55話 鎌霧死す。
「てめぇは俺を怒らせた。」
そう俺が言ったのに合わせて魔力を解放させる。
その強すぎる魔力に当てられた鎌霧は漏らした。
それも小だけでなく大も。
「おいおい、漏らしてやがる。」
「き、騎士ども!早くこいつを殺せ!」
鎌霧と一緒についてきていた王国軍の騎士は鎌霧に命令されたが誰も動かなかった。いや動けなかった。
彼らもまた俺の魔力に当てられていたのだ。
鎌霧は仮にも勇者で魔力値がまだ多かった方だから漏らす程度で耐えていたがあまり魔力を持っていない騎士は立ったまま気絶したりふらふらしていたからだ。
「なぁ、殺すんだろ?鎌霧君。じゃあ殺してみろよ。お前が殺したがっていた龍人だぞ?
それとも実際に見て怖気付いた?」
「ひぃぃぃ!!た、助けてくれ」
「お前から攻めてきて助けてくれって頭大丈夫か?
人を殺す奴は殺される覚悟を持ってこい!」
俺は話しながら近づいて頭をさっきのように掴み王国軍の方に投げる。
「き、貴様は人間じゃない!魔族だ!いずれ俺たち勇者がお前を殺してやる!
後ろにいる女どもは俺が世話してやるよ!」
とさっきまで半龍化した俺にビビっていたのに周りに王国軍の騎士がいたら強くでる。
典型的なスネ夫だな。
「お前は本当に殺されたいらしいな。
オラァ!!!」
「オーラオラオラオラオラ!オラァ!!」
俺は鎌霧に近づき顎下に拳を振り上げる。
半龍化によって上がったステータスの力で鎌霧を上に浮かす。
そのあと背中に生えている翼で飛び鎌霧に連続で殴り続ける。
最後の1発で地面に叩きつける。
「てめぇら王国軍はなにもしてないから帰れ。そのクズも連れてな。
多分死んでるな。」
王国軍の騎士は鎌霧を乱雑に運び帰って行った。
後ろでアリアとミルとクレナは
「やさしいの。殺さないとは。」
「殺すと思った。」
「ヤッちゃえばよかったのに…」
となかなか辛辣なことを言っていた。
俺は俺で「あぁー、刀の試し切りでもすればよかったな。」と言っていたらしい。
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王国に戻った軍
「国王様!直ちにお耳に入れたいことが。」
「なんじゃ、申してみよ。」
「は!2週間程前我々は勇者鎌霧様とドワーフの里に侵略しておりました!
そこで勇者氷薔薇がおりましたがやつは龍人でした。
直ちに指名手配した方がよろしいかと。」
「あと鎌霧様が氷薔薇の攻撃で死亡しました。」
「そうか。鎌霧の代わりはいくらでもいるからよい。
即刻氷薔薇の指名手配をする。」
「は!了解しました!」
王国軍騎士の中にいた位の高いやつが今回の件について国王に報告する。
そして、それを知った勇者達は氷薔薇を殺そうと動き出す。
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