第61話 美晴ちゃんと雫ちゃんと・・・俺も!?
「また来ちゃいました!!」
「お久しぶりです」
まさかのことに一瞬ポカンとなった。
現れたのは昨日も来ていた雫ちゃんに、北条美優の妹である北条美晴ちゃんだ。
・・・同じ中学なのは気づいていたけど・・・友達だったんかい。
風花の時といい、世間は狭いんだなぁと感じてしまったよ。
「香田君の知り合いなの?」
「1人はバイト先の店長の娘さんで、瀬戸川さんの従妹」
「瀬戸川涼香お姉ちゃんの従妹の瀬戸川雫です」
「もう1人は俺の幼馴染の」
「北条美晴です」
「5組にいる北条美優の妹だ」
「北条さんの妹さんなんだ?」
「北条を知っているんだ?」
「有名よ。今年の1年生は可愛い子が多いって。その中のトップ5の1人って言われていたわよ」
「何で橋本さんはそういうことを知っているんだ?」
「・・・そういう情報網があるとしか言えないわね」
・・・それはそれで、逆に気になるからね?
「・・・ってことは・・・北条さんと香田君も幼馴染ってこと?」
「そうだな」
「の割には・・・あまり会話しているところを見ていないけど?」
「・・・ちょっと拗れたからな」
「・・・聞かないことにするわ」
こういうところは・・・さすがリーダーって感じだな。
ちなみに・・・2人は裏のほうに来ていて(俺の知り合いって伝えたらしく)、
しかも・・差し入れを持ってきてくれたみたいだ。
一応、今俺と橋本さんはクレープを焼きながら会話しているぞ。
「これを」
「いいの!?」
「凄い繁盛していたみたいなので・・・龍也お兄ちゃんも」
「ありがとうね。美晴ちゃん」
「・・・にしても、龍也さんめっちゃ疲れてません?」
「実は・・・」
と本来来るはずだった厨房の子が1人熱でダウンしたことと、
そのために俺が今日はフルシフトで働いていることを伝えた。
「・・・30分の休憩で足りるんですか?」
「正直に言うと・・・全然」
「ですよね~~~」
「・・・香田君に一旦離脱してもらおうかしら?」
「ちーちゃん(橋本さんのあだ名ね。本名は智代梨だ)。午後のメンバーがぼちぼち来たみたいだよ」
「オッケー!!・・・香田君」
「何?」
「香田君は一旦休憩・・・戻ってくるのは1時15分で」
「いいのか?」
「その間は・・私が頑張るわ」
「・・・分かった」
めっちゃ助かります。
休憩が15分伸びたのは・・・正直ありがたいが。
「休憩が終わった時が怖いな・・やる気がなくなってそうで」
「燃え尽きだけは・・・やめてね?」
「それはわかっているから」
俺の分まで頑張ってくれる橋本さんのためにも・・・しっかり休むとするか。
「それなら・・・私たちと一緒に軽く回りませんか?」
「雫ちゃん。さすがに龍也お兄ちゃんは疲れているわけだから」
「そうだった」
「そうだね・・・とりあえず・・・前に瀬戸川さんと一緒に行ったことがある休憩室に行くか」
「「休憩室?」」
と俺は雫ちゃんと美晴ちゃんを連れて、昨日きた休憩室のところに向かった。
「・・・美晴ちゃん」
「・・・どうしたの?雫ちゃん」
「休憩室・・・ってあるんだね」
「うん・・・私もびっくりしているよ」
そうだよな・・・出し物が休憩室はちょっと面白いよな。
「あれ?香田君じゃん?」
「昨日と一緒なんだね」
「そうだよ・・・って両手に花だね」
「俺は寝たいんだけどね」
「あそこに・・寝るスペースがあるけど?」
「「「あるんだ」」」
全員意気投合したんだが?
まさかの施設にびっくりしている・・・ちゃんと布団があるんだが?
「ごめんだけど・・・寝ても大丈夫?」
「いいですよ?」
「ゆっくりしてください」
「本当にごめんね」
と寝るスペース(ここは料金を取るみたいで30分500円)で俺は寝ることに。
・・・本当にごめんなさい・・・お休み。
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美晴side
「本当に寝っちゃったね」
「そうだね」
布団で横になってすぐに寝た龍也お兄ちゃんを見ながら、私は雫ちゃんと話していた。
「まさか、美晴ちゃんと龍也さんが幼馴染だったなんて」
「私は雫ちゃんと龍也お兄ちゃんが知り合いなのに驚いたんだけど?」
「私のお父さんが開いている喫茶店で働いているんだ」
「そうなんだ・・・」
龍也お兄ちゃんが働いている姿・・・かっこいいんだろうなぁ。
「もしかして・・・想像しちゃったのかな?」
「ッ///・・・悪い?」
「ううん。・・・龍也さんが大好きなんだね」
「・・・うん。・・・けど、お姉ちゃんのせいで」
「お姉ちゃんのせい?」
「お姉ちゃんが友達と龍也お兄ちゃんの悪口を言っていたみたいで、話す機会がなくなっちゃったんだ」
「そうだったんだ」
あの時のことは今でも覚えている。
お姉ちゃんが龍也お兄ちゃんの悪口に同意して、しかもそれを本人に聞かれるって、
お姉ちゃんだって、龍也お兄ちゃんのこと好きだったのに・・本当に・・・。
そのことで喧嘩したことを今でも覚えているよ。
「・・・思い・・・伝えれるといいね」
「・・・うん」
今でも思い出す、龍也お兄ちゃんを好きになったきっかけを・・・




