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異世界転生聞いてないよ!?~異世界転生したら、仲間が超個性的過ぎました~  作者: 活動休止中 がりうむ
第1章 「始まりの街」

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第7話 『厄介な龍』

私はギルドに戻り、討伐対象だったドラゴンを従えたことを報告した。


「なるほど……。討伐ではなく、城から退かせた、という扱いになりますね。その場合、報酬は本来より減額されますが……こちら、1000マーラになります」


私は報酬を受け取り、ギルドの外へ出た。


討伐なら1万マーラだったけど……1000マーラでも、1か月は十分暮らせる。

ま、いっか。


ギルド前には、戦闘で気絶したまま目を覚まさないルークと、契約した龍アクリスを待たせていた。

当然、通りすがりの人たちから好奇の視線を浴びまくっている。


そのとき、アクリスが静かに問いかけてきた。


「あおい。行かぬのか?おぬしの探す者たちを見つける旅は……?」


「それはまだ早いのよ……。私自身まだまだだし、こんな足手まといもいるし……」


私は気絶したルークを冷たい目で見つめながらそう言った。


「そうか……だが、善は急げとも言う。心に留めておくがよい」


アクリスの言葉を背中で聞き流しながら、私はルークを引きずって、いつもの宿へ戻った。



宿に入った瞬間、女将さんの視線が私たちに突き刺さる。


「ここは、ペット禁止だよ!!こんなドラゴンなんかペットにしちゃって!」


私がどう返答しようかと迷っていると、


「我はペットではない。このものと契約を結んだ龍である、アクリスである」


アクリスが大家さんに鋭い視線を向けた。


すると、アクリスの視線を受けた大家さんは恐怖で顔色を失い、その場に腰を抜かして倒れ、大声で叫んだ。


「ひぃぃ!!この人達に脅されたぁ…」


「えっアクリス。やめて!!」


止める私の声も虚しく、アクリスは低く唸る。


「我の契約者の邪魔をするなど許さぬ…」


怒って言った。

私は何度もアクリスにやめてといったが一向に聞こうとしない。

もうやめてよ...…。

すると、大声を聞きつけた騎士団が宿になだれ込んできた。


「大丈夫ですかぁ!?ド、ドラゴンだ!!至急、増援を呼べ!!」


その騎士の一声で多くの兵が私たちの周りを完全に包囲してきた。


「おい。観念しろ!お前らは、完全に囲まれているぞ!!」


「ど、どうしよ…。アクリス…」


気絶したままのルークを見て、血の気が引く。

そのとき、アクリスが静かに言った。


「ここやむを得えん。逃げるぞ。我に捕まれ」


「えっ?ここからどうやって逃げるの?」


私は気絶したルークをアクリスの体に縛り付け、アクリスに掴まった。

アクリスは私の問いかけを無視して巨大な水をまといはじめた。


「聖なる流れよ、我が呼び声に応えよ。その雫、雲の隙間を越えて在るべき場所へ『聖水移動(アクアテレポート)』」


その瞬間私たちの周りに大量の水をまとった。


「行くぞ」


その瞬間、私たちは宿の屋根を突き破り空高く飛んで行った。

眩い水の膜に包まれ、体がフワリと浮くような感覚と共に、周囲の景色が高速で流れていく。

風を切る音も、兵士たちの叫び声も、一瞬で遠ざかった。


「一体、どこへ行くのよ、アクリス!」


私はアクリスの鱗にしっかりとしがみつきながら叫んだ。

アクリスは私を背に乗せたまま、雲よりも高い空を一直線に飛んでいく。

やがて、アクリスは地上にある深い森を目指して急降下していった。


ドゴォォン!


激しい音を立てて、私たちは巨大な木の根元に着地した。

テレポートの衝撃で、アクリスの背中に縛り付けていたルークは、ますますぐったりとしている。


「はぁ。はぁ。どういうつもりなの!?アクリス!」


私はアクリスに怒鳴った。

するとアクリスもすこししょんぼりした様子で話した。


「すまぬ……。人間の感情は我にはよく分からぬのだ……」


「……ここはどこなの?」


「ここの森は深く、街からは離れておるから、そう簡単には見つからんだろう。ひとまずここにいよう」


はぁ。やっぱり契約なんてするんじゃなかった。

私って本当に仲間運ないな…。

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