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王子、王女の護衛

あれから数日が経ち、タバサも仕事に慣れてきた頃、ギルドに王家から

依頼の手紙が届いた。

内容は、近隣国へ出向く第2王子と第1王女の護衛の依頼だった。


「いつもなら、側近の護衛は、アーロン達だが、今回はイヴチームについてもらう。

 そして、アーロン達が影として行動をしてくれ」


「分かりました」


ギルマスと別れ、広間に戻るとイヴのチームが集まっていた。


「あらっ、アーロンじゃない、今度の依頼、宜しくね!」


「イヴさん、こちらこそお願いします」


「ところで、その子がイリスの妹っていう子ね」


「はい、タバサです。

 宜しくお願いします」


「中々、可愛いじゃない!

 イリス、この子、私のチームに貰えないかしら」


「イヴさん、無理を言わないで下さい!」


「いいじゃない、減るものじゃないし」


「減ります!減ります!」


「まぁいいわ、気が向いたら何時でも来てね、歓迎するわよ」


イヴに揶揄われた後、3人はギルドを出て、薬屋に向かって歩いた。


「お姉さま、先程の方は?」


「イヴさんの事?

 あの人は、女性ばかりのチームのリーダーで魔法士よ」


「強いですか?」


「タバサ、私達のギルドに強くない人はいないよ」


「そうですよね」


他愛のない話をしている間に薬屋に到着し、アーロンは必要な薬を購入してから

自宅に戻った。


それから数日が経ち、アロー大陸への護衛の日がやって来た。

アーロン達は、離れた所から警備を始め、王女達の様子を見ていると

イヴ達のチームがメイド姿で護衛をしている様子が見えた。


「アーロン、何眺めているの?」


「イリス、王子と王女を見ているんだよ」


「本当に?」


「本当だよ!他に何を見るんだよ!」


「イヴさん達のメイド姿・・・・・」


「ああっ!気付かなかったよ」


「嘘を吐いたら殴るよ・・・」


「少し、見ました・・・ごめんなさい」


「帰ったら、お仕置きよ」


「えっ、えーー!」


「お姉さま、馬車が動き出しました」


タバサのおかげでアーロンは、それ以上責められることはなかった。

馬車は進み、アロー王国へ向かう大河に到着した。


「ここからは、船で渡る」


波止に行き、横付けにされていた船に馬車を乗せ、護衛の者達は、王族に続き

乗り込んだ。


「アーロン、私達も乗っていいのかなぁ」


「そうだね、この船に乗らないと護衛が出来ないから、離れて待機しよう」


アーロン達は、王族の集団から離れ、船尾の方に集まった。

船尾の方には、アーロン達だけでなく、他の乗客も乗っていたので

護衛とバレる事もなかった。

その後、船の旅は順調に進み、無事にアロー大陸に到着した。


ジェイクとエイミーを乗せた馬車は、港町から、王都ハイドに向けて出発した。

道中に襲ってくる魔物は、アーロン達が先行して倒しているおかげで

本隊に辿り着く事は無かった。

暫くして王族の乗った馬車は、王都に到着した。

王都の入り口からは、兵が先導して進み、城門の前に着くと、騎士団が出迎えてくれた。

ジェイクとエイミーは、馬車から降り、案内に従い、城内に入っていった。

謁見の間に着き、アロー王国国王との面会を果たした。


「陛下、この度は、お招きいただき有難う御座います。

 私は、フローランド王国第2王子、ジェイク 二アックと申します。

 そして、隣がフローランド王国第1王女、エイミー 二アックで御座います。

 この度は、親善大使として参りました」


「フローランド王国の親善大使よ、長旅ご苦労だった。

 今宵は、歓迎の宴も準備しておる故にしばしの間、

 部屋を用意しておるので、そちらで休むが良かろう」


「はい、お心遣い、感謝致します」


ジェイク達は、謁見の間から用意された部屋に移り、時間まで休憩する事にした。


 

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