第39話 2学期スタート
夏休みが終わり2学期がスタートした。
「本当に助かりました」
「感謝のしるしです。どうぞ~~~」
「・・・この子たちはどうしたのよ?」
「夏休みの宿題提出できなかったら居残りで放課後やらされるからね」
「そういうことね」
始業式が午前に終わった後、俺はマサに瀬戸川さんと高橋さんの4人で
近くのファミレスに来ていた。
高橋さんとマサは宿題を昨日の夕方に何とか終わらせることができた褒美としておごってくれるらしい。
「昨日やり始めだったら終わっていなかったか徹夜だったと思うとな」
「本当にそれだよ。ありがとね2人とも」
「感謝するなら・・・もっと早めにやりなさい」
「瀬戸川さんの言う通りだ。早めにやっていればギリギリで焦る必要もなかったからね」
「「・・・はい」」
ちょいちょい思うけども・・・この2人こういうところは似ているんだなぁ。
「さてと気を取り直して・・・2学期と言えば」
「体育祭だよな」
「文化祭ね」
「そう!!体育祭は特に毎年盛り上がっているって聞くからね・・・凄い楽しみなんだ」
「めっちゃルンルンしているな」
「この子は行事ごとが大好きだから」
「なるほどね」
体育祭かぁ~~~俺は全然楽しみじゃない。
「・・・・・」
「香田君、どうしてそんな苦虫をかみしめたような顔をしているのかしら?」
「待って・・・俺そんな顔していた?」
「マジでしていたぞ」
「うんうん」
「・・・兄がいるからな」
「「なるほど」」
「お兄さんと比べられるわけね」
「同じ団だとなおさらだからな」
中学の時は同じ団じゃなかったから助かった・・・わけではなく、
兄貴がめっちゃ活躍するもんだから、勝手にハードルが上がって、
それでいながら活躍できなかったら馬鹿にする始末。
どうしようもなかったんだよな。
「それは・・・どうしようもないじゃない?」
「本当だよ・・・マジで憂鬱」
「そうなった時は・・・頑張るか?」
「頑張っても馬鹿にされる未来が見えるからな・・・諦めるしかないかもしれん」
「・・・優秀な兄がいるってのは尊敬と同時に重荷になるね」
「高橋さんの言う通りだ」
そして、それに全く気付かずにお前ならできるって言われた時は・・・
ガチギレするよ。真面目に。
兄貴と比べられ続けると気づくんだよね。自分がいかに凡人であるかをさ。
頑張っても頑張っても越えられない大きい壁。
ならば超えずにスルーするのが一番なのかもしれん。
「・・・ほどほどに頑張ろうかなぁ」
「・・・リーダーやらされる可能性があるぞ?」
「・・・・絶対ヤダ」
「けどな・・・帰宅部の奴らにやらせようって感じになるだろうな」
「・・・本当にやだなぁ~~~」
「・・・私にもお願いがきそうね」
「・・・俺とタツでじゃんけんでもするか?」
「その時はその時じゃね?」
「・・・3人ともネガティブすぎるよ?」
という感じで会話をしながら、ファミレスで昼飯を食べながら、2学期の行事について話すのだった。
「文化祭も楽しみだなぁ」
「文化祭はまだ楽だな」
「楽なのね?」
「兄貴の数少ない弱点でもあるからな・・・あの人音痴だし」
「「そうなの?」」
「待って、俺も初めて聞いたんだが?」
「・・・そうだっけ?」
兄貴は歌がマジで下手なんだよね。
歌ってて、めっちゃキーを外すんだよな。
音楽の先生が、
「香田君のお兄さんはすごい外していたからね」
って言っていたのを思い出す。
「俺も初めて知ったな」
「意外な弱点だねぇ」
「・・完璧超人じゃなかったのね」
「そうだね・・・だからなのか合唱とかは指揮者をやっていたよ」
「それはそれではまり役じゃねえか?」
「うん・・・めっちゃ黄色の声が聞こえてきたよ」
「歌が下手だから指揮をしているんだって知らないからね」
「そう考えると・・・あなたの不憫さが際立つわね」
「それは・・・マジで言わないでくれませんかね?」
本当にそれ。
あの人の弱点を知っている人は少ないし、まず人に見せないからな。
だからめっちゃモテるんだよね。
「・・・文化祭はどんな出し物するかな?」
「男の中でメイド喫茶をやろうっていう奴は出てくるだろうな」
「そういう奴は絶対いるな」
「クラスに1人はいるよね」
「あなたたちが提案したら・・・今後の付き合い方を考えるわ」
「「さすがに提案しない(よ・って)」」
「けど・・・1度は着てみたいよね」
「・・・私はいやよ」
・・・瀬戸川さんが来たら、客が途切れないだろうな。
と想像する俺とマサであった。
体育祭に文化祭・・・何事もなければいいんだがな。
って考えたらフラグが立つのかね?
・・・フリじゃないからな。本当に頼むぜマジで!!
次回は妹の閑話になります。




