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番外編*コネタ集2(2本)



1:勝者は誰か



時・ある日の閉店後


場・カフェ内→カフェ前





涼真「店長、なんでも屋の依頼項目に『バンドのヘルプ』とありますけど、しばらく離れていても楽器演奏ってできるものなんですか?」


清水「結論から言うと可能です。私は高校まで吹奏楽、大学では軽音楽部に所属していましたから、多少ブランクがあっても練習すればカンは取り戻せます。吹奏楽部のOBが集まる練習に参加してますしね」


涼「え、忙しいのにいつ。ボクも店長の演奏聴いてみたいです」


清「閉店後に公民館で近隣在住のメンバーと、私はベースなんかも含めて隔週ペースで練習しています。他のOBの方々を招いて飛び入り可で各地のメンバーも合流し年2回ほど発表会もしています。一般客は入れませんが、普段の練習でしたら見学に来ても構いませんよ?」


涼「はい、行きます!楽しみです」


清「涼真君もなにか楽器覚えてみますか?中学では何部でしたか?」


涼「バドミントンです。小さい頃から家族でキャンプに行ってて、そこでよくやっていたので馴染みがあって」


清「涼真君はスキーもしますし、アウトドア派といいますかアクティブですよね」



涼「広瀬さんは楽器演奏しますか?勝手なイメージですけど王子とか貴族はピアノやバイオリンが弾ける気がしてます」


広瀬「僕は何もできないよ。子供の頃に勧められたけど武器や魔法を覚える方に熱心だったんだ。家族や国民とか大切な人たちを守れるようにね」


涼「強い願いがあると心も強くなって一生懸命になれるんですね。広瀬さんが戦士として強いのも納得です。魔界は怖い所なんですか?」


広「平和だよ?でも有事に備えてね。美人で優しくてずっと側にいてほしい妻も守れるし」


涼「美羽さんの恐い所って性格だけなんですか?それノロケの一部だから本当に恐いのか疑ってましたけど、実はとんでもない攻撃魔法の使い手だとか?」


広「美羽は慈悲深い天使だから攻撃魔法は使わない。例えば僕が誰かを傷つけただけですぐに泣いてしまう」



涼「食い逃げのことを話したら泣かせてしまいますか?」


広「たぶん僕に対してではなく、店長や涼真君に申し訳なくて泣いてしまうだろうね。というわけで涼真君、妻には絶対に、絶対に内緒だよ?」


涼(疑惑の眼差し)「何か怪しいんですよね。秘密にしておきたい何かを感じます」


広「(棒読み)何も怪しくないよ?僕は愛する妻の涙を見たくないだけなんだ」


涼「食い逃げを続けるってことですか?」


広「涼真君、僕と君は大親友だ。コーヒーの一度や二度は水に流してほしい」


涼「ボクの知る範囲だけで60回以上です」


広「…………」



清「話題を変えた方が良さそうですね。涼真君の家の座敷童子さんは……」


涼「店長、その話もダメです!」


清「ああ、そうでした。涼真君は意外と怖がりでしたね」


涼「…………」




(窓の外)


蝙蝠「確信犯だな。店長も人が悪い。涼真遊ばれてるな」


黒猫「怖がりだなんて可愛いわ!私が毎晩慰めてあげるのに!」


蝙蝠「夜這いか?やめとけ、欲求不満の化け猫かと思われるぜ?」


黒猫「…………」




えんど。



◆◆◆



2:類は友を呼ぶ



時・ある日の朝


場・カフェ前





鴉「涼真はオイラのために仲間に横取りされない脇道に残飯を置いてくれるっス。初対面の時もオイラを追い払わなかったいい奴だったス。ラッキーも一緒にいたスね」


黒猫「懐かしいわ。私のことも毛なみが綺麗だとか可愛いだとか何回も言ってくれたのよね。私たち出会う運命だったんだわ!」


鴉「オイラにも小さくてなつっこくて可愛いと言っ……」


黒猫「空耳ね!」(猫パンチ!!)


鴉「痛いス。なぜ叩くスか?暴力反対ス」



黒猫「私に一目惚れした涼真はそれでこのカフェに勤める決意を固めたんだわ」


鴉「ラッキーのその自信はどこから来るんスか?そういえばオイラの『ハッピー』って名前誰が付けたか忘れたス」


黒猫「王子様よ。私がラッキーだから同じポジティブな名前をって」


広瀬「うん、それもあるけどもうひとつ。鴉とは長年相性が悪くて、飛行していてつつかれそうになったりフンをかけられたりと散々だったんだ。だから今後は幸運が舞い降りるようにまだ幼かったハッピーに願かけとしてそう名付けたんだよ」


鴉「最悪ス。聞かなきゃ良かったス」


広「え、どうして?それ以後は災いが消えて僕は大助かりなのに」


黒猫「本当に羨ましいくらいポジティブな王子様だわ。その自信はどこから来るのかしら?」




えんど。


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