54話 侵入してくる勇者
ドワーフの里に滞在して3日が過ぎようとしていた。
「柚季、ひま。」
「まぁそうだろうな。ここ何もないし。」
ドワーフは基本物作りが楽しみの1つだ。物作りしておけば他の物はいらないくらいに。
だから娯楽施設とかは無く店もほぼない。あるのは食べ物屋くらいだ。
そんな中で3日もいたミルは我慢の限界に来たらしい。
「なんか面白いことないのー?」
クレナもミルの横に座って俺に言ってくる。
すると家の外からドワーフの叫び声が聞こえてくる。
「人だぁ!!人が来たぞぉ!!」
俺はその声を聞いて家の外というか洞窟の外に出る。
「ふははは!魔族どもめ!俺様が殺してやる!」
とドワーフに剣で切りかかっていたのは俺たちを召喚した王国とクラスメイトの勇者だった。
確か勇者の名前は
「………鎌霧煉夢」
「あ?誰だ今俺様の名前を呼んだのは!」
地球にいた頃のこいつは確かこんな俺様俺様いう奴ではなく強い奴の陰に隠れてコソコソしたりしていたスネ夫ポジションのやつだった。
そんな奴がこんな風になったのは今まで力を持ってなかったこいつがいきなり力を持ったのはいいが最初は戸惑っていたがこの半年で俺は最強だ!とでも思ったんだろう。
「俺だよ。鎌霧くん。」
「てめぇは氷薔薇じゃねぇか!1番会いたい奴に会えてよかったよ!じゃ、俺様に殺されろ。」
とこっちに近づいてきたと思ったら持っていた見た目だけの剣で斬りつけてくる。
「なにしてるの?おままごと?」
「なんで避けんだよ!俺様に切られろ!」
「まず君の剣は誰に鍛えてもらったんだい?」
「王都1の鍛治師だよ!」
あの王都ってゴリアスさん以外クソみたいな鍛治師しかいなかったからな。しょうがないか。ゴリアスさんも今はいないみたいだし。
「2つ目、君は誰に剣を教えてもらったんだい?」
「あ?俺様なら我流でも最強なんだよ!」
と言いながらクッソ遅く斬りかかってくる。
俺はそれを避けて鎌霧の頭を掴む。
「3つ目、誰の断りを得てこのドワーフの里に来たんだ?」
「俺様が直々にドワーフを殺しにきたんだろうがぁ!!」
「はぁ、やれやれだぜ。」
ドワーフの力がなかったら全く人間の文明なんて発展してないだろ。
「てめぇ、なにジョータローの真似してんだよ!調子乗ってんじゃねぇ!!!」
王国騎士は俺と鎌霧が戦っているのをオロオロしながら見ていた。
「俺はドワーフどもを皆殺しにする!エルフも!全ての魔族をだ!どこかに生き残りがいるっていう龍人もぶち殺してぇな!」
そう鎌霧が言った瞬間大地が揺れる。
魔力が溢れ出している。空間に光が見えるようになる。
後ろにいたアリアが驚く。
「これは凄いのじゃ。魔力が可視化されるまで溢れておるのじゃ。」
「ん、柚季怒ってる。」
「ふぁぁ!!怒ってる所初めて見たよー!!」
「さすがです。」
俺は無意識に半龍化をする。
おでこから捻れた角が生え、背中の肩甲骨から龍の翼が生える。
腕や脚、顔の頰に龍鱗が出てくる。
「き、貴様!なんだ!それは!」
鎌霧は後ずさりながら俺を見る。
俺は鎌霧を睨み返してこう言う。
「てめぇは俺を怒らせた。」
ジョジョを久しぶりに見たのですこしジョジョネタを
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