第43話 リレー練習はバトン渡しが大事
ポロッ・・・コロン
「あっ!?ごめんなさい!!」
「いいよいいよ。練習なんだからな」
って感じで今俺たちは学年対抗リレーの練習をしている。
学年対抗リレーについては、
グラウンド1周が300mであり、女子4人・男子4人で走る。
距離は女子が100mで男子3人が200mであり、アンカーだけ250mになる。
で現在は体育の授業でバトンの練習をしているのだが・・・
中々繋がらないな。
「う~~~ん、バトンが上手くつながらないね」
「これは・・・結構大変だな」
「今はまだ練習だからいいけど、本番でミスしたらほぼ終わりだからな」
「・・・先輩たちからも『頑張ってくれ!!』って言われたしな」
学年対抗リレーに団対抗リレーなんかは得点配分が高いからな。
仕方ないことなんだろうが、結構圧があったなぁ。
それよりも・・・これはどういうことなんだろうか?
「あの~~~どうして俺がアンカーなんですかね?」
「・・・これについては本当にすまん」
「マサは?」
「・・・あいつが『ここぞという時にやってくれるからタツをアンカーにするか』ってなってな・・・マジでごめん」
「・・・」
「本当にお願いな!!」
「マサ・・・お前・・・」
俺がバイトに体育祭の準備期間でお休み報告しに行った日に、
誰がどこを走るかを他の3人で話していたみたいで、
マサが俺をアンカーに推薦した結果、こうなった。
「・・・俺、4人の中で一番遅い気が」
「それでも0.1秒ぐらいの差だぞ」
「そうなんだよな・・・6秒台が4人しかいないのもな」
「どんだけうちのクラスは足が遅いんだよ」
「足が遅いっていうか、学力に振り切っているやつらが多いのかもな」
「それはそうなんだろうなぁ」
実際、うちのクラスって学年のトップ50に15人ぐらい入っているからな。
学業特化なのかね。うちのクラスって。
「そう考えると・・・球技大会はマジで善戦したんだなぁ」
「あれは・・・香田と佐島の力ありきだよ」
「そうそう」
そう言ってくれるのはうれしいけど・・・期待値がグッと上がるからいやなんだよな。
「男子たち~~~練習再開するよ!!」
「今度は実戦形式でやるわ」
「しっかりバトンをもらって渡すようにね」
「分かってるって!!」
「こういうとき、第1走者とアンカーは楽だな」
「渡すだけともらうだけだからな」
「そこにしっかり集中することにするよ」
っという感じで練習を再開した。
最初は落としたりすることもあったけど、最後のほうでは綺麗な感じでバトンの受け渡しができたんじゃないかな。
「後は本番だね」
「・・・まだまだなのに、緊張がヤバいって」
「・・・俺たちどこまでやれるかな?」
「最悪1位じゃなくていいと思うな」
「3位ぐらいを目指す感じか」
って話していたんだが・・・うん、1人負けず嫌いがいたんだよなそういえば。
「・・・・・」
「瀬戸川さんは言わないんだ?」
「何がなの香田君?」
「1位を目指すって言いそうだったけど」
「さすがの私でも、無謀なことは言わないわ」
「無謀なんだ・・・」
「どう見ても、私たちのクラスが一番きついのは分かるわよ」
と瀬戸川さんも1位はほぼ諦めているらしい。
だけど、
「もし、1位を狙える位置にいるならば、1位は取りたいわね」
「瀬戸川さんの言う通りだよね・・・狙えるなら狙いたい」
「他のクラスが言っていたんだって」
「何を?」
「『2組には勝てるだろう』ってね」
「「「ムカつく」」」
と女子全員が燃えていた。
俺を含む男たちは・・・。
「言われっぱなしも癪だからな」
「いっちょ頑張ってやろうぜ」
「そこまで・・・俺たちを馬鹿にするんだな」
「・・・舐められるのは頭にくるな」
・・・こっちもこっちで怒っていたのだった。
「・・放課後も練習する?」
「バトンの受け渡しの練習はできるからね」
「じゃあ・・・やろうよ」
ということで、グラウンドはさすがに使用ができないので、
練習できる場所でバトン渡しの練習を放課後にやるのであった。
「これで本番失敗したら・・・へこむなぁ」
「その分、香田君が頑張ってくれるわよ」
「他の人が陸上部ばかりなのにかよ!?」
「「頑張ってね!!香田君!!」」
「女子の応援を力にしないとな」
「・・・・まだ本番まで2週間近くあるのにプレッシャーかけないでよ」
・・・何故か俺にプレッシャーがかかってくるのであった。
本当にやめてくれ。俺のメンタルはボロボロだよ。
「・・・なんでこんな目に」
「頑張れよ~~~タツ」
「全部お前のせいにしてもいいよな?マサ?」
「・・・その時は俺も責任を一緒に背負ってやるよ」
「ここでできる男感出さなくていいんだわ」
こいつのようにある程度ポジティブに考えたほうがいいのかもな。
・・・家族や幼馴染との関係はポジティブになれないけどな。




