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視察当日、クラリス王女と面会し、護衛の件の了承を得た。


「クラリス王女様、御無沙汰しております」


「イリス、アーロン、今日から3日間、お願いしますね」


「はい、王女様を誠心誠意お守り致します」


「そうね、貴方達なら私も安心ですわ。

 ところで、今回の貴方達のお仕事は?」


「私は、側付きのメイドです」


「俺は、第2執事です」


「そう、以前と同じね」


「はい、宜しくお願いします」


街を出発し、農耕地を目指して進んだ。

今回の予定は3泊4日で1日目は野営をし、2日目は、村に泊まり、3日目は野営をして

4日目は王都に戻る計画になっている。


もし、ギルマスの言った事が事実なら、

初日の野営時か最終日の野営の時が狙われやすいと考えている。

勿論、この事はイリスも理解しており、クラリス王女のそばを離れないようにしている。

だが、1日目は野営時の襲撃は無く、無事に過ごせた。


2日目に入り、農耕地に到着し、クラリス王女は、予定通りの視察を何事もなく終えた。

野営と違い、今夜は、村で用意された住居に泊まるので予めアーロンが内部を調べた後に

クラリス王女とイリスが入って泊まった。


結局、この日も何事も無く終わり、最終日を迎えた。

クラリス王女は、農耕地の代表と挨拶を終えた後、王都に向けて出発した。

帰りの道中も何事もなく進んで行き、昼食時も襲撃はなかった。

そして最終日の野営時も何事もなく終えて、警備の者達以外は、休むことになった。



深夜、突然大勢の武装した者達が現れた。

その姿を見て警備の者達は合図を送り、野営場所に招き入れた。


「兵士達の厩舎は、ここだ、まず、こいつらを始末しよう。

 王女には、側付きのメイド達だけだから後からでも殺せるさ。

 それに、女共は、捕らえて好きにしても構わない」


「そりゃいい、おい!兵士達を先に殺せ」


「わかった」


兵士達と別の厩舎にいて起きていたアーロンは、騒がしくなったことに気付き、

隠れて外に出ると、兵士達を襲っている者達を発見した。


「仲間がいたか・・・」


アーロンは、懐から花火を出し、打ち上げた。

その音に気付いた者達と襲撃者達は戦闘になったが、

武器を持たず眠っていた兵士達は、素手で抵抗する事しかできずに次々と倒された。


「兵士は倒した。

 残るは、王女と側近の奴らだけだ」


襲撃者達は、迷わず王女の寝所を狙って走り出した。

アーロンは、既にイリスと王女の護衛に付いていた。


「不味いな、数が多すぎる」


「でも・・・」


「花火は上げた。

 後は、時間を稼ぐぞ」


「うん、わかった。

 王女様は、私の傍を離れないで下さい」


「わかったわ」


アーロンとイリスで王女を挟むようにして守った。

他のメイド達も剣を構え、襲撃者に構えた。

すると、扉を破り、襲撃者達が入り込んで来た。


「いたぞ!」


襲撃は、声を上げ皆に王女発見を伝えると襲撃者達が集まって来た。

その中から、1人の男が前に出て来た。


「第2王女、クラリス様ですね、申し訳ないがここで死んで頂くので覚悟を決めて下さい」


「兵達は、どうしたのですか」


「人の心配ですか、流石は聡明な方だ。

 だが、あなたの連れていた兵はすべて始末させて頂いたので援軍も来ることはありません」


「そんな・・・」


「覚悟を決めて下さい!」


襲撃者が襲って来たが、メイド達が剣を持って抵抗した。

だが、剣で敵うわけもなく、倒されえていったが、十分に時間を稼ぐことが出来た。


襲撃者達が、アーロンに襲い掛かろうとした時、外から爆発音が聞こえて来た。

皆が、気を取られた瞬間、アーロンは、イリスと王女を連れて

予め作っておいた隠し通路から外に飛び出した。


外に出ると、数十人の人影が襲撃者達に襲い掛かっていた。


「もしかして・・・・・」


アーロンが隠れて見ていると後ろから声を掛けて来た。


「アーロン」


「ケリーさん!」


「お前は、自分の役目を果たせ、わかったな」


「はい」


ケリーは、それだけ言うと再び戦いの中に戻って行った。


「イリス、飛ぶぞ」


「わかった」


「王女様、失礼を承知でお願いします。

 私とイリスの腕をしっかり掴んでください」


「あっ・・・・はい」


「イリス、いくよ」


「うんっ!」


アーロンとイリスは、同時に魔法を唱えた。


「「フライ」」



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