24話 ギルド長
「おい、てめぇー昨日の戦いでどんなイカサマしやがった!?
てめぇみてぇなクソガキに俺様が負けるはずねえんだよ!」
と俺に向かって言ってきているがザクォーの後ろにいる仲間?の人は俺に向かって頭を下げて
(すまん)
みたいな目でこっちを見てきた。
「おい!どうにか言ったらどうなんだ?
許して欲しかったら昨日の戦いはザクォー様が強すぎてイカサマを使ってしまいましたって言え!」
と目を見開き怒鳴るようにこちらに言ってくる。
それを聞いた周りの冒険者たちはザクォーのした行動にドン引きしていた。
「なぁ、ザクォー?
お前は魔物と戦っていて負けそうになったら魔物に対してイカサマだ!
やり直せ!って言うのか?
ていうか戦いなんだからイカサマだってしていいだろ。それも実力なんだから。」
と言うとザクォーは腰に付けていた剣を抜き脅してきた。
「なぁ、今お前剣持ってないだろ?
そして俺は剣を持っている。
じゃあ俺が勝てるにきまってるよなぁ!!!!」
と言いながらまた昨日と同じように右上から左下に向かって剣を振り下ろしてきた。
俺はそれを避けザクォーに言った
「この冒険者ギルド内では武器を抜いてはいけない。
抜いていいのは地下の闘技場のみ。
これは冒険者ギルドの規則だ。」
「そんな規則ぐらいで俺をしばれると思うな!」
と言いながらまた剣を水平切りしてきたが俺が避けると同時に俺の後ろから黒い影が通り過ぎていきザクォーの剣を叩き折った。
「ザクォー、私は前にも言ったよな。
ギルドで騒ぎを起こすな。と。
なんでまた騒ぎを起こしてんだよ、それも剣まで抜きやがって………
街でもお前の素行の悪さはよく聞いている。
今ここで宣言する!
冒険者ザクォーは只今を持って冒険者の称号を剥奪する!」
とギルド長はザクォーを見下ろしながらそう言った。
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ギルド長がザクォーを追い出したあと俺に向かって
「今日は済まなかったな。
まさかあいつがあんなに落ちぶれていたとは。
流石に今回はもう許せなくてな。
あと柚季のSランクの件だがあと1週間近くはかかるそうだ。
では、また会おう。」
と言いギルド長はギルドの奥に入っていった。
宿に戻り俺はミストルティンと朧を手入れし始めた。
剣は以前手入れし忘れていてもあまり変化は無かったが刀の朧は手入れをしないとすぐに切れ味が悪くなりきれなくなってしまう。
以前王都でこの武器を売ってもらったドワーフのゴリアスはこの迷宮都市にいた。
この迷宮都市と王都それにドワーフの国に武器屋兼鍛冶場を持っているようだ。
ドワーフの国は国というより街が山岳地帯にひっそりとあるだけの国だ。
「はぁーこんな武器の手入れをするなんて日本にいた頃には考えられないな。
と言うかずっと気になってたけどあの国で召喚されて返還の術がないっていっていたけど俺の祖先のフロスティアはどうやって地球に来たんだろ…………
絶対帰る方法はあると思うんだけどな」
と思いながらも俺は剣と刀の手入れをしていく。
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