第17話 球技大会午後の部スタート
お昼を挟んで、球技大会午後伸びがスタートした。
「今度は俺たちが頑張る番だよな」
「ってか午前が凄すぎなんだよな」
「それはそう・・・その結果」
と全員がちらっと周りを見ると。
「午前の部の1年2組ヤバかったよな」
「午後は注意したほうがいいかもしれないな」
と他クラスからめっちゃ警戒されることになった。
「マジでどうしようかな?」
「サッカーではあるけど、フットサル感が強いからな」
そう、あの後知ったことだが、どうやらサッカーは11人ではしないらしく、GKも含めて7人でやるらしく、前半後半合わせて10分で進めるらしい。運動場を3つのコートに分けて試合をどんどんやっていくらしい。時間は全体共通らしい。
簡単に言えば、10分経ったら全部のコートでの試合が終わるってこと。
全部で11のグループがあり、そこで1位を取ったクラスが決勝トーナメントに進出できる。
クラスが多いから仕方ないかもしれないが、それを早く教えてほしかったな?
「とりあえず、サッカー経験者は全員でようぜ」
ということでサッカー経験者俺を含めた4人を含む7人で戦う。
しかも、俺たちはCグループのため初戦からなのだ。
「キャプテンは・・・委員長が」
「僕なのね!?」
「委員長だからな。一発掛け声頼むよ」
「えぇ~~~分かったよ。ぼくたちはいらない期待を背負わされているけど、勝利を目指して頑張ろう!!」
「「「「オォーーーー!!!」」」」
こうして、俺たちは予選を戦ったのだが・・・結果はまさかの。
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「予選突破おめでと!!」
「見てたのか?マサ」
「親友の試合は見ないとな。完勝じゃねえか」
「サッカー部に所属していないクラスでの勝負だからな。しかも、ビックリなことに先輩たちのクラスにサッカー経験者がいないってのがラッキーだったからな」
初戦が2-0。1試合挟んで次の試合が3-1。まさかここまで上手くいくとは思わなかったよ。
勝った後に、1位のクラスの代表者がくじを引いて、トーナメントの枠を獲得していくんだが、決勝トーナメントで2つしかないシード枠を獲得しちゃったんだよね。
「運が良すぎたな。委員長の」
「それで、女子はどうなったんだ?バレーは」
「女子のバレーはまだらしいぞ。それにしても・・・お前のプレーってつくづくミッドフィルダー向きだよな」
「・・それでも俺は、フォワードをやらされたけどな」
マジで覚えているからな。何が、「恭平の弟だからな。お前もフォワードがいいだろ」だ。一言も言っていないのに勝手にフォワードにしやがって。
「他の男子は?」
「体育館に行って応援しているらしいぞ」
「お前は行かないんだな?」
「・・・あいつがいるんだぞ?」
「あいつ?」
「・・・北条美優」
「あぁ~~~幼馴染と拗れているもんなお前は」
「そういうこと。顔を合わせるのは苦痛だからな」
と俺は話しながらマサと軽くサッカーボールを蹴りあうのだった。
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恭平side
「恭平の弟は凄いな。あのパスは特に」
「その言い方はやめてくれ怜二」
「スマンスマン。けど、あれで本当に無能って言われていたのか?」
「俺が3年の時に入ったからな。その時に無理矢理フォワードをさせられたんだよ」
「なるほどね・・・何も言えなかったんだな」
「龍也は言ったらしいんだが、まともに取り合ってくれなかったそうだ」
「その監督は糞だな。あのパスセンスはピカイチだろうに」
と俺はサッカーで同じフォワードの櫻島怜二と話していた。
怜二も俺も気づいた龍也の才能それは。
「龍也君だっけ・・・いいパスを何度も出すじゃん。もしあれが俺たちだったら5点は軽いぞ」
「だから言っただろ?龍也はすごいってな」
「ってことは、彼の周りの環境が悪かったのかもな」
「それは・・・そうかもな」
本当にそうかもしれない。俺や姉貴と比べられ続けてきた結果、龍也は自分は凡人と思っている。自己肯定感もなく、「俺はいない態で扱ってほしい」とか言われたからな。中学のときのあの爆発は今でも覚えている。
「『どんなに頑張っても兄貴の劣化と言われた俺の気持ちなんて・・・誰にもわかるわけないだろうが!!』か」
あいつの努力を間近で見てきたから、俺も頑張ろうとした。
それが逆にあいつの首を絞めていたとは思いもしなかった。
「俺は・・・龍也に何かしてやれることはあるのだろうか」
俺たち家族全員が笑いあえる日がくるのだろうか。
龍也と和解ができるのだろうかと何度も自問自答する俺なのであった。




