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アーロンは、ギルドに戻ると、ギルマスに事の経緯と他国の情報を求めた。

ギルマスの持っていた情報では、詳しい事が分からなかったが

帝国で王族の跡目争いが起きているとの事だった。


「ギルマス、今回の死者の出身を調べたいのですが・・・」


アーロンが、そう切り出すとギルマスは考え込んでしまった。

ギルマスは、しっかり調べようと思ってもアーロンには伝手が無かったので

難しいと思っていた。

しかし、その話を聞いていたポールが声を掛けて来た。


「ギルマス、俺が行って来るよ、アーロンには伝手が無いだろ」


「ポール、帝国に行ってくれるのか」


「ああ、俺の方が情報を掴みやすいだろうからな」


そう言っていると、レスリーも帝国に行く、と言って来た。


「そうか、なら2チームで詳しく調べて来てくれ

 それから、アーロン達は、待機で頼む」


アーロンは、了承し、ポールとレスリーに託した。


「それはそうとギルマス、敵が向こうの闇ギルドだったらどうするんだ」


「決まっているだろ、先に仕掛けたのは、アイツらだ。

 遠慮する気はないぞ」


「了解、それを聞いて安心したぜ」


「ああ、なら、向こうに行ったらポール、お前が仕切れ、

 レスリーいいな」


「問題ない、ポール、宜しく頼む」


「ああ、こちらこそ頼むよ」


2人は、そのまま準備の為に、ギルドを出て行った。

翌日、ポール達は、聖王帝国に向けて旅立った。


1週間後、聖王帝国に着いたポール達は、一旦宿を取り、翌日に備えた。

そして、翌日ポールは、皆と離れ茶屋で知人と会っていた。


「ヤード、久し振りだな」


「ポールも元気そうだな」


「元気にやっているよ」


「ところで、俺に会いに来るってことは、知りたい事でもあるのか?」


「その通りだ、実は、・・・・・」


ポールは、今回の件をヤードに説明した。


「それで、お前が知りたいのはその殺された人達の事か」


「それと、王宮の争いについてだ」


「わかった、調べておくよ」


「助かる、ところでお前は、帝国でこのまま生活していくのか」


「さぁな、今後の事は決めていないよ。

 ただ、やることが無いから情報屋をやっているんだ」


「そうか、なら王都に来ないか、今度会う時までに考えておいてくれ」


そう言ってポールは、席から立ち上がった。


「まてまて、お前が誘うという事は、何かあるのか」


「詳しくは言えないが、お前、後継者を育てる事に興味があるか?」


「え?」


「まぁ、今の返事も含めて今度聞かせてくれ」


「わかった、3日後に会おう」


ポールは、軽く挨拶をして別れた。

それから、ポールは娼館を訪ねた。


「おにいさん、まだ準備中だよ」


「分かっている、俺は、人に会いに来たんだが」


ポールが、そう言うとホールにいた女は、険しい顔をした。


「貴方は、誰?」


「俺は、ポール、メルティに会いに来たんだ」


「メルティさんに・・・」


「ああ、ここに居るはずだが」


「少しお待ちください」


そう言ってホールにいた女は、奥に向かっていった。

暫くしてから、女が奥の方から走って来た。


「ポール!!」


「おっ来た来た」


走って来た女は、そのままの勢いでポールに抱き着いた。


「何処に行っていたのよ!

 私、わからないから、ずっとここで待っていたんだから!」


泣きながら抱き着く女をポールは、優しく抱きしめ返した。


「メルティ、待たせてごめんな」


「いいの、いいのよ、ポールが生きていたんだから」


メルティは、泣き止まず、ずっとポールを抱きしめていた。


「メルティ、落ち着いて離してくれないか」


「嫌よ、離すとまた何処かに行ってしまうんでしょ」


「大丈夫だから、取り敢えず落ち着いて話をしないか」


メルティは、頷き、落ち着いてからポールと話を始めた。


「メルティ、俺は今、フローランド王国で働いているんだ」


「そうなの・・・」


「ああ、それで今回、依頼でこの街に戻って来たんだ。

 それで、お前にも会いに来たんだ」


「ねぇ、依頼って何?」


「仕事だから言えないよ」


「私も手伝うから、教えて欲しいの」


「本当に、いいのか」


「うん、今は、この娼館の用心棒をしていたけど殆ど仕事が無くて退屈だったの

 だから、ポールに付いて行くよ」


「王都に来るのか?」


「勿論、ついて行くよ」


「わかった、これからも宜しく頼む」


「うん!」


それから、メルティに、今回の依頼の内容を話した。



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