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番外編*広瀬達哉という男3



時・ある日の夜


場・上空→閉店後のカフェ





(森の入口上空)


鴉「やあドリーム。元気スか?」


蝙蝠「おうハッピー、今夜も爽快だぜ。今日はあのおもしろい王子さんに会ったのか?」


鴉「いま会ったっス。後ろにいるスよ?」


蝙蝠「おおう!いつの間に!」


広瀬「おおう!僕も驚いた!ドリームこんばんは。ハッピーおやすみ」


鴉「おやすみス」



(ハッピー退場)



蝙蝠「王子さんのその翼は大きくて飛びやすそうだな」


広「君のもカッコいいよ。さあドリーム、ふたりで気持ちよく飛ぼうか」


蝙蝠「おっと王子さん、まだ暗くなりきってないから危険だぜ?人間はSNSで拡散とか怖いからな」


広「ドリームは物知りだな。で、賀来さんて誰?」


蝙蝠「…………。またな王子さん、気を付けろよ!」


広「ありがとう!君も賀来さんに気を付けて!」





(カフェ内)


広「僕の来訪が遅かったからハッピーとは少ししか会えなくて残念だったよ。ドリームには「賀来さんに気を付けろ」と不思議なことを言われるし」


清水「賀来さん?確かに不思議ですね、誰でしょうか。にしてもハッピーさんとドリームさんは昼夜逆の生活ですからね」


涼真「仲良しなのにねぐらに帰るとき出るとき。その途中での少しの間しか会えないのは可哀想ですよね」


清「カラスとコウモリでは習性や生態が違いますからね。仕方ありません」



涼「広瀬さんはどこで暮らしてるんですか?そういえば天使の奥さんとのなれ初めって聞いてもいいですか?」


広「美羽は大天使の妻の妹の娘でね。黒白会議で両族が集まった時に出会ったんだ」


清「何年くらい前の出来事に?」


広「30年かな?僕が生まれたのは330年前だから以外と最近だよ」


涼「ボクたちには異次元の流れです。だって江戸時代に誕生って。あとプロポーズはどうだったんですか?」


広「実は交際は妻に口説かれたことがきっかけで、僕もその強引なところに惹かれて付き合い始めたんだ」



清「悪魔と天使の交際は禁忌だったのではありませんか?」


広「それは大昔の話だよ。先祖にも天使と結婚した者はいる。僕にも天使の血が少しは入っているはずだ」


涼「差別や争いがなくていいことですね」


広「その通りだが神は相変わらず天使を贔屓にする。災いのもとだよ。ん?で、プロポーズなんだけど……妻が「魔界に行きたい」と言ってきて、多分それがプロポーズだ。それで「僕は三男だから楽だし、魔界は暗いけど住みやすいよ」とたくさんのキスの後に答えたんだ」


注)広瀬の父(魔王)には妻が9人。なので広瀬には義兄弟が30人以上。三男とは実母(第二夫人)との間のことで、正確には七男(兄6姉1弟妹たくさん)である。




清「積極的な奥様ですね。外見は清楚なのに」


広「綺麗なブロンドの髪の美人で、料理も上手。文句なしだよ」


涼「でも恐いって…あ、ノロケでしたっけ」



広「涼真君、よく教えてくれた。今夜はラッキーと待ち合わせだから話に夢中になって遅くなると妻の嫉妬が恐い。即ち店を出る時間だ。清水店長、涼真君、失礼するよ!」


涼「ん?もしかして!広瀬さん、まさ……あ!逃げた!店長逃げられました!66回目のコーヒー食い逃げです!」


清「そのようですね。ほら涼真君、ラッキーさんとドリームさんが窓からこちらを覗いています」


涼「うわ本当だ。見事に騙されました!でも広瀬さんはあれで国のこととか色々考えてるんですね」



清「考えていないとは言いませんが、あの方も私と同じ三男ですからね。気楽な風来坊、一族の異端児ですよ」


涼「あの性格ですし妙に納得します。ボクの過大評価だった?」(愕然)




(窓の外)


黒猫&蝙蝠「頑張れ涼真!」




えんど。


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