第59話 文化祭・2日目
兄との会話イベントがあった次の日、
俺はまだ昨日の疲れが取れていない中、学校に向かっていった。
「・・・まだ疲れているなぁ」
あんなにぐっすり寝たっていうのに、全然疲れが取れる気がしないな。
・・・確か、途中の自動販売機にエナジードリンクがあったな・・・買うか。
ピッ!!
ゴトン!!
「・・・・ハァ~~~これで今日も頑張れるな」
文化祭は今日までだからな・・気合を入れるとするか。
「・・・龍也」
「・・・北条か」
と俺の前に現れたのは北条だ。
どうしたんだ急に?
「美晴と・・・話したの」
「美晴ちゃんと?・・・遊園地に遊びに行った時に偶然会ってな」
「そう・・・美晴から言われたわ。『龍也お兄ちゃんに会ったよ』って」
「そっか・・・」
「あのね龍也!?私はね」
「・・・なんで俺に固執しているんだお前は?」
「えっ・・・」
「俺より兄貴のほうに行けよ。好きなんだろ?」
「ち・・違うよ!?私が好きなのは」
「分かってる分かってるって」
正直、結構苦労を掛けていたところもあったからな。
俺が兄貴と比べられてバカにされていた時にずっと支えてくれてもらっていたからな。本当はそれが面倒だったみたいだし、俺のことを情けないって心の底から思っていたからな。俺の世話をしていたら、彼女の青春がなくなるからな。
「・・・わたしは」
「俺はさぁ。ずっと拗れるきっかけの前まではずっと支えてもらっていた。
だから、お前が困っていたら絶対助けようと思っていたんだ」
「・・・龍也」
「けど・・・家が隣で歳が一緒だから付き合っていただけなんだろ?
だから、俺のことはもう支えてくれなくて十分だ」
「そんなつもりは!?」
「だから・・・お互い、干渉せずに高校生活を楽しもうな」
「・・・・・」
無言は肯定とみなすぞ俺は。
と北条を置いて、俺は高校へと向かうのであった。
「・・・私は・・・私が好きなのは・・・あんたなんだよ・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「今日で最後だな」
「・・・・タツはなんか疲れているな」
「昨日の疲れがまだとれていないんだよ」
「香田君も?」
「橋本さんもか?」
「えぇ・・・昨日なんて、妹に起こされるまで寝ていたもの」
「俺もそうだった。目覚ましかけてから10分ぐらいたって起きた」
調理班のメンツは全員疲れが見えている。
それだけ、昨日が大変だったんだよな。
「今日は全力で頑張りましょ!!」
「衛生面とかしっかり見直してね」
「掃除とか机や椅子も拭いてね」
「何人かは家庭科室に置いている調理器具を持ってきて」
と9時開催に向けての準備をしていた。
ちなみに説明していなかったから言うが、シフトについては、
午前組 9:00~12:30
午後組 12:30~16:00(完売の場合、その時点で終了)
って感じになっている。
俺は今日は午後組のため、午前中はゆっくり部活動の出し物とかを見ようかなと考えていたのだが・・・ここでちょっとしたトラブルが。それは。
「まさかの・・・調理班1人が熱が出てダウンとはね」
「本当にごめんなさいね。香田君」
「さすがにね。女子1人に1日厨房任せるのは酷でしょ?」
っということで、俺はまさかの1日厨房が決まるのであった。
ちゃんと休憩するが、それでも今日は昨日よりつかれるかもな。
「佐島君も客寄せお願いね?」
「分かった任せろ!!」
「ちなみに・・・ナンパとかされないようにね?」
「それは・・・厳しいんじゃないかな?」
「うん?なんだって?」
「・・・ちゃんと宣伝頑張ります」
マサもマサで昨日、宣伝しつつめっちゃ楽しんでいたみたいだからな。
今日はもっと頑張ってほしい。
「頑張らないように頑張ってくれ」
「それはそれでどうなんだタツ?」
「お前が宣伝して人を集めた結果、ここが忙しくなる未来しか見えないからだ」
「それは・・・我慢してくれとしか言えねえよ」
これは・・・気力との勝負になるかもしれないな。
・・・なんで体育祭より大変なんだよ。マジで。
「・・・香田君」
「・・・どうした橋本さん」
「今日次第では・・・私たち全員気絶する未来が最悪見れるかもね」
「そんな未来・・だれも望んでいない気がするよ」
「・・・私が一番望みたくないよ」
「ですよね」
と俺と橋本さんはお互いの顔を見て、今日の客足次第では調理班は
全員ぶっ倒れる未来を想像して、溜息を吐くのであった。
文化祭なのに・・・どうしてこんなハードなんだよ!?




