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頑張ることを諦めた俺を気に入ったのは学年で一番クールなあの子!?  作者: ドラゴロイド


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第62話 好きを自覚した日(side 美晴)

・・・私が龍也お兄ちゃんに初めて会ったのはまだ4歳ぐらいの時だった。


当時、お姉ちゃんと3人で公園で遊んでいた時のことは今でも覚えている。




その時の私は人見知りで、家族以外の人と話すのが怖かったんだけど、


龍也お兄ちゃんは、




『僕は龍也。美優ちゃんの友達だよ』


『ともだち・・・』


『うん。美晴ちゃんだよね?』


コクリ


『もしかして・・・僕のことが怖いかな?』


『えっ!?え~~っと』


『大丈夫だよ。そうだよね・・・僕にも美晴ちゃんと同じぐらいの妹がいるんだけど、一緒に遊ぶ?』




って感じで、私のことを気遣いながらいろいろ話してくれたり、遊ぶ時も色々支えてくれたんだ。・・・今でこそ思いたい、当時6歳の子供があそこまで気遣えるのはおかしいんじゃないかって。




それから、お姉ちゃんと私、龍也お兄ちゃんと風花の4人で遊ぶことが多かったんだよね。




その後、龍也お兄ちゃんとお姉ちゃんが小学校に通うようになってからは一緒に外に遊ぶ機会は減ったけど、家が隣同士だから、お互いの家に行って遊んでいたのはいい思い出。


その2年後に私たちも小学校に入学した。


ただ・・・当時の私にとっては地獄だったんだよね。




「美晴ちゃんは可愛いよね」


「ほんとほんと」


「美晴ちゃんのお姉ちゃんも可愛いんだって」




って周りから可愛いて言われていたんだ。


お姉ちゃん効果もあったんだけど、私自身は自分を可愛いって思っていなかったんだよね。だから、周りからちやほやされたことに全く慣れていなかった。


それを、クラスの女子は面白くはなかったみたいで、明らかに私だけをハブってきたんだよね。




「ごめん。美晴ちゃんとグループは組めないよ」


「こっちも人がいっぱいだから無理だよ」


「美晴ちゃんは男子と組めば?」




とか言われて仲間外れにされていたんだよね。


幸い、風花も一緒のクラスだから問題なかったけど、


それでも疎外感は大きかったんだよなぁ。


そんなある日、それこそ体育大会の時に、龍也お兄ちゃんと同じ団になった時だったんだよね。


1人であぶれていた私に手を差し出したのは。




『どうしたの美晴ちゃん?』


『龍也お兄ちゃん?』


『・・・もしかして、いじめられているの?』


『違うよ!?』




直ぐに私が仲間はずれされていることに気づいたみたいで、


私のことを気遣ってくれたんだよね。




『僕もそうだったからな』


『そうなの?』


『うん、お兄ちゃんがすごい人だからさ。それで、上級生の人が僕目当てで教室に見に来るんだよ。それを他の男子が気に入らなかったみたいでね』


『そうだったんだ・・・』


『美優がいたからさみしくはなかったけど・・・美晴ちゃんも困っていた時があったら頼っていいからね?』


『いいの?龍也お兄ちゃんの迷惑になるんじゃ?』


『可愛い妹分の悩みを迷惑っていう男はいないよ』




と笑って話しかけてくれたのに、すごい助けられていたんだよね。


この時からかな。龍也お兄ちゃんを意識するようになったのは。


でも、龍也お兄ちゃんとお姉ちゃんの距離感を見ていたら勝てないなと思っていたんだよ。


けど・・・私は知らなかったんだ。


裏で龍也お兄ちゃんがどれだけ傷ついていたのかを・・・




そんなある日、私が小学校5年生で、お姉ちゃんが中学1年のある日。


お姉ちゃんが落ち込んで帰ってきたのに驚いた。




『どうしたのお姉ちゃん?』


『私・・・龍也に嫌われたのかも』


『・・・どういうこと?』




お姉ちゃんの話を聞いて絶句した。




『どうしてそんなことを言ったの!?』


『龍也に聞かれていないと思って、それにあそこで同調しなかったら何言われるかわからなかったから・・・』


『お姉ちゃんのバカ!!』


『・・・美晴』


『お姉ちゃんと龍也お兄ちゃんがお似合いだったから、私は諦めようとしたんだよ。それなのに・・』


『・・・・・』




お姉ちゃんは何も言えなかった。


まさか、好きな人の悪口を同調していってしまい、それを本人に聞かれるなんて思いもしなかったけども・・・本当に好きなら言う必要はないと私は今でも思っている。


そして、私は中学に入学したけど・・・龍也お兄ちゃんの環境を初めて知ったんだ。




『・・・龍也お兄ちゃん』


『美晴ちゃん・・・入学おめでとう』




小学校の時の明るい笑顔が、すごい歪に見えて悲しくなった。




『龍也お兄ちゃんは大丈夫?』


『あぁ。大丈夫だよ』




って感じの会話だけで終了して、その後3年に兄弟がいる友達に話を聞いて、


龍也お兄ちゃんが恭平お兄さんと比べられていて、地獄のような生活をしていたことを知ったんだ。




もっと早く知っていれば・・・私が今度は助ける番だったのに・・・


その後、ちょっとした事件が起きた後、龍也お兄ちゃんは変わったと聞いた。


・・・今度こそ、今までずっと助けられてきたんだ。


龍也お兄ちゃんが困っているときは絶対に助けて見せる。


そしてその時は・・・




「気持ちを伝えたいって思っているんだよね」


「そんな過去があったんだ・・・龍也さんって結構周りが地獄だったのかな?」


「想像以上の地獄だったみたいだよ。お姉さんやお兄さんと比べられて、


努力しても褒められたことがないって」


「・・・自己肯定感が低い理由がなんとなく分かった気がするよ」

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― 新着の感想 ―
ヒロイン幼馴染の妹で良いと思う。
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