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5

ギルマスは、ロイドを養成所に案内をした。


「ここは?」


「この村は、俺達闇ギルドの養成所だ。

 ここは、訓練する者とその者達をサポートする者達に別れて生活しているんだ。

 それでロイドの仕事だが、教官を頼む」


「俺が、教官でいいのか」


「ああ、基礎訓練と経験をもとに皆を指導して欲しいのだ。

 まぁ、他にも教官はいるのでそいつに聞いてくれたらいいから」


そう言うと、ギルマスは1人の男に声を掛けた。


「おーい!ワンダー!」


「ヒューゴ、何か用か?」


「ああ、新しい教官を連れて来たんだ」


ギルマスは、ロイドを紹介した。


「ワンダー、こいつが新しい教官のロイドだ」


ロイドは、軽く会釈をした。


「そうか、私はワンダー、この村の責任者をやっている。

 何かあったら聞いてくれたらいい」


「はい、宜しくお願いします」


ギルマスは、ワンダーにロイドにを任せて村から王都に戻って行った。

王都に戻ってからギルマスは、全員を集めて今後の説明をした。


「いいか、これから相手にするのは同業者だ。

 今までと違い相手のレベルは俺達と同じかそれ以上と思って掛かって欲しい。

 それから、相手も俺達が動いているという情報は掴んでいると思うから

 一切の遠慮は、不要だ」


「分かったけど、ギルマス、相手はどれ位の規模で来ると予想しているんだ?」


「わからんが、こっちが動いている事を知っているだろう。

 だから、向こうもそれなりの数で掛かって来ると思うぞ」


「それで、どうやってそいつ等と遭遇するんだ?

 帝国に乗り込むのか?」


「いや、今回の目標は、襲って来た者達の殲滅だ。

 なので、向こうの王族や闇ギルドは、放置だ。

 その上で作戦を伝える」


ギルマスは、そう言って作戦を伝えた。


「今回の作戦は、囮を使って敵をおびき寄せる事にした。

 ある程度の情報をわざと流して相手を引き付ける

 そこで、一気に殲滅する」


その作戦を聞き、皆が行動を開始した。

そして、ギルマスの作戦は実行に移されたある日の夜、

誰も居ない廃村の一室でアーロンは囮役を演じる為に布を被り

ボロボロの服を纏って敵の襲撃を待っていた。

すると、仲間とは違う気配が近づいて来た。


「来た・・・」


アーロンは隅に隠して剣を持ち、突撃に備えていると

何処からか大きな爆発音が聞こえて来た。


「敵襲!」


その言葉と同時に複数の集団が現れて、アーロンに向かって走って来た。

その瞬間、アーロンの待機している家の前にレスリー達が立ち塞がった。


「はいはい、お前達の相手は俺達だ、遠慮無くかかって来い!」


レスリーの前に現れたのは7人の襲撃者だった。


「あんた達が王都の闇ギルドの者か・・・・・」


「兄貴、早くこいつ等始末して仕事を終わらせましょうよ」


「それもそうだな、時間が勿体ない、殺せ!」


その言葉と同時に襲撃者達は、レスリー達に襲い掛かった。

レスリーと襲撃者達が戦闘を始めた頃、他の部隊にも動きがあった。

木の上で、アーロンに襲い掛かる様子を見ていた別の帝国からの襲撃者達に話し掛ける者がいた。


「みーつけた!」


驚いた襲撃者達が声の方に振り返るとそこには、ケラケラと笑いながら

話し掛けて来る女の子の姿があった。


「貴様、いつの間に・・・」


「かくれんぼは終わりだよ、大人しく消えてね」


そう言うと女の子は、魔法を放った。


「アイスエッヂ」


周囲に氷の刃が舞い、襲撃者達を切り刻んだが、一部の敵を倒しただけで全滅までには至らなかった。


「クソッ!隙をつかれたか」


生き残った襲撃者達は、相手から距離を取った。


「あははは、生き残ったみたいだね」


「貴様・・・」


「サリー、気を抜くんじゃないよ!」


「はい、お姉さま」


そう言うと、サリーはもう一度魔法を唱えた。


「アイスニードル」


サリーが魔法を唱えると、小さな氷の針が敵に向かって飛んで行き、

当たった者達は地に落ちて行った。

そして、落ちた敵に対して、イヴのチームから次々に魔法が放たれたので

襲撃者達は逃げ場も無く倒れていった。


「さて、後はあんただけだよ」


「くっ、・・・」


取り残された襲撃者は、最後の抵抗とばかりに大規模魔法を放とうとしたが

その前に、アトラの魔法”サンダースパーク”によって心臓を貫かれて倒れた。


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