第53話 文化祭開始!!
「・・・・・・」
「どうしたんだよタツ?」
「ちょっと家族とひと悶着あってな」
「・・・我慢はするなよ」
「分かっているさ」
マサは俺が家族との確執を知っている一人だ。
だから、話しただけで察してくれるのは助かるな。
『それでは・・・光州祭を開始します』
「始まるな・・・」
「・・・どれぐらいの客が来るかな?」
「香田君!!佐島君!!円陣組むからこっち来て!!」
「分かった」「おぅ」
こうして土日の2日間の文化祭が始まるのだった。
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「いらっしゃいませ!!何名様でしょうか?」
「4番テーブルにチョコバナナクレープ2つ!!」
「2番のテーブルにシーチキンクレープを3つだって!!」
「5番テーブルのクレープ出来たから持っていて!!」
「1番さんのクレープもできたよ!!」
「チョコクレープを2つ。持つタイプで」
「かしこまりました!!少々お待ちください」
これは・・・地獄だな。
最初は客はまばらだったけど、どんどん増えていっている気がするのだが?
「香田君!!」
「5番テーブルのクレープ完成したから持って行っていいよ!!」
「ありがとう!!3番テーブルにメイプルバタークリームが1つにチョコクレープが1つお願いね」
「分かった!!」
俺も厨房班として活動しているが・・・本当にきついな。
俺を含めて午前は4人で回しているが、全然休憩ができそうにない。
「意外と人が来ていてびっくりだね」
「一体・・・どうして?」
「宣伝の子たちが試食を持って行ってたでしょ。それを食べた人たちがおいしいって言って宣伝しているみたいなの」
「プラス佐島くん効果かね」
マサは着飾るとめっちゃかっこいいからな。
執事服を女子に頼まれて着込んだアイツの宣伝効果もあるのかよ。
「テーブルを多めに用意して正解だったかな?」
「それは確かにそうかもな」
テーブルは全部で10台設置していて、番号をこっちは振っている。
4人までが座れる席になっているんだが・・・結構満杯だな。
「持つほうを売るのは大正解だったってことね」
「そのぶん、厨房も接客も大変だけどな」
「これがまだ続くのかなぁ~~~」
「最悪・・・午前中の材料がなくなるまでは」
一応のため、午前・午後で使用する材料をこっちで分けてはいるんだが、
このままいけば・・開始が9時だったから10時半までには完売しそうだな。
「橋本さん!!今列はどうなっている感じ?」
「列のほうは確認中だけど・・・ざっと見ただけで10人以上は並んでいるわ」
「持って食べるタイプの販売を多めにしたほうがいいかもしれないな」
「多分そうかもね。座れないってわかってそっちに変える人も出てくるかもね」
・・・・これは、中学の時の文化祭とは全く違うな。
ここまで忙しかった記憶がないんだもの。
「多分・・・ピークは11時ね」
「お昼はがっつりしたもの食べたいだろうしね」
「焼きそばにタコ焼きに・・・イカ飯をやっているクラスがあるからね」
「イカ飯はまた面妖な」
イカはどこから調達するんだろうか?
「だから・・・それまで頑張るわよ」
とリーダーの橋本さんの合図の元、俺たちは厨房でクレープ作りに専念するのであった。
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「午前中の分完売しました!!」
「午後の13時から再開店いたします!!」
最終的にクレープの完売は開始からちょうど2時間。
11時には完売した。最初は人の波がすごかったが、
後から慣れたことによりきれいにさばいていたよ接客組は。
厨房組のほうは・・・
「「「「・・・・・・・」」」」チ~~~~~~ン
「完全に厨房組はダウンしているわね」
「ずっと休憩なしで動いていたからね」
「大丈夫か香田?」
「・・・一時クレープの生地は見たくないって思った」
「「「・・・うんうん」」」
「全員頷いているんだが」
「本当に・・・ご苦労様」
と副委員長の笹川さんが俺たち厨房組にジュースをくれた。
「この1杯は・・・最高だね」
「本当にそうだね」
「炭酸が染みるよ」
「厨房組・・・本当にお疲れ」
マジで・・・頑張った気がするよ。
もう動きたくないんだもの。
「ついでに・・・焼きそばとか買ってくるか」
「だね。午後の組で残ってくれた子たちにお願いしてもいいかしら?」
「オッケー任せて!!」
「午後は落ち着くといいなぁ」
「午後の組にも・・・同じ苦しみを」
「「ヤメテ!!」」
午後の人が・・・楽だったらちょっと許せる気がしないぞ?
「はい」
「ありがとう瀬戸川さん」
「本当にお疲れね」
「そっちはどうだったの?ナンパとかされた?」
「ほとんどのお客が女子だったから問題なかったわ」
「それならよかった。出番がないに越したことないからね」
瀬戸川さんは必ず守らないとな・・・絶対声をかけてくる奴は現れるだろうからな。




