15話 新武器の試し切り
俺がゴリアスの武器屋を出たのは12時過ぎだった。
「なぁ、お主わしのこと忘れておらんか?」
「ん?忘れてないよ」
「いや絶対忘れてたじゃろ。
わしになにも聞いてこなかったし」
「……そんなことないよ」
と俺は背中に冷や汗をかきながらアリアの隣を歩いていた。
今から俺がいこうとしてるのは、前に城の兵士が美味しいと言っていたのを盗み聞きした時に聞いた飯屋だ。
なんでもアルミラージの肉なんだが他の店で出てくるアルミラージの肉とは一線をきすようだ。
…………その分値段も他の店より高いらしいが。
飯屋に着くと人はまあまあ入っているようだが、どの席もいい装備を付けたいかにも金持ってますよ感が強い人ばからいた。
飯屋のアルバイトっぽい女の子が何にするかのオーダーを取りに来て頼み終わった後俺はアリアに言った。
「なぁ、午後はどうするんだ?」
「午後もわしは柚季と一緒におるぞ
1日休暇をもらっておるからの。」
「お前魔王だろ。誰が魔王に休暇とか決めてるんだ?」
「宰相じゃよ。
今現状はほぼ宰相が魔王軍を管理しておるからの。
わしは重要なこと以外は自由にしていいと言われてるんじゃ。」
「そうなのか、なんでアリアは宰相って呼んでるんだ?」
「…………ぶつぶつ、」
「なんて言ったんだ?」
「名前覚えとらんのじゃ……」
「……そうか。
魔王城に帰ったら聞いておいてやれよ」
「うん、そうするのじゃ。」
と話しているうちに雰囲気が暗くなってしまった。
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「さっき言ったように午後からは俺の新しくした武器の試し切りしに行くがいいか?」
「よいぞ。わしも久しく運動をしてみるのもいいからな」
俺たちは昨日キャサリンが言っていた東の森に行くことになった。
森に着くと早速アリアが何か感じ取ったのか片眼が元は赤だった瞳が右眼が金色になって魔法陣のようなものも書かれていた。
「奥から狼3匹がこっちに向かって勢いよく走ってきておるぞ」
「そうか、
それと後でその目の事教えてくれよ!」
と言い俺は剣のミストルティンを出し、構えた。
構えてから3秒くらいすると奥の茂みから狼が飛び出してきた。
それを俺は横に避けて首と叩くように切るとそのまま狼の首が切れて落ちてしまった。
そのまま俺は狼の首を切り落とした。
「おいおい、この剣切れ味良過ぎないか?」
「そらそうじゃろ。
属性だけの魔剣でも魔剣じゃ、
他の武器とは違うからの。」
「じゃあこの刀もか?」
と言って俺は妖刀朧を出した。
「そうじゃの。
というかもとより剣より刀の方が使えれば切れ味は良くなるのじゃ。
切っても切った感触がない!
とかになるんじゃないかの?」
「そうか、なら朧だけ試し切りして今日はもう帰るか。」
と言い、早速寄ってきた狼を朧で狩った。
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魔王が帰った後魔王城では。
「なぁ宰相、お主の名前教えてほしいんじゃが………」
「私の名前ですか?
サイショウ・マルコーンですが。」
「そうだったな。」
「もしかして、私の名前忘れたんですか?」
(でもいつも呼んでくれてたしちゃんと覚えてたんだろう。)
「そんな事ないのじゃ。
今までも呼んできたじゃろう。
確認のためじゃ。」
「そうですか。
では今日はもうお休みになりますか?」
「あぁ、そうするのじゃ」
「では、お休みなさいませ魔王様」
「お休みじゃ」
(まさかサイショウとはの……油断して笑いそうになってしまったのじゃ)
明日から0時投稿だったのを18時投稿に変更します。
その方が電車などの帰宅時に暇つぶしに読んでもらえたらいいと思ったから
べ、別に前に2回投稿18時にした時にpvが増えてこっちの時間帯の方がいいんじゃね?とか思ったわけじゃないんだからね!
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