第5話 『急な出発』
気が付いたらもう5話でした…。思ったよりも話に時間がかかっています…
「5体目のマキシマムクロコダイル討伐!余裕だぜ!」
ルークと同じパーティを組んでから、ちょうど一週間が経っていた。
この一週間、私たちは草原に出没するマキシマムクロコダイルの討伐ミッションをひたすらこなしている。
討伐の大半は彼が片付けてくれているのだけれど、そのおかげで金銭的にはかなり余裕ができた。
野宿生活から抜け出し、今では格安とはいえ宿に泊まれている。
「ふぅ。今日はこのくらいでいいか……」
今日も5体の討伐だ。そのうちの1体は私が自力で討伐することができた。
ギルドに帰るといつも通り私たちは報酬を受け取って宿に戻った。
宿は2人で一部屋だが、ベッドしっかり2つある。
外観はボロボロで、正直かなり小汚い。
けれど、住めば都というやつで、見た目に反して意外と快適だった。
1週間ずっとマキシマムクロコダイル討伐のために草原を走り回っていたため、体中が疲れ切っている。
「はぁ。疲れた……」
「わかる……。もう寝よ」
私そのままベッドに寝転がった。
週間一緒に過ごしてみて思う。
ルークは、私のことを「フィアンセ」と呼ぶ点を除けば、少しナルシストなくらいで、意外と慣れやすい相手だった。
……案外いい人なのかもしれない。
実際、フィアンセだなんだと言いながら、寝ている私に手を出してくることもない。
一緒にいることで生活も安定したし、なりと君たちを見つけるまでの間、行動を共にして損はなさそうだ。
ただ、私をあおいちゃんとちゃん付けして呼ぶのは生理的に無理なので本気でやめてほしい。
目が覚めるとルークが私を起こしに来ていた。
「おいおい。あおいちゃん!やばいって!」
「なにぃ~……」
重たいまぶたをこすりながら起き上がると、ルークはやけに熱のこもった目で語り始めた。
「この街の北に行った山にとんでもなく強いドラゴンが出現したんだって!だから、ギルドでドラゴン討伐のミッションが出てて報酬が城1つと1万マーラなんだって!」
城……?
いらないし……。
私は一瞬で冷静になった。
「へぇ..……。けど、今の私じゃ倒せないんじゃないの?」
「大丈夫。問題ない。なんたって、この上級ナイトである俺がついているんだからな。ドラゴンなんてこの俺がぶった切ってやる。そうと決まれば行くぞ!!」
「えっ!?今から?」
ルークは私をベッドから引きずり下ろし、早く準備しろと急かしてきた。
「当たり前だ。早くいかないと先を越される。討伐したら、城主になって、あおいちゃんを俺の嫁にしてやるからね!」
……男って、本当にバカだ。
私は半ば強引に準備をさせられ、外へ引っ張り出された。
――ああもう。
このバカのせいで、ストレスで頭が痛くなりそうだ。
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