第4話 『魔法の道具屋さん』
私はギルドに戻ってきた。
「はい。マキシマムクロコダイルの討伐を確認できましたので、25マーラお受け取りください」
差し出された報酬を受け取った。
えっ!?たった1時間くらいで25マーラも手に入るなんて……。
討伐系の依頼って、こんなに儲かるの!?
私も倒せるように魔法を頑張らないと!
とりあえず、この世界で生きていくための装備を買いに行かなくちゃ。
私は装備を買いに街唯一の道具屋に行った。
店に入ると、店の棚には、薬草だけでなく、ミイラ化した怪物の臓器や見たことがない不思議な道具などが店中に置かれており、神秘的で少し不気味な雰囲気が漂っていた。
わぁすごい……。
私が店の中に見とれていると、店の奥にいた店主が話しかけてきた。
「いらっしゃい。何をお求めで?」
「えっと……。とりあえずちょっとした鎧とかないですか?」
「ああ。それなら……。ちょっと待っててくれ。とってくるから」
店主はお店の奥に商品を探しに行った。
店主を待っている間私は周りにおいてある商品を眺めた。
近くの机にはヘビやドラゴンのような生き物の頭蓋骨が詰められたビンがおいてあり、とても興味深いものばかりだった。
「ほい。あったぞ」
店主が差し出してきた鎧は紙のように軽そうで、うすい。
まるで今にも風で飛びそうだった。
店主に頼んで鎧を持たせてもらうと、軽すぎて本当に守れるかと心配になるほどだった。
心配になった私は店主に聞いてみることにした。
「わぁ、軽い…。けど、本当に大丈夫なんですか?」
「その鎧は草原にいる魔物の攻撃程度なら余裕で防げる代物じゃぞ。まず、初心者冒険者にとっては十分な性能じゃ」
自信満々に店主は答えた。
「わかりました、購入します」
「ほいほい」
店主が机に座ると
「値段は25マーラじゃ」
えっ!?そんなに高いの……。
これじゃぁ、報酬が全部消えちゃうじゃん。
まぁ。これからのことを考えると仕方がない……。
25マーラを店主に差し出し、鎧を着て店を後にした。
はぁ…。
25マーラすぐになくなっちゃった…。
けど、この鎧着てても軽いし、なによりも、主張の激しくないデザインをしているから、ウィザードである私が着ても何も違和感がない。
私は買い物を終えて、いつも野宿している空き地に帰ろうとして角を曲がった。
「あっ!?あおいちゃん!!やっぱり、運命だね!」
出た…。なんでルークと会うのよ…。
「ねぇ、あおいちゃん。報酬はもらったの?」
そうルークに聞かれた。
私はえっ…。となりながら答えた。
「もう使いました」
すると彼は何事もなかったかのように答えた。
「また一緒にミッションやろうね!」
「いいえ。もうやりません。あなたとは1度パーティーを組んだだけなので」
すると、ルークは驚いたようにこちらを見つめて答えた。
「えっ?もしかして知らないの?ギルドの規約でパーティーを1度組んだら1年経たないと解散できないよ」
えっ…。
なにその制度!私聞いてないんだけど!
その言葉を聞いて私は青ざめた。
「そんなわけないって!」
私は急いでギルドまで走り、受付に行って聞いてみた。
「私ってどこかのパーティーに所属してますか?」
「はい。お調べしますね。えっと…。はい。あおい様はルーク様と同じパーティーに所属してますよ」
その言葉を聞いて私はその場に崩れ落ちた。
うそでしょ…。
あんな男と同じパーティーなんて…。
すると、ギルドにルークも到着した
「はぁはぁ。あおいちゃん…。速いね…。ねっ。同じパーティーだったでしょ!」
彼の能天気な笑顔を見ると心から吐き気がする。
はぁ。まさか、こんな形で私の異世界生活が終わるなんて…。
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