アーロンが、出発した後、ケリー達がルロの街に出発し、

最後にイヴ達とサリー達が出発した。


「お姉さま、今回の作戦は如何なさいますか?」


「そうねぇ、私達は村の四方を固めるわ、それから、その内側に魔法部隊を配置、

 その手前に前衛がいて、魔法で殺せなかった者達の始末をさせるわ」


「わかりました、皆に伝えておきますね」


ナディアは、イヴの作戦を皆に伝えに行った。

それから、イヴはタバサに話し掛けた。

タバサは、トレードが決まってから毎日、魔法の訓練をイヴから受けていたので

今は、自分の属性や使える魔法を理解していた。


「タバサちゃん、緊張してない?」


「お姉ちゃん、大丈夫だよ。

 今までも戦闘は、何度も経験しているんだから」


「わかっているわ、でも・・・・・」


「お姉ちゃん、心配しないで、困ったらすぐにお姉ちゃんを呼ぶから・・・ね」


「絶対呼ぶのよ!」


「わかったから」


イヴは、自分の妹の事が、心配でならなかった。

そんな会話をしている内に村の近くまで到着したので

イヴは、頭を切り替えて、皆に指示を出し、配置に付けた。

配置に着いた事を確認すると合図を送り、魔法で一斉に攻撃を開始した。


「エクスプロージョン」


「エクスプロージョン」


「サイクロン」


「サイクロン」


突然村に襲い掛かった魔法に、対処する事も出来ず、爆発に巻き込まれる者、

また、爆発から逃げ延びても竜巻に巻き込まれ、

上空に放り出され、地面に叩きつけられる者達で溢れていた。

しかも、やっとの思いで逃げ延びても

隠れていたボードン、クライン、エイリークの攻撃により、命を落とした。

イヴ達が攻撃を始めて1時間も経たぬ間に、盗賊は、完全に倒された。



不定期投稿ですが、宜しくお願い致します。

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