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お題シリーズ

私とあの人の勝負

作者: リィズ・ブランディシュカ
掲載日:2020/09/13



 何度も涙を流した。

 何度もあの時のことを後悔した。

 だけど時間は戻らない。

 一方通行でしか流れない。


 私は、あの人を過去に置き去りにして、未来へ進むしかできない。

 そんなの嫌だと言って、待ち構えているものすべてを投げ出せたら、どれほど楽だろう。


 けれど、それはできない。


 私には託された物があり。

 願われた事がある。


 それを果たすまでは、あなたの元にはいけない。


 でもそれを果たせたら。


 これは私とあの人の勝負。


 決して交わらない平行線上の物語。


 互いに想いあっているのに、だからこそ平行線しか歩けなかった二人の物語。






 最後の時、あの人は私に「生きて」と言った。

 そして自分の代わりに「使命を果たして」とも、言った。

 私はそれに首を振った。

 だって、あの人と一緒に、終わりたかったから。


 あの人がいない人生に続きなんてない。

 だから、いつまでも、死の国までも一緒にいたかった。


 けれど、あの人は「生きて」と続けた。


 私に生き続けてほしいから。

 私の事を愛してるから。

 生きてさえいれば、私を生につなぎとめてくれる何かが、誰かが現れるかもしれないから。


 そんな物ないよ。

 そんな人いないよ。


 私はあの人の事しか考えない。

 あの人と一緒にいる事しか考えられない。


 心変わりなんてしない。


 あの人がいない未来を生きていくつもりはない。


 けれど、あの人はただ笑って悲しそうにするだけ。


 なら、勝負をしよう。


 このまま共に死んでも私の愛の強さは証明できない。


 ならあの人の願いを叶えて、その上であの人と共にいる事を選ぶ。


 これは私とあの人の、平行線上の勝負。


 互いに譲れない想いをかけた。

 互いを想い続ける、愛の物語。


 私は託された使命を果たすために、未来を駆け抜ける。


 この道の先が、あの人に続いていると信じて。



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