第38話 夏休みが・・・終わる
海の家のバイトがあったり、妹の全国大会の応援に行ったり(記録は100m走で3位、200mでは5位だった・・・3年が多い中で唯一の2年入賞・表彰・・・ヤバいな)と中々に忙しい夏休みを過ごしていたのだが・・・終わりは来る。
「「・・・・・・」」
「呼ばれた理由は何かしら?」
「まぁ・・・なんとなくわかるけどね」
高橋さんから通話アプリのメッセージで『至急!!学校近くのファミレスに来てください!!』と連絡があったから、向かった上の通りだ。
「・・・宿題が終わっていないのね」
「・・・はい」
「マサは・・・海の家のバイトの時に半分やったんだよな?」
「・・・それから余裕があるからって感じで遊んでしまって、もう半分の宿題に手を付けていねえんだよ」
「・・・自業自得過ぎるわ」
「・・・俺もそう思う」
うん・・・何をやっているんだ?
明後日には始業式だぞ?
「これが明日学校なら、怒りを通り越してあきれていたわ」
「明後日なのが救いだな・・・今持ってきているかマサ?」
「手伝ってくれるのか」
「・・・手伝いはしねえよ・・・監視だ」
「監視」
「・・・手伝うのは別に構いはしないが・・・それじゃあお前は来年も同じことをやりかねないからな」
「うぐっ!?」
「っていうか中学時代は仕方ねえよ。お前の家族がアレだったわけだからな」
「お・・おぅ」
「けど、このまま不真面目な人間だったら、親父さんが悲しむぞ」
「それは・・・」
「それとも・・・アレと同じになるか」
「・・・頑張ります」
という感じでマサを説得した横で、
「お願いスズちゃん!!」
「・・・楓は中学の時から変わっていないわね」
「えへへへ。それほどでも」
「褒めてないわ。まったくもう」
「本当にごめんなさい」
「・・・で、どれぐらい終っていないのよ。これで全部って言ったら・・・ただじゃ置かないわ」
「何が!?・・・一応半分は終わらせています」
「半分はやっているのね・・・よかったわ」
「えっ?」
「中学の時の楓なら絶対にやっていなかったと思うからね」
「・・・何も言えない」
と俺たちと同じようなやり取りをしていたのだった。
「・・・瀬戸川さんも苦労しているんだね」
「・・・そうね。そっちもじゃない?」
「マサはやるときはやるんだけど・・・中学の時のこいつの家庭環境がひどかったからな。宿題はいつも俺の家でやっていたんだよ」
「そうなのね・・・楓はやるときでさえやらないんだもの」
「ちょっスズちゃん!?」
といった感じで高橋さんをいじる瀬戸川さん。
う~~~ん、これはレアだな。
「こういうのが同じ学年の奴らに見られて嫉妬の視線が刺さる奴か?」
「間違いないだろうな」
「・・・絶対にばれたくねえんだが」
「球技大会で目立ったお前がばれないとでも思っているのかな?」
「・・・マジで隠れよう」
といった感じで話をしつつ、とりあえずは2人が持ってきた宿題をやりつつ、
俺と瀬戸川さんは2人がスマホとかで遊ばないか監視するのであった。
「朝から呼ばれた時は、もしかしてと思った」
「私もよ」
「・・・瀬戸川さんに言ったほうがいいかわからんけど言っていい?」
「何を・・・怖いのだけど」
「・・・君のお姉さんに海で会った」
「・・・どういうこと?」
俺が夏休みの間で、マサの知りあいの海の家でバイトしたことと、
バイト終わって、1人でぶらぶらしていたところで友達の付き添いで
遊びに来ていた瀬戸川姉に会ったことを話した。
「あの人に友達」
「そこに驚くんだ」
「あの人は天才肌だから、基本的に人と話すことを時間の無駄とかいう人よ」
「の割には凡人の俺と話すのはなぜなんだろうか」
「それは・・・ごめんなさい」
「・・・どうして瀬戸川さんが謝るんだ?」
「あの人は私に対しては何故か過保護なのよね。あんなこと言ったくせに」
とぎりっとした顔で話した瀬戸川さん。
確かに・・・あんなひどいこと言ったくせに過保護なのかよ?
「・・・それで私とたびたび話すあなたに狙いをつけているわね」
「・・・今度会った時が怖いんだけど」
「その時は・・・頑張りなさい」
「助けては・・・くれないよね」
といった瞬間こくっと頷く瀬戸川さんを見つつ、
溜息を吐く俺なのであった。
これから2学期が始まり、体育祭に文化祭と行事が巡るましくある。
俺としては目立たず、静かに過ごせればいいのに、どうやら周りはほっといてはくれないらしい。
「・・・・なんでこうも俺は静かに過ごせないのかな」
「それはあなたの行動がそうさせているだけじゃない」
「いきなり棘をさしてくるね君は!?」




