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#8 枯れた世界の期待 K

魔王をも超越した凶悪な存在、アルファ眷族。

まだ、足元も掴めていないような怪物…らしい。

それを聞いて僕は、この世界に言葉を失う。


ーナギは、アルファ眷族を如何にするかー。

『ナ、ナギ…さま?』


シークは、魂の抜けたような僕のことを心配そうにしている。


「ナーギーくん!!」ストンッ


ルカが僕の頭を軽くチョップする。


「あ、あぁ…!ごめん…ちょっと動揺しすぎて。今日だけでも…散々な目にあったしな。」


僕は今日だけで、転生してきたと思ったら魔王らしき人に殺されかけ、魔王城に招待された挙句…セトウチが来て荒らされ、…疲れたって言葉じゃ、…足りないかもな。


『ナギ様、とりあえず今日のところはもうお休みになさって下さい。お顔色がかなり悪いです。お食事やお風呂も準備しますので。』


シークは僕の顔を伺ってくれている。

こんなどタイプな子に気にかけてもらえるなんて、…感動だ。


「ほぅ、ナギはシークがタイプなのか。」


「っ!勝手に心を読むなーーー!!」


忘れてたよ…全く。

シークは手を口元に当てて笑う。可愛ぃ…アブネ


「俺はギルドで飯食うかな。ナギ…気をつけろよ。」


セトウチがそう言う。何に………?


『それではナギ様。お部屋をご案内いたします。……そして、しばらくは此処に滞在していてはどうでしょうか。』


「本当にいいのか?こんな豪邸に居候していても。こんな僕が。」


『何を仰るんですか。でなければとっくに追い出してますよ。』


シークは頬をぷくっとして言う。ルカと姉妹ってのも、納得だよな。


『それでは、先程の子達に案内させますね。レヲン、ノア、入ってもいいですよ。』


するとドアが開いて、先程の子達が入ってくる。また引きずられてきてるよ、さっきの子。


「えぇ…っと、さっきはレヲンがお話の邪魔をしてごめんね。ナギ君…っていったかな。仲良くしてくれると嬉しい。私はノアだよ。」


ノアは、両手でシークのぬいぐるみを抱いてそう話す。桃色の髪の毛で、片方の瞳だけ ”白色” の控えめな子なんだな。


「シークのぬいぐるみ。自分で作ったの?」


「そ、そう。…可愛いでしょ。」


「あぁ、めっちゃ可愛い。上手だな。」


僕がそう言うと、ノアは満遍(まんべん)の笑みを浮かべる。…問題は、もう片方の子かな。


「レヲン、起ーきーて。」


ノアがゆさゆさすると、レヲンは細く目を開き、意識が朦朧とする中立ち上がる。


「……だれぇ」


「僕は瀬戸ぅじゃなくて……ナギ。よろしくね。」


「……うん。ナギ…よろしぃくぅ……」


レヲンは、青色の髪の毛で、瞳は両方 ”緑色”

同性の僕でも少しドキッとするな。新たな性癖に目覚めたかも……


『それじゃあナギ様のこと、頼みましたよ。2人とも。』


そう言うと、ノアは僕の腕を掴んで、


「行こっか。」


と小声で呟く。やばい…なんだこのシュチュエーションは…。


◇ ◇ ◇


「本当に綺麗だなぁ、この城。」


「そうですね。でもこう見えて、このお城の年齢は293歳なんですよ〜」


「そんな経つのにこれ程とは、かなり整備が行き届いてるんだなぁ。…なぁ、そういえば触れてなかったけど、ノアのその目はなんのタレンターなんだ?」


僕がそう言うとノアは、僕の口に指を当ててこう言う。


「いつか分かりますよ。…嫌でもね。なので内緒です。ナギさんには嫌われたくないから。」


ノアは少し顔を赤らめている。え、え?

そういうこと?


「ナギ、うちには分かる。ノアね、ナギくんのこと好きだよ。ノア、異性にはほんっとーに弱いんだよねぇ。」


「な、ち違うから!!ナギさんごめんね、別にナギさんが好きなんてことは初対面だしまずまずありえないしさ、ほら、レヲンも失礼なこと言っちゃったんなら謝りなさいよ!ほら!」


ノアはかなりの早口でそう話す。


「ノア、焦りすぎ。わっかりやすいなぁ。」


ノアは更に顔が赤くなる。


「…こ、ここです……。」


ふとノアは、顔をうつ向けてドアを指さす。


「それでは、夕食の支度が出来次第お呼びしますね。ごゆっくり。」


レヲンがそう言い、ノアはその場から逃げるように、レヲンは僕に手を振りながら戻っていく。


案外、魔王城での生活も悪くない……!!

話に応じての重要登場人物に『』を付けます。


素直に ”良い” ”悪い” と思ったら是非、ポイントや感想、アドバイス等してくれるとより成長できると思います!


それではまた次回。 【* T/M眷属】

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