第10話 『クリスマス』
メリークリスマスです!
本日2回目の投稿となりました!
ちなみに、私は誰からもクリスマスプレゼントをもらってないので、ぜひ皆様クリスマスプレゼントにブックマークと★5評価をください!お願いします!
私たちが野宿を始めてから、すでに1週間が経っていた。
最近は雪が降り始め、野宿には少し厳しい季節になってきている。
そのため、私は契約した龍アクリスと寄り添って眠っていた。
アクリスの体は驚くほど温かく、凍えかけた体を芯から溶かしてくれた。
この冬を越えるには、もう彼なしでは考えられない。
「おい!聞いたか、あおいちゃん!」
ルークが私に話しかけてきた。
「なに?」
「今日、クリスマスイブだよ!」
その懐かしい言葉に私は驚いた。
「えっ?この世界にもクリスマスあるの?」
「ん?何言ってるんだ?知らないのか、クリスマスを?」
クリスマス?あるわけないでしょ。
こんな異世界で。
「知ってるよ...…馬鹿にしないで!」
私がそっぽを向くと
「………怒ったあおいちゃんもかわいいな」
そう言って、ルークが急に距離を詰めてきた。
「ちょ、近い」
一歩引いた私の言葉を無視して、さらに顔が近づく。
キモすぎでしょ。
無理。
「……キモ」
私はそう言ってルークの頬にビンタをする。
乾いた音が、冬の空気に響いた。
気づいたときには、ルークは雪の上に尻もちをついていた。
「ひどいよ……あおいちゃん...…」
「ダサいな」
エタニエルが冷たく言い放つ。
「はぁ?やんのか!」
「まぁまぁ……それで何なの?」
私が場を和ませるように言うと、ルークは急に真面目な顔になった。
「今日はクリスマスイブなんだ。だからギルドで、クリスマスイブ限定の特別ミッションが出てる!」
「内容と報酬は?」
「聞いて驚くなよ。今夜、街の子どもたちにプレゼントを配るんだ。報酬は――1225マーラ!」
「えっ!?いいじゃん!それだけあれば、すぐ旅に出られる!」
「よし!あおいちゃんがやるなら、やろう!」
私たちはギルドへ向かった。
ちなみに、アクリスとエタニエルは無事、ルークにパーティーメンバーとして認められ、今では立派なパーティーメンバーだ。
役職はアクリスは龍なので特に役職はなく、エタニエルは偽装魔法を使って人間の魔術師ということになった。
ギルドの中に入ると、中はすっかりクリスマス仕様で中央には大きなツリーが飾られ、灯りがきらきらと瞬いていた。
「わぁ……すごい」
「すいません。クリスマスイブ限定ミッションを受けに来ました」
ルークが受付にそう伝えると、
「かしこまりました」
そう言って、3着のサンタクロース衣装を渡された。
「こちらを着用してください。報酬は先払いとなります。プレゼントは、この紙に書かれている場所に保管されています」
私たちは報酬を受け取り、紙に書かれている場所に向かった。
紙に書かれている場所向かうと、小さなログハウスがあった。
扉を開けると、中には山のようなプレゼントが置いてある。
「あっ!これは!」
ルークが何かを見つけたようだ。
「サンタクロースのソリじゃん!……でも、トナカイがいないな」
少し悩んだ末、私は言った。
「アクリスに乗ればいいんじゃない?」
「……あおいがそう言うなら、構わぬが」
よし。これで、あとは夜を待つだけだ。
夜になった。
雪は静かに降り続き、街は白く染まっていた。
私とルーク、エタニエルはサンタクロースの衣装を身にまとい、アクリスの背に乗って夜空へと舞い上がる。
「……なんか、恥ずかしいんだけど」
私が頬を赤くすると、ルークが即答する。
「似合ってるよ!最高にかわいい!」
「この悪魔がサンタとはな…。世も末だ」
「文句言わないでほら、家にいくよ!」
アクリスは低空で街を回り、屋根から屋根へと静かに移動する。
私は袋を抱え、煙突に向かってプレゼントをそっと投げ入れた。
「これ燃えたりしないの?」
私がそう聞くと、ルークが答えた。
「ふつう、クリスマスの夜は煙突の灯を消すから大丈夫だろう」
私はそのままプレゼントを街中の子どもたちの家に配った。
配り終えると、胸の奥が、少しだけ温かくなっていることに気が付いた。
「どうした、あおい?」
「ううん。なんでもない」
私たちは野宿している空き地へ戻り、そのまま眠った。
空き地は雪で真っ白だ。
冷たい雪の下で、心だけは温かかった。
今日はとても冒険者らしいことをした気がした。
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