襲撃!
アーロンは、襲撃の一報を受けてギルドに向かって走った。
ギルドに着くと、アーロンは、受付で情報を求めた。
「シリカさん、ポールさんの情報はありませんか?」
「今の所ありません」
「そうですか・・・・」
「でも、皆さん無事だと連絡は入っています」
「良かった」
アーロンは、ポール達が無事との報告を受けて、明日出直してくる事を伝えて自宅に戻っていった。
自宅に戻ると、イリスとタバサが起きて待っていた。
「アーロン、何があったの?」
「ポールさんのアジトが襲撃にあったんだ」
「え!」
「相手は分かっているのですか?」
「まだ、そこまで分かっていないらしい」
「そうですか・・・」
「うん、明日、もう一度ギルドに行ってみるよ」
「私も行くわ」
「私も行きます」
「分かった、取り敢えず今日は休もう」
「うん」
アーロン達は、部屋に戻り朝まで眠る事にした。
その夜、ポール達のアジトが襲撃された様子を見ていた者達がいた。
「へぇー、全員無事か・・・
まぁいいや、今回は挨拶みたいなものだからね」
「ツェペス様、そろそろ・・・」
「そうだね、もうすぐこの街の闇ギルドは、僕の物になるのだから
今は、そっとしておこう」
ツェペス達は、そう言って姿を消した。
翌日、アーロン達はギルドに行き、昨日の事を聞いた。
「ギルマスは、いますか?」
「今は、ポールさん達と話をしていますよ」
「そうですか・・・」
「アーロンさん、昨日の事が知りたいんでしょ」
「はい」
「なら、これをどうぞ」
受付のイリーナは、アーロンに昨日の報告書を手渡した。
アーロンは、報告書を持ってイリスとタバサの元に戻った。
3人で、内容を確認したが、犯人の目的や理由が分からなかった。
「ねぇ、これって何を狙っているんだろうね」
「うん、盗賊でもないしなぁ」
「アーロンさん、盗賊ならポールさん達の敵ではありませんよ」
「タバサの言う通りだよなぁ」
その後、ギルマスやポールに話を聞いたが報告書以上のものは無かったので
アーロン達は、自宅に戻る事にした。
そして、その日の深夜、イヴ達のアジトが襲撃を受けた。
「イヴさん、敵襲です!」
「サリー、ナディア、敵を確認したら直ぐに攻撃を!」
「はい!」
敵は、暗闇の中から魔法を放ってきた。
「アイスエッヂ」
一瞬、月の明かりで光ったと思った瞬間、サリーの腕に当たった。
「きゃぁ!」
「サリー!!」
「ごめん、躱し損ねた」
「大丈夫?」
「うん!」
イヴ達が、影に隠れて様子を伺っていたら、再度魔法を放たれた。
「エクスプロージョン」
「全員退避!!」
イヴの合図と同時にアジトは爆発した。
アトラは、思わず叫んだ。
「お姉さま!!!」
爆風が止み、煙が収まるとその中からイヴが無傷で現れた。
「やってくれたね」
「ハハハハハ・・・さすが闇ギルドのメンバーだね、
死んだと思ったのに無傷で凌ぐなんて、これは、倒し甲斐がありますね」
「お前は、何者だ」
「自己紹介をしましょう、僕の名前はツェペス、
貴方達を潰して新しく闇ギルドを創設する者です」
「なら、貴様の狙いは、私達か?」
「正解です。
そろそろ、失礼しますね、今日は、単に挨拶と宣戦布告ですから・・・」
「ツェペス様、このまま奴らを倒しませんか?」
「いいよ、今日は、挨拶だからね、じゃぁまた会いましょう」
「貴様・・・・・」
ツェペス達は、その場から姿を消した。
翌日、イヴ達はギルドの広間で待機し、ギルマスと話をしていた。
「イヴ、アイツらの狙いは俺達なんだな」
「そうだよ、わざわざ宣戦布告までしてきたからな」
「礼儀正しいようで、正しくない。
抜け目のない奴らのようですね」
「アトラ、どういう事だ?」
「帝国の闇ギルドとの戦いを見ていて、こちらが疲れて隙がある時を狙って来たのでしょう」
「そう言う事か」
「はい、ですので彼らの宣戦布告は、こちらを舐めているからでしょう」
「好かねえ奴だな」
「その意見には同意します」
「それで、これからどうするんだ?」
「それぞれのアジトに戻っても、警戒を解かず、いつでも戦闘が出来る様にするべきだな」
「そうだな、なら通達を回しておこう」
「頼んだぜ、ギルマス」
ブックマークの登録、有難う御座います。
不定期投稿ですが、宜しくお願い致します。