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6

全員が指定の位置に着いた頃、ケリー達の屋敷への侵入が開始された。


2人居た屋敷の門番に対してはヤンとミハルが忍び寄り、首を切り落とした。

そして、ケリーに合図を送った後、屋敷の中に忍び込んだ。

合図を貰ったケリーは、イリスと共に屋敷の2階に飛び上がり

領主である、フィル ハワードの寝室に忍び込み、フィルを起こした。


「おい!起きろ」


すると、横で寝ていた妻のユリン ハワードが目を覚ましそうになったので

イリスが、気を失わさせた。

その様子を見ていたケリーは、嫁が気を失った事を確認してから

フィルを叩き起こした。


「フィル ハワード、起きるんだ!」


突然起こされたフィルは、事態が理解出来ずにいたが、目の前にいる見知らぬ顔を見て

強盗と勘違いをした。


「貴様ら、強盗か!

 こんな事をしてタダで済むと思っているのか!」


「フィル、俺達は強盗でない。

 お前に、聞きたいことがあって来たのだ」


「な、何を聞きたいと言うのだ」


「何、簡単さ、人攫いに関しての情報が欲しいのですよ」


フィルは、驚いた表情になったが、何とか誤魔化そうと思い知らない振りをした。


「何の事だ、人攫いなど知らんわ」


「そうか、ならば仕方がない、貴様が喋り易くしてやろう」


ケリーは剣を抜き、フィルの太腿に突き刺した。


「うぎゃぁぁぁぁ!」


「どうだい、言う気になったかい」


フィルは、痛さが堪え切れずに地面のた打ち回っていた。

すると、ヤンが、1人の男を連れて来た。


「ヤン、そいつは誰だ?」


すると、ヤンの横でボロボロの服を着た男が話し始めた。


「挨拶が遅れてしまい、申し訳ありません。

 私の名前は、ライナー ハワード、その男の息子です」


「どういう事だ」


「ああ、俺が先に説明するよ。

 実は、俺が潜入して地下に行くと、牢の中に捕まっている者達がいたのだが

 その中に、こいつとその夫婦もいたんだ」


「えっ、どうして・・・」


「はい・・・私は、父の商売を知りまして、止める様に言っていたのですが、

 言う事も聞いて貰えず、止める気配も無かったので証拠を集めて、

訴えようとしていたら、妻と娘を人質に取られてしまい、私も捕まってしまいました」


「まぁ、それで俺が助けてここに連れて来たのさ」


「そうか、ライナーさん、証拠の書類とかはありますか」


「はい、捕まる前に隠しましたのであると思います」


「そうか、それで、貴方は、どうするつもりですか?」


ライナーは、暫く考えた後、ゆっくりと話し出した。


「本当は、訴えてしかるべき場所に送るつもりでしたが

 貴方達が、ここに居るという事は、既に遅かったという事でしょう」


「そうだな・・・」


「ですから、貴方達に全て任せます」


「ならば、貴方は、此処で見た事、聞いた事は忘れることをお勧めするよ」


「わかりました。

 ただ、この後は、どうなるのですか?」


「捕まっている者は、助け出す。

 それから、この事件に関与した者達は、すべて処分の対象になる。

 後、貴方が持っている証拠は渡して欲しい」


「わかりました。

 すべて貴方達に従います」


「感謝する」


その後、ケリーは、イリスを呼び、イヴとレスリーを屋敷に呼んだ。

2人が屋敷に来ると、ケリーは、ライナーから受け取った資料を渡し、

今後の事を話した。


「資料の通り、アジトやメンバー構成も判明したので

 今後は奴らの処理に掛かる事になるが意見はあるか」


「私は、アジトに行くわ」


「なら俺は、実行犯の処分に動くよ」


「俺は、屋敷内の不安要素と関係者の処分と今後のこの街についてライナーと話をするよ」

 

「そうね、そこはケリーに任せるわ」


「わかった、なら、行動を始めよう」


その後、イヴとレスリーは仲間と合流し、今回の事件の関係者を次々と処分して回った。

その頃、屋敷では、ケリーとライナーが話し合っていた。


「ケリーさん、この屋敷にはどれ位の人が残るのでしょうか?」


「貴方の夫婦だけです」


「え・・・」


「あなたの両親、兄弟は、捕まえた者達を好き勝手にしていたようです。

 それに、使用人たちも大なり小なり関わっていた事が判明しました」


「わかりました・・・・・」


「今後は、貴方を中心に家を建て直すのも自由です。

 なので、頑張って下さい。

 それと、牢にいた者の中に貴方に良くしてもらったから

 このまま居てもいいと言う者もいましたよ」


「え!?」


「もう一度、会って見たら如何ですか」


「はい、有難う御座います」



その後、ケリーは、関係者を処分してから皆と合流した。


「イヴ、お疲れ様」


「ありがと、こっちはすべて終わったわよ」


「俺も、終わったぜ」


「わかった、ここでの仕事は終了した。

 皆で帰ろう」


ケリー達は、辺境伯の街を去った。


 

ブックマークの登録、評価を頂きまして有難う御座います。

今後の励みにしたいと思います。


不定期投稿ですが、今後も宜しくお願い致します。

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