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SF作品

生徒が優秀過ぎて……。


『先生、その問題の答え間違ってます』


『その問題の2つ前の問題も計算違いしてませんか?』


「え、ホントか?」


私は計算機で問題の計算をやり直した。


「スマン、本当に間違ってたよ」


『私たちより能力が劣るそんな計算機を使っているからですよ』


「そうだな、ハァー」


私は全長が500キロメートル以上ある超巨大クルーザーのたった1人の生存者。


クルーザーは私の雇い主の大金持ちが所有していた。


人間の平均寿命が500歳を超えている今の時代、大金持ちの宇宙旅行は100年〜200年というのが普通。


だから家族持ちの乗員は家族ごと乗船している。


その家族ごと乗船している乗員の子供たちの初等科教師として雇われたのが私。


クルーザーが難破したとき私は教材を求めて、クルーザーの下部にあるアンドロイドが管理している野菜畑にいた。


アンドロイドか管理しているクルーザーの下部に人が立ち入る事は稀、そのため下部には緊急時に船外に脱出する装備は備えられていない。


野菜畑に案内してくれたアンドロイドに連れられて乗員乗客の居住区に戻って来れた時には、他の乗員乗客は全て船外に脱出した後だった。


私も残っていた救命艇で脱出しようとしたのだが、クルーザーのメインコンピューターの説明で、脱出してもしなくても救助される確率はそれほど変わらないと知る。


個人所有のクルーザーなので決められた星間ルートを航行せず、自由気ままなルートで航海していた為に救助される可能性が低いらしい。


救命艇で脱出した人たちは皆、冷凍睡眠カプセルで救助されるまで眠り続ける。


眠り続けている間に救命艇はコンピューター制御で1番近い人類が生存可能な惑星に飛び続ける訳だが、クルーザーが光速で航行していたのに対し救命艇は亜光速での航行の為、到着まで可也の時間を要する。


人類生存可能惑星に到着して救助された時には、脱出してから数千年数万年の年月が経っている事もあるという。


対してクルーザーに残った場合、自力航行は出来ない為に当てもなく宇宙を漂うだけだが、全長が数百メートル程しか無い救命艇に比べて大きいので、小さな救命艇よりレーダーに捉えられやすいという利点がある。


だから私はクルーザーに残る事を選択した。


クルーザーに残った事でクルーザーに備えられている全ての娯楽を満喫出来たのだが、スポーツもゲームもギャンブルもアンドロイド相手だと最終的に飽きる。


だからコンピューターに頼んで、本来の仕事である初等科の授業を行う為の生徒を見繕って貰った。


見繕って貰って授業を行ってはいるのだが、生徒は全員最新型のアンドロイドの為に優秀過ぎて、どちらが教師か分からない状態なのだ。



















































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― 新着の感想 ―
つかみ面白そうー どんな展開でもござれ感ある。 いずれ100万字作品になったりするのかしら
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