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頑張ることを諦めた俺を気に入ったのは学年で一番クールなあの子!?  作者: ドラゴロイド


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第67話 打ち上げが・・・混沌に

「ーーーーーー!!」


「さすが海香ちゃん(橋本さんの名前)!!」


「・・・なんだかんだ、海香ちゃんも器用だよね」


「・・・それはそう」




現在カラオケ屋で打ち上げ中。


現在は厨房班のリーダーである橋本さんが歌っているのだが、


めっちゃうまいんだけど。




「だって、海香ちゃん中学は合唱部だったんだよ」


「マジか」


「・・・納得しちゃうよ」


「・・・光州高校にも合唱部はあるけど何で入部しなかったの?」


「あぁ~~~。元々友達から頼まれて人数の埋め合わせで入ったからね」




橋本さんの中学の合唱部は当時人員不足だったらしい。


それで、入っていた友達から名前を貸してほしいと言われて幽霊部員扱いだったそうだが、




「なんか・・・幽霊部員なのも嫌だったからね」


「入るからには全力だもんね」


「・・・橋本さんってスポコンなのか?」


「スポコンっていうかは親がそういう人だったからかな?」




橋本さんの親は何事にも全力でやれっていう人だったらしい。


中途半端は許さないって。




「出来たら褒めてくれるから頑張れたんだよね」


「その結果が・・・中学の県大会で入賞したんだものね」


「町ではこう言われたのよ。『廃部寸前から息を吹き戻した合唱部』って」




それは・・・普通にすごいと思うよ。


一種の感動ストーリーって感じがする。




「香田君香田君」


「・・・そのマイクは何でしょう?」


「分かっているでしょ?」


「・・・カラオケで歌う経験があまりないからな」




カラオケ・・・何度かマサと一緒に行ったぐらいだぞ。


・・・女子ばかりの場所で歌うのは緊張するな。




「これにするか」




と流行りの曲を入れて歌うことに。




「~~~~♪」


「・・・うまっ」


「香田君もうまくない?」


「・・・そうか?」


「海香ちゃんは?」


「しっかりビブラートをうたっていたし・・・これで下手だったら他の子が歌いたくなくなっちゃうよ?」


「・・・あんまり評価されたことがないからな」




・・・というよりは兄貴がすごすぎるからな。


俺はそこまでうまくないって思っている。




「それだよね・・・結局は」


「それとは?」


「香田君は何でもかんでもお兄さんと比べているよ?」


「・・・あっ」


「・・・まさかの無自覚だったとは」


「仕方ないと思うわよ?ずっとお兄さんたちと比べられていたから、香田君の中の基準がお兄さんだったんじゃない?」


「それは・・・ほとんどの人からしたらハードルが高い気が」




それはそう。


あの人を基準・・・それは気づかなかったな。




「よし!!それじゃあ・・・他の部屋に行こうよ!!」


「もうすぐ30分だからね」




30分ごとに人を入れ替えするらしい。


俺もその1人として別の部屋に行くことに。


その入った部屋は・・・接客チームの部屋だった。




「・・・なんか静かだね?」


「瀬戸川さんの歌で沈黙しちゃってね?」


「・・・もしかして」


「・・・音痴でそうなったわけじゃないわよ」


「・・・デスヨネ」




だとしたら驚くし、瀬戸川さんは音痴ってだけで噂になりそう。




「しかし・・香田ってすごいよな」


「俺が?」


「勉強もできて運動もできて・・・そのうえ料理もできるってのがな」


「何が苦手なんだよお前は?」


「・・・苦手なのは・・なんだろうな」




苦手なの物・・・それっていったいなんだろうな。


俺もなにが苦手かわからん。




「お兄さんもそうだけど・・・お前も十分凄いって」


「そう・・・なのかな?」


「・・なんで自信がねえんだよ」


「・・・香田君の環境聞いたら分かるわよ」




と瀬戸川さんが俺の環境について説明した。


多分、学校で俺の環境を一番知っているのはマサと瀬戸川さんなんだよな。


それで説明した結果は・・




「・・・」グスグス


「・・・」




男子は絶句、女子はすすり泣き。


うん、打ち上げなのに混沌としていないかな?




「マジで・・・つらかったな」


「本当に・・・お前はよく腐らなかったもんだよ」


「俺だったら・・・1年経たずに逃げるって」


「えぇ~~~俺も最終的に諦めたから」


「それでも・・10年近くは頑張っていたんだろ?」


「お前は十分凄いって」




と男子が俺をめっちゃ褒めてくる。


・・・マジでどう対応すればいいかわからん。




「香田君の環境最悪すぎるでしょ」


「親が一番ヤバいんじゃ?」


「学校の先生たちもひどいよね」




と女子は女子で俺の家族や小中時代の先生を蔑んでいた。




「これがあなたの正当な評価よ」


「正当な評価って・・・」


「私の姉は私を否定していたけど・・・結局は自分のようになるなって、私は私という人間を作れって最近言われたわ」




あの人・・・どんどん株が上がっていないか?


瀬戸川さんも・・・憎しみ無くなっているんじゃ?




「憎しみは消えていないわよ」


「消えていないんだ」


「あの人の言葉に傷つけられたのも事実だからよ。それでも・・・あの人がいなかったら・・・今の私はいないと思うわ」


「俺もそうかもな・・兄貴がいなかったら・・努力するってことはなかったと思うし」


「だから・・・」


「「恨むことができない」」




そう。あの人たちがいたから、今の俺がいるって考えるとね?


恨む気持ちは一切ない。




「俺は俺って考えて動こうかな?」


「それがいいと思うわよ」


「自分らしく・・・生きてみようかな?」




諦めた俺でも・・・また頑張ってもいいのかな?

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― 新着の感想 ―
悪意がなければ恨むことができない、ってのも加害した側からしてずいぶん都合のいい話だとは思う。 姉は未だにダメぽいが兄は自問してるからまだだいぶいいが、おや今回言及された先生とかな。 先生ってのは正しい…
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