第47話 団対抗リレーと結果は・・・
団対抗リレーは競技の最後に行われる。
団のそれぞれ1・2・3年生の代表、男女1人ずつ選抜される。
走る距離は学年対抗リレーと一緒だ。
最後のアンカーは3年生団長が務めるが、他のところは基本足が速い人に任せる。
別クラスの陸上部で足が速い人が務めることになっていたが、学年対抗リレーの際に足を挫いてしまったみたいだ。
「補欠を決めていなかった弊害だなこれは」
「香田君に任せることになると思うけど・・・」
「俺が走るの決定なの!?」
「さっきのリレーは凄かったからね」
「できれば・・・お願いしてもいいかな?」
「他の陸上部の人のほうがいいと思うけど」
確かにリレーの時は火事場のバカ力があったおかげなのと、俺の前に走っていた人が俺のことを多分舐めていたからこそできたことだと思うけどね。
「マジか・・・」
「やってみようぜ!!タツ!!」
「他人事だと思ってマサ」
「ここで見せてやろうぜ。恭平先輩の弟じゃなくて香田龍也の力ってやつをよ」
「お前なぁ~~~」
さっきので十分だと思うんだけどな。
「・・・『恭平先輩の弟だから当然よね』とか言われてそうだしな」
「ってことは・・・」
「分かったよ。出るよ」
ということで急遽団対抗リレーに出場することが決まったのであった。
「それで・・・香田君はこんな感じなのね」
「まぁな。めっちゃ緊張しているな」
「だって・・・聞いたけどよ」
そう、本来走る人から聞いたんだけど、
「俺以外の人が全員陸上部はいじめか何かかな?」
「頑張れとしか言えねえ」
「見せるんでしょ?香田龍也っていう1人の男の力を」
それを言われたら、何も言えねえよ。
けど・・・やるって決めたからにはやるしかないよな
「頑張ってね香田君!!」
「大丈夫!!例えやらかしてもお前のことを責めるやつはいねえからな」
「そうそう」
「こっちが無理言ってこうなったからね。誰も文句を言うことはないよ」
と1年の同じ団の人たちが応援というよりは同情に近い言葉を言ってくる。
「本当にごめん!!香田」
「こういうトラブルが起きることを想定していなかったのが悪いから」
「「うぐっ!?」」
今、団のリーダーに刺さったな。
「それでも走るのを変わってもらった立場だからな。本当にすまない」
「もういいから。後は任せてくれ」
めっちゃ悲痛な表情で謝ってくる男を目にして逆に火が付いた気がするよ。
「ふぅ~~~出たとこ勝負だな」
「頑張れよ」
「もし、1位ならカフェを奢るわね」
「よし、俄然気合が入った気がする。マサは?」
「俺も奢るのかよ!?」
「学年対抗リレーのアンカーについて?」
「・・・それは真面目にごめんだからな。後でマッ〇を奢るわ」
という話をしつつ、先輩たちの騎馬戦の応援をする俺たちなのであった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『続いてが最後の種目になります!!最後の種目は各団の代表者による対抗リレーです!!・・・選手入場!!』
というアナウンスの元、団の代表者たちがそれぞれの場所に向かう。
「青団はトラブルか?」
「1年が違う奴だな」
「学年対抗リレーでアンカーで1位になったやつだよ」
と他の団の先輩たちからめっちゃ言われるんだが。
しかも、団対抗リレーってことは?
「龍也が代わりに走るんだな」
「そうだけど何?」
「別に聞いただけだろ?」
「その言葉は俺にとっては煽りに聞こえるんだよ」
そう、赤団団長の兄貴もいるんだった。
「・・・あんたの弟と呼ばれるレッテルを剝がしたかっただけだ」
「それは・・・俺からなんていえばいいか分からん」
「分かるわけないだろ?・・・俺の気持ちなんて」
「・・・」
と険悪な感じの兄弟を見て、他の団や青団の先輩たちが不安視していたのだった。
「香田。大丈夫か?」
「大丈夫です先輩。全力はつくしますから」
「頼むな。無理言った形だから申し訳ないけど」
と言われつつ、団対抗リレーが始まるのであった。
その結果は・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
放課後
「・・・・・」チ~~~ン
「完全に死んでいるな」
「団対抗で燃え尽きたのよ」
「なるほど」
と高橋さんを加えた4人でマックにきたのだが、俺は完全に疲れて動けねえ。
「しかし・・・惜しかったね」
「青団と赤団の差が10ポイントもなかったって聞いたとき、そんなに競っていたんだな」
「あなたのお兄さん、イカレすぎてるわよ」
「・・・それは否定しない」
そう。団対抗リレーで俺は2位でバトンをもらい、
その順位をキープしたままつないだのだ。
そして、アンカーの時点で2位でこのままいけば優勝できると思ったのだが、
「まさかあそこから2人抜きするとはな」
「あれはヤバかったよね?」
「香田君が諦める理由がなんとなくわかった気がするわ」
そう、兄貴が3位でバトンをもらった後、猛追して一気に1位に躍り出て優勝を勝ち取ったのだ。
分かるだろこれで。俺が諦めた理由がよ。
「体育祭が終わった次は・・・文化祭だ!!」
「めっちゃ楽しみなんだよなぁ」
「その前に・・・中間があるわよ」
「「・・・・・・」」
「これは大丈夫なのかしら?」
「・・・俺たちに依存しないためにも、1人でやってもらう?」
「それは・・・いいかもね」
「「勘弁して下さい!!」」




