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29話 剣魔姫

 アンフィスバエナに殺されかけたあと俺はダンジョンを出て冒険者ギルドにいた。


「ダンジョンの20階層にアンフィスバエナがいたんだけど……」


 と受付嬢に言うと


「アンフィスバエナですって!」


 と大きな声で驚いた様にこちらを見た。

 その声が聞こえた周りにいた冒険者達は一瞬静まり返ったあとすぐさま騒ぎ出した。


「アンフィスバエナとかまじか………

 しばらく20層以降行けないな。」

「そうかもうそんな時期か。」

「もう半年も経ったのか。」


 など冒険者達は仲間と共に騒ぎ出した。


「アンフィスバエナってなんなんですか?」


「アンフィスバエナは20階層のボスだよ。

 ただし一度討伐されたら半年の間は出現しないという魔物だよ」


 と俺の後ろに並んでいた冒険者っぽい人に教えてもらった。


「それにしてもアンフィスバエナと戦ってよく生き残ったね。

 それとも戦う前に逃げてきた?」


 と言われ俺はアイテムボックスからアンフィスバエナの魔石と牙を取り出した。


「おお!それはアンフィスバエナの魔石と牙じゃないか!」


 とアンフィスバエナの説明をしてきたやつとは違う冒険者が俺の持っているものを見てそう言った。


「それ!お前が討伐したのか?」


 と若干興奮気味に俺に言ってきた。


「いや、俺こいつに殺されそうになってな。

 殺される直前に誰かがアンフィスバエナの首を二本とも切ってくれて助かったんだ。

 そのあと周りを見たけど誰もいなかったんだ。」


 と俺が説明すると

「アンフィスバエナの首を切るだって?

 そんな馬鹿な……」


「そんな事出来るのはこの迷宮都市じゃ4人だけだ。

 そのうち2人は深層に行ってる。

 多分お前さんを助けたのは剣聖だ。

 もしかしたら深層から帰ってくる途中で助けたのかもしれねぇーが。」


「それいくらするんだ?」


 と俺の魔石を指差して行ってきたので俺は受付嬢に魔石の確認売却をしてもらった。


 と受付嬢は魔石を謎の機械?魔道具?に入れ確認していく。


 魔道具がガタガタと音を出しながらしばらく経つとチーン!と言うカードを作った時と同じ音で魔石の確認をした。


 そして機械に表示されている文字を見て受付嬢はまた固まった。


「いきなり動かなくなってどうしたんですか?」


「…………………亜種」

「何ですか?」

「アンフィスバエナ亜種」


 と鑑定結果が出てその機械に一緒に書いてある魔石の金額は


「10億コルナ………」


 と書かれていたのを受付嬢が読み上げた。


 そして機械から魔石を取り出し俺に返してきた。


「こんな10億コルナも一気に払えません!」

「ギルドちょ〜またあの子がぁ〜」


 と死にそうな泣きそうな声で奥に入って行った。


「アンフィスバエナ亜種だと?

 その首を切るだって?

 そんなの剣聖でも出来るか!」


 と言って騒ぎ出す。

「じゃあ誰がやったんだ!」

「おい坊主、さっき俺言ったよな。」


 と、ハゲのおっさんが聞いてきた。


「ん?さっきの話ってなんだ?はっさん」


「はっさんって俺のことか?

 まあいいさっきのアンフィスバエナを一人で討伐出来るのは4人だけだと言った。

 だがその中の3人は亜種なんてとても勝てない。

 ただ一人勝てるのは魔法と剣を極めた女

 剣魔姫と呼ばれている。」


 とはっさんは真剣な顔で俺に言ってきた。


「ただし、誰も剣魔姫の顔はしらねぇんだ。

 ダンジョンに潜ってたらいつか会えるかもな。」


 と言われ俺は「剣魔姫……」と言いながら冒険者ギルドを出て、途中の屋台でアルミラージの串焼きを買って宿に帰った。


 ーーーーーーーーーーーーーーー

 ???サイド


「くしゅんっ

 ………………風邪かな?」





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