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6

アーロンとイリスは、王宮薬師のヨシュアの家族を消した後、

王城に向かっていた。


「アーロン、狙うメイドって第1王子付きだよね」


「うん、そこが面倒臭いと思うけど・・・・」


「どうするつもりなの」


「おびき出すよ。

 彼女達が、深夜に城の外に出ないといけない状態をつくる」


「どうやって?」


「トーマスイングラムの使いとして手紙を送るよ。

 疑われてもいいんだ、外に出て来てさえくれたら問題ないよ」


「そうだね、まずは潜入しよう」


2人は、王の寝所に入った時と同じ手口で城内に侵入し、

第1王子のお付きのメイドの部屋に手紙を置いて来る事に成功した。


「後は、城の外で待とう」


「うん」


深夜、城を抜けだす2人の姿があった。

ラルとリリスである。


「ねえ、これからどうなるんだろう?」


「知らないわよ、貴方だって危険な事はわかっていて参加したんでしょ」


「そうだけど・・・・・」


「私だって、今日の城内の様子がおかしい事はわかっているわ、

 だから、こうして逃げて来たのよ」


「じゃぁ、トーマス様の事がばれたの?」


「わからないけど、まだ、大丈夫なんじゃないの、だって手紙が来たんだし」


「そうね、待ち合わせの場所まで急ぎましょ」


2人は、藁にも縋る気持ちで急いだ。

しかし、待ち合わせ場所到着したが、誰も待っていなかった。


「誰も居ないじゃない!どうなっているの!」


「うん、でも待つしかないわね」


その時、強い風が吹いたかと思うと2人の首を刎ねた。

2人が地面に倒れた後、姿を現したのは、魔法を放ったアーロンとイリスだった。


「2人共死んでいるわ」


「わかった、戻ろう」


「うん」


2人は、確認した後、その場を去った。

ギルドに戻ると全員が戻っていた。


「アーロン、君達で最後だ。

 仕事は、終わったんだね」


「はい、任務は無事に終えました」


「そうか、お疲れ様」


「はい」


ケリーに報告を済ませ、広場で待機しているとギルマスが現れた。


「皆、任務を無事に達成できたことに感謝する。

 それから、全員が揃ったので解散でいいだろう。

 お疲れさん」


ギルマスの終了の挨拶で皆が解散し、それぞれが帰宅した。


アーロンとイリスは、並んで歩いていたが、アーロンの様子が可笑しかったことに気付き、

イリスは声を掛けた。


「アーロン、どうしたの?」


「うん、大した事じゃないのかもしれないけど

 此処まで大掛かりな依頼は初めてだったからちょっとね」


「わかる気がするよ、だって主犯だけじゃなくて

 家族やそこで働いていた人達も対象になったからね」


「うん・・・・・」


「でも、禍根を残さない為にも、そうするしか無かったんじゃないの」


「そうだね、誰が何処で繋がっているかなんてわからないからな」


「それに、今回の事件は国家転覆を目論んだ者達だから自業自得だわ」


「確かに・・・・・此処で止めておかないと大勢の市民が死ぬ恐れもあったかも

 知れないから仕方ないよな」


「そうだよ、だから悩まないで、ね」


「わかった。

 イリス、有難う」


「はいはい、どういたしまして」


アーロンの気持ちも落ち着き、いつもの日常に戻る為に2人は家ひ向かって歩いた。


翌日、ヒューゴは王に面会し、事の顛末を伝えた。


「そうか、ヒューゴよ、ご苦労であった」


「はっ、有難き幸せ」


「それから、こちらの事じゃが、あ奴らは火事でなくなった事などにしておいた

 まぁ、表の体裁を繕っただけだが、頭の良い者達なら気付いて、これ以上の無茶はして来まい」


「そうですね」


「ああ、それと、これを渡しておく」


王は、ヒューゴに袋を渡した。


「陛下、これは・・・・・」


「なに、薬の礼じゃ、あの面白い奴にでも渡してやってくれ」


「畏まりました」


「うむ、頼んだぞ」


ヒューゴは、一礼をして王の前から去っていった。



不定期投稿ですが宜しくお願い致します。

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