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頑張ることを諦めた俺を気に入ったのは学年で一番クールなあの子!?  作者: ドラゴロイド


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第65話 休みと兄貴と打ち上げへ

文化祭が終わった次の日。


俺はベッドでごろごろしていた。




「確か・・・今日の午後から打ち上げか」




昨日の文化祭で結構稼いだみたいで、


そのお金で今日はお疲れの意味も込めて打ち上げをカラオケ屋でするんだと。




「こういうのって行ったことがないから・・・楽しめるか心配だな」




中学の時も実はやっていたらしい。


だけど、当時の俺は兄貴に追いつくために休みを返上して部活の自主練や、


勉強をやっていたんだよな。




「・・・だとしても・・・楽しみだなぁ」




だからこそ、楽しみたいんだよね。


もう、小中時代のような地獄な生活はしたくないんだよね。




「それまでは・・・ゆっくりしたいな」




朝ご飯を食べたのが実は8時。


・・・起きたとき寝すぎたなと思ったのと、


昨日の疲れが一気にきたんだなと実感したよ。




コンコンコン


「・・・はい?」


「龍也。俺だ」


「・・・何?」




ノックしてきたのは兄貴だ。


・・・こんな休みにどうしたんだ?


生徒会も引継ぎをしたみたいだから、後は大学受験のみのはずだが?


・・・生徒会に入れとかは言わないよね?




「・・・済まないな」


「別に午後から打ち上げだから、それまで休んでいるだけで暇だからね」


「そっか・・・龍也」


「何?」


「俺は・・・お前にとっていい兄だったか?」


「急にどうしたんだよ?」




怖いよそんなこと聞くなんて。


どうした?って気持ちでいっぱいだ。




「俺は・・・お前のことを全く見ていなかった」


「・・・・」


「お前が俺を目指そうとしていたことには気づいていて、だからこそ、大きな壁でいたいと思ったんだ」


「それは・・・マジで辞めてほしかったな」




その結果がアレならば、俺は兄貴をガチ目に恨むぞ?




「・・・そうだよな。それが返ってお前の負担になっていたんだな」


「・・・否定はしないさ」


「・・・親からのプレッシャーもあって、どうにかして結果をと思っていたからな」




優秀なのも考え物なのかね?


確かに・・・兄貴は常に学年1位って思われていたからな。


それも十分プレッシャーになっていたんだな。


俺のほうがヤバかったと思うけど。


(親からのプレッシャー+兄貴との差+周りのバカにするような視線のトリプルコンボだったぜ)




「だから・・・お前が急に努力を余り見せなかったのに驚いたよ」


「そうだな・・・昨日友達やクラスメートから言われたよ」


「何を?」


「俺に足りないのは自分自身を肯定する勇気だってな」


「肯定する勇気」


「あぁ。あんたを超えることばかり考えて、けどその努力は全然実らなくて、


自分がやってきたことすべてが無駄だったんじゃないかって思う時があるんだよ」


「そう・・・なのか?」


「うん。けど、周りから言われたんだよ。すごいって。


褒められ慣れてないからすごい戸惑ったんだよね。それを親友が、


俺には自分を肯定する覚悟がないって」


「そうだったのか・・・」




俺自身が自分の今まで努力してきたことは意味がないって否定していたんだよね。


それを肯定して前に進めなかったんだ。


心が折れて諦めたことで、自分自身を見つめなおすいい機会だったのかもしれないな。




「俺は俺だっていう証明が今まではできていなかった」


「証明・・・」


「そう。それが今までできていなかったんだって」




俺が俺自身を肯定しないとね。


今までは、俺自身に勝ちなんてないって思っていたからな。


兄貴に並ばないと・・・俺はここにいたらいけないっていう強迫観念みたいなのが。




「・・・兄貴を超える、兄貴に並ぶ。これは俺にとっては無理だったんだ」


「そんなことは!?」


「あるんだよ。それで俺は諦めたんだ」


「・・・・・」


「諦めて、あんたとは違う生き方をしようって思ってな。その結果が、中学時代までは強迫観念にとらわれていたのがなくなったから、リラックスしてテストを受けれているんだよな」




ある意味皮肉だよな。


今まで兄貴を超えることが目標で勉強していたのに、それが意味ないって諦めた途端


リラックスできて、テストを受けるようになって、高校のテストの成績もよくなっているってことが。




「兄貴は兄貴、俺は俺だって割り切ってこれからも頑張るつもりさ」


「・・・そっか・・・俺がお前の成長の妨げにもなっていたんだな」




そうかもしれないな。


この人が俺の前を走っていたから、俺自身はその壁に激突していたんだろうな。


その壁を超えるんじゃなくて、道を分かれるって感じで動いたから、


今の俺があるんだろうな・・・ってヤッバ!?




「そろそろ電車の時間だから、行くわ」


「あぁ・・・楽しんで来いよ」


「もちろんだ」




と俺は打ち上げ会場の隣町のカラオケ屋に向かうのであった。


・・・兄貴を超える・・・夢のまた夢だもんな。


けど・・・一度は勝ちたかったという思いは・・・今でも残ってはいる。


これを・・・いつかは捨てないとな。 

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― 新着の感想 ―
今更良い兄としてもねえ。
いつかは兄貴に勝ちたい……そんな難しいことですかね? 運動だの勉強だのだけで評価しようとするから絶対勝てないってなるだけで、枠を取り払ってみればいくらでも勝ってるとこありそうだけど。 両親も姉も、人間…
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