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絶対服従


固まるプセーマとララエルを見て

王は満足げに高らかに笑った。


「とうとう完成したのだ。2000年の思念がついに神の一部を屈しさせるにまで至ったのだ!

これでミトラはもう朕の手の内で踊るのみだ!」


王はその輝く瞳を見せつけるように、片手で髪をかきあげた。瞳の色は産まれたときから変わらない。

しかし、なぜかその時、若い王のその金色の瞳は

一層輝いてみえた。


ミトラが無言で摘んだ矢を横にぶっきらぼうに投げ捨てた。そして華奢な腕でセレーナを抱いたまま王の右に、静かに佇んだ。

ミトラの力の象徴ともいえる黄金の瞳は、今や輝きを失っていた。


ララエルはミトラを見て苦虫を噛み潰したように歯を食いしばった。


「あ、兄上。これは創造主ファアルに対する侮辱に値するぞ!」

「とっくに神なんか死んだのだ。

今の朕に叶う存在など居らぬ。もはやこの世は朕の物なのだ。」



映し出される光景をモニター越しに見て

俺は頭が火照るように感じた。

神が死んだと、この王は言ったのだ。


ファアルだとか、ミトラだとか、俺には関係ないはずのに何故か怒りで頭がグラグラと回る。


『愛の呪いが警告しています』

『愛の呪いが警告しています』


俺はその時、意識を失ったかのように

視界が暗転するのを感じた。



ユリウスは、消えたミトラとセレーナを目の前にした後、白衣を着た王家のエルフと対峙していた。


ユリウスは無言で神剣に手をかけた。

その時エルフが話しかける。


「まぁ落ち着いてください。

噂は聞いていますよ。勇者。ああ、エルフとして長寿を持ちながら勇者に出会うのはこれが初めてです。

そこで、僕に少し体の一部を頂けませ____」


その時静寂が場を制した。

見えたのはエルフの首に落ちた一筋の光と、

空間を斬る眩い光の閃光である。


「死ね」


いつ取り出したか分からない神剣を出したユリウスは氷のような表情と声で一言。ただ一言発した後、神剣を鞘に収めた。

返り血が彼の顔に汚く着いたが、気にする様子はなく

眉をしかめた。


彼は死んだエルフを一瞥(いちべつ)した後、

颯爽と地下牢の階段を登っていった。


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