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君の残像を乗せて  作者: 谷中シノン


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第8章【エピローグ:花のない日】

エピローグ:花のない日


 

 温室での戦いから、数日が経った。

 

 園内はすっかり平穏を取り戻し、黒い花の影もどこにもない。


 閉園後、ナオはベンチに腰掛け、缶コーヒーを飲み干す。

 

 夕陽が園内の建物を金色に染めていた。



 「……ここ、静かですね」

 隣に腰を下ろしたしおりが、視線を遠くに向けたまま呟く。


 「昼間はうるさいぐらいやけどな」

 ナオは笑いながら言い、手に残った空き缶を軽く回す。


 しおりは少し間を置いてから、ふいに口を開いた。

 「……今度の休み、どこか行きませんか」


 ナオは一瞬きょとんとした後、ゆっくりと笑った。

 「……デートのお誘いってやつか?」


 「そ、そういうんじゃ……でも、まあ……」

 耳まで赤くして視線を逸らすしおり。


 ナオは立ち上がり、ポケットに手を突っ込んだまま歩き出す。

 「わかった。じゃあ、ちゃんと行き先は考えとく」


 その背中を、しおりは驚いたように見つめ、それから小さく笑った。


 二人の間に咲いた小さな約束は、これからゆっくり色を変えていく。




 

 〈シリーズ完〉

「君の残像を乗せて ―影喰いの庭-」

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