おまけ*エピソードタイトル括りで解説(2)
#3『無痛』
いきなり補足。ってか本文のどこに載せるか困って脳内に置きっ放しにしてたネタ。
店長との初対面のとき由里子は「地方から来ました」と言ったけど、あれは嘘。
ラストで涼真が「わりと近場での事件」と話していたように(道雄は「こんな遠くのカフェに~」と話していたが)、本当はカフェまで電車で20分程の場所に住んでる。あの時の彼女の立場的に嘘は必然だったんです。
もうひとつ。(2)で「見境なしの由里子さんにうちの大事な店員が襲われたらどうしよう」とすごーく店長が心配していましたが、その後けっこうすぐに彼女のひととなりを知って思いを払拭。由里子の名誉のため回収しておきます。
五月と由里子の会話シーン、もっと長く話をさせてあげたかった。由里子もいい感じで相談してたのにね。
私、じっくり対話させるシーンを書くの苦手かも。なんかダラダラに感じてしまって、言わせたいセリフもカットしてしまう傾向にある。
けどこの『なんでも~』はマシな方。他の連載はもっと酷い。
人物の思考を把握してもらうためにも会話シーンはもう少し長くした方がいいのかなあ。
このシーンを書いていて思ったけど、五月の恋ばなもおもしろそう。
五月は恋愛ご無沙汰とのことだけど、過去の恋ばなや明日かもしれない出会いの話とか興味はある。
顔の好みは広瀬(イケメン好き)だけど性格はどんなのがタイプなのかな。そこは広瀬じゃないんだよね(笑)。彼を「残念イケメン」と評した一番手は五月である。
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番外編*広瀬3
ハッピーとドリームのちょっとホロリな話の後に、ぐいぐい広瀬夫婦のなれそめやプロポーズの経緯を聞きたがる涼真。お年頃です。
別の番外編でも広瀬に語らせてますが、彼は魔界という祖国や家族や国民が大好き。
だから彼らの話をしているときは真面目(本人はいつも真面目なつもりだけど)。
美羽さんは彼のどこに惚れたのかな。強いところ?ほっこりするところ?強いからこその平和主義なところ?
まあ涼真も何だかんだで広瀬を「わたあめみたいな人」と誉め言葉で評してるし、愛され(いじられ)キャラですね。
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#4『百鬼夜行』
実は一話前の広瀬3で完結にする予定だったんです。
そんな時『百鬼夜行』の言葉が頭に浮かんで話が膨らみ、結果として連載が伸びました。
それが理由かは不明ですが、最初で最後の男性ターゲットが登場した#4の解説を。
エピソードタイトルや(1)の本文を読んで、これまでの傾向から『後村という少年が百鬼夜行を目撃して清水の餌食になる』とのオチを予想した方も多かったのでは。
ある意味お約束とはいえ内容に捻りがないとの証拠みたいで複雑ですが、的中した方おめでとうございます。
この時は本編最終作として書き始めたので広瀬や動物たちの出番も作りたいと、スタートは広瀬とラッキーになりました。
構想を練っている時は2話で終わるんじゃないかとヒヤヒヤでしたが、結果的には6話となり一安心。
後村少年とハッピーの会話が好きです。どちらもマイペース。そして純粋。いいコンビになれそうなふたり。
後村君は素直過ぎました。妖怪より恐い清水を敵にまわしたばかりに最期は…。
妖怪といえば涼真の両親を殺めた妖怪人間についてもこの#4で語られてます。
怨恨が強いと姿が見えるとの説明がありましたが、あの妖怪人間は涼真一家に恨みはありません。人間なら誰でもよく、無差別です。
千年くらい前から現代まで、人間に殺され続けた蜘蛛たちの怨念がいま爆発し、人間に憑依してあの事件を起こしたという設定。日本刀はどこから?…そこはNGでお願いします。
そういや店長が「あいつは蜘蛛じゃなくてイカ」と想像してたくだりがあったなあ。細かい所を気にする男。
けど執念深さはないからすぐに忘れる。そこはターゲットへの仕打ち達成後にやったこと綺麗さっぱり忘れる闇深さと共通する部分。後者の方が遥かに毒性強いけど。
広瀬が後村君に自分の素性をごまかして、その下手な演技に店長が笑いをこらえるというシーンが(3)にあります。
食い逃げのため嘘が上達しているとはいえ広瀬はまだ発展途上の段階。
問題なのは店長。なぜこの演技力の人物に騙され、食い逃げされるのか。謎です。店長も涼真も広瀬に甘すぎ?
美羽さんの話を。登場させるか幻のキャラにするか悩みましたが、本編ラスト作なので登場を選択。ユキヒロ(ラッキーの飼い主)の方がよほど幻キャラに。
番外編でたまに話題にあがる「恐妻」の真偽が不明なまま終わってしまいましたが、涼真あたりが文字にない所で触れた可能性大。「奥さんに食い逃げのことバラす!」と前から言ってたし。
誰もフォローしないんだろうなあ。店長もラッキーも広瀬いじり好きだから(笑)。
美羽さん補足をいま少し。彼女が涼真と道端で会った時、なぜあそこにいたのか。
美羽さんは広瀬とのデート前に顔馴染みの清水に会いに行ったんです。
で、カフェまで行ったんだけど店長はウサギを探していて不在。
諦めて帰ろうとしていた道の途中で何かを探す涼真と出会ったわけです。このときふたりは初対面。
警戒心の強い涼真ですが「探し物?」と優しく問われ、ついウサギのことを話してしまった次第。
もしラッキーが目撃してたら美羽さんをメラメラ見つめて(睨んで)いたかも。「私の涼真に逆ナンパ!?何様っ!」って。けどすでに親友関係の可能性もあるなあ。
今回はここまで。(3)に続く!