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異世界でゆっくりするために旅商人を始めました  作者: 空亡
転生後―まずは収入源確保です―
8/29

―ステータスを詳しく教えてもらいました―

パラメーターの説明をしっかりしていなかったと思ったので一応説明回です。

んぅ、何度も同じ感じで起きてますね、私。さっと起き上がれるようにしましょう。

それで、ディックさんはまた、まだ寝ているのでいつもと違う朝食を作ってみます。

パンを切っておいて、二人分作っておきます。そしたら鍋に水筒の水を入れて、焚き火セットで火にかけてお湯にして、干し肉を戻して、余った水で野菜セットを軽くゆがきます。それで、切っておいたパンに挟んで、適当にサンドイッチができました。味は…干し肉だけよりはましです。でも、全体的に塩だけでちょっと…って感じです。まぁ、ディックさんを起こして食べてもらいます。


「うん…美味しいです…よ?」


やっぱり微妙ですか。


「いや、たまには野菜も食べないと体に悪いと思って…ね?」


二人して微妙な顔です。


「早く食べて稼ぎにいきましょう!」


「そ…そうですね。」


空気は変わりませんでした。さっさといきましょう。まずは明日も食べていけるだけの食料費を稼がないと!


…で、ダンジョン前ですが、ディックさんがいると大分と安心できますね。中々一人で入ろうと思えない場所なんですよね、ここ。それでは入りましょうか。因みに入ってからある程度したら二手に別れます。その方が効率が良いので。



…それで、ダンジョンに入って暫く進むと、狼みたいな奴が居ますね。ダンジョンの角を覗くようにしていたので、中々進み具合が悪いですが、安全第一です。前は何も無かったから良かったですが、2体以上同時に相手に出来る気がしません。

あ、狼みたいな奴が移動しようとして、私の方にお尻を向けています。隙ありです。


「ふっ!」


[ギャイン!?]


銀のナイフを後ろ右側の太股目掛けて投げて、命中しました。深々と刺さっています。それで、狼みたいな奴がこっちを向いて私を見つけると、


[アォーン!…グギュ!?]


喉に目掛けて投げたナイフが命中しました。そう言えば遠吠えって何の効果がっ…!?


[グルルルルル…]


[ヴヴ…]


二体の狼みたいな奴等が現れました。遠吠えは仲間を呼び出す効果だったんでしょうか…。

これはヤバイです。二体とも向かってきています。二体相手とか初めてです。どうしましょうか?

…そう言えば、全魔法行使のスキルを持っていました。何か即座に出せて有効な魔法は無いでしょうか?


魔法名…アップリフト

魔法効果…指定した場所の地面を隆起させる。

詠唱…〔大地よ、隆起せよ。〕

消費MP…3


これは…使えますかね?どのくらい盛上るんでしょう?でも、つまづかせるのなら丁度良いですね。


「大地よ、隆起せよ。アップリフト!」

現MP・73、最大MP・76


すると、こちらへ向かってきていた狼みたいな奴等の足下を隆起させて転ばせるつもりが、狼みたいな奴等の隆起が大きすぎてそのまま天上とくっついて…


[[ギュブ…]]


「うわぁ、グロい。」


二体の狼みたいな奴等の胴体上半分が転がってきました。マジグロい。でも直ぐに黒い塊になって牙を残して消えました。


「これどうしましょうか…」


完全に塞がれてしまった道を見て、本気でどうしようかと思いましたが、魔法で作ったなら魔法の効果をきれば…って何か無理です。戻りません。


《それは魔法を解いても戻りませんよ?》


「うぇ!?」


突然すぎて変な声が出ました。管理者さんびっくりするから気をつけて下さい次からはちゃんと聞きますから。


《あ、すみません》


謝るのはいいので、何でか教えてください。


《はい、分かりました♪》


《先程貴女が使った魔法は事象発生型の魔法で、直接地面を作ったりせずに実際に存在する地面に事象を発生させただけなので、事象発生後は魔法が解けても、元々あった地面は自然の法則に従い始めるのです。》


えーっと、つまりは地面を隆起させただけであって、地面を産み出したわけではない。つまり、魔法でできたものが存在していないので、魔法を解いても消えないと。


《そんな感じです。》


それならそれで、どこから持ってきた土かが気になりますね。


《それは、術者によい影響を与える魔法以外は、極力術者に影響を与えないようになっているので、術者周辺を除く場所…その隆起した…というか壁になった裏の土を持ってきたんだと思いますよ?》


なるほど、それは良いことを聞きました。魔法は術者に影響を与えないようにするんですか。


《あ、但しですけど、魔法と魔法が合体してなにかが起こる際は、術者に影響を与えたりするようになってしまいます。魔法で水蒸気爆発を起こした方が吹き飛んだ例もあります。》


な、なるほど…魔法の合体は危険と。って言うか何者ですかそいつ?


《転生した方で、「大魔法使いを目指す!」って言ってました。その事故で死んでしまいましたけど。》


転生したのに事故死とは勿体ない。まぁ、それは置いておきますけど、壁が出来るのは異常ですよね?


《勿論異常ですが、上位魔法使いだとこんな物になりますよ。魔法の効果もパラメーター依存が大抵ですし。》


へぇ、因みにどんなパラメーターですか?


《えっと…って危ないですよ?》

「へ?ってうわっ!?」


後ろを向くと、狼みたいな奴が走ってきていました。


[ヴァウッ]


「うひぃ!?」


何とか避けれました。ナイフで反撃です!


「せいっ!!」


[ギャン!?]


狼みたいな奴の右目にクリーンヒット。怯んだところにもう一刀。今度は脳天です。


「とりゃっ!」


[ギャン…]


脳天に深々とナイフが突き刺さり、狼みたいな奴は倒れました。すると、牙の代わりに小さな箱が出てきました。取り敢えず、管理者さん話を聞くために家へ帰りましょう。箱をもって一旦帰ります。あ、忘れ物したままです。壁を直して取りに行きましょうか。これ直す魔法って何でしょうか?


魔法名…ディフェーション

魔法効果…指定した場所の大地を陥没させる。

詠唱…〔大地よ、陥没せよ。〕

消費MP…3


これですかね。


「大地よ、陥没せよ。ディフェーション」

現MP・70、最大MP・76


天上まで隆起していた…というか壁になっていた地面が、元の地面に戻っていきました。それで、牙とナイフを回収して、取り敢えず水ですすいでから帰りましょう。


…それで、ダンジョンから帰ってきてまたベッドの上に座って話を聞く体勢ができました。パラメーターの説明をお願いします。


《分かりました。》


《パラメーターは、


レベル

生命力(HP)

魔力(MP)

筋力

防御力

魔法抵抗

賢さ

素早さ


と、この9つに分けられています。まずはレベルから説明をします。

レベルと言うのは、大雑把に言うと人生の経験値の指標等を纏めた物になっています。このレベルが上がると、全てのパラメーターによい影響を与えます。それで、レベルを上げる一番早い方法は、恐らく戦闘をすることです。何故戦闘かと言えば、戦闘を行った場合相手の経験を自動的に真似して得るからです。ですが、戦闘相手を殺した場合は対戦相手の経験をある程度奪うことができます。なので、魔物を撃破した場合にレベルが上がり易いんですが、基本的にレベルとパラメーターは教会で教えられないと分かりませんので、協会に行ったときにレベルが上がると勘違いする人が多いです。それと補足ですが、ボーナスポイントの振り分けは基本的には知られていないので、言わないように気をつけて下さいね?


次に、生命力(HP)ですが、これは文字通り生命力を表していて、ダメージを受けると減少し、0になると生命維持活動に支障をきたしますが、安静にしていれば復帰は可能で、生命力の回復は休息することとなっています。更にこの生命力は、病気や毒などの耐性にも繋がっていて、高ければ高いほど病気になりにくかったり毒が効きにくくなりますよ。因みにですが、腕などの体の一部を切り落とされたりすると、最大値まで生命力が回復しませんし、流血によって受けたダメージは魔法などでは回復しません。それぞれ失った一部を戻す、もしくは生やすなどで回復と、自然回復で血が戻るまで回復しきりません。更に、健康に悪い生活が続いたり、重い病にかかると生命力の最大値ごと削れていきます。補足ですが、筋力と防御力で補正はかかりません。


次は魔力(MP)ですね。これはそのままではなく、魔力と精神力の一部だと考えてください。これの最大値は、体内の魔素と呼ばれる物体を貯める容量の指標でもあります。魔力は体内の魔素を使用すると減少し、最大値の約十分の一まで消費すると鬱病になる物質が増加し、0になると鬱になります。勿論休息することによって、体外の魔素を取り込んだり、体内で魔素を生成して回復すると治ります。ですが、普通に鬱病にかかったりすると最大値ごと削れていきます。補足ですが、訓練で増えないです。無理に0までやって回復しても無駄です。


続けて筋力。これは文字通り筋力ですが、主にインナーマッスル…主に内側の使っていない筋力の強化と、全ての筋力の維持を補助します。更に、筋肉の疲労を起こしにくい・しなやかな筋肉になる等、筋肉の発達を促します。別に高くてもムキムキにはなりませんし、筋肉を鍛えても上昇しません。代わりに、数年動かないなどをしない限り筋力は低下しません。なお、筋弛緩薬や、筋弛緩系の病の耐性にもなりますし、その場合生命力も耐性の値に加わります。


次、防御力。これは、回避力にも相当します。この値が大きいほど、体の反射の性能が向上したり、骨や皮膚が必要に応じて硬くなったり柔らかくなったりして、物理的ダメージを抑えます。回避力は、素早さも計上します。また、石になったりすると、防御力は低下しますし、反射神経を鍛えても上昇しません。因みに、必要なとき以外は皮膚や骨の硬度は変化しません。あくまでもダメージを負う一瞬のみ変化します。補足ですが、体が固いのはこの防御力が低い人が多いです。


次、防御力とは似て非なる魔法抵抗。これは、文字通り魔法に対する抵抗力にも影響しますが、精神的な耐性にも影響します。例えば、この値が大きいほどグロテスクな物や正体不明の生物などの恐怖心を抑えます。更に、魔素生成効率にも微量ながら影響します。それと、魔法の成功率にも影響したりします。基本的には魔法は暴走しませんが。補足ですが、魔法を受けても魔法抵抗は上昇しません。


そして次、賢さ。これは文字通り賢さ…知力を表したりしていますが、ここで言う知力は、記憶力や理解力、応用力などの知識を得るための基礎です。ついでにこれは、精神的な耐性というよりは、意思の強さにも影響していて、如何におぞましい光景であろうが、強烈な異臭であろうが耐えきるような不屈の意思の強さを作る素でもあります。また、魔法の威力、成功率にも影響したりします。これは魔法を深く理解できる力を持つものが魔素のエネルギー変換倍率を高めるためです。更に補足ですが、賢さは勉強しても上昇しません。なお、知力は様々な物に影響します。例えば高速で動く物体の視認などです。何故かと言われれば、脳の処理能力にも影響するためで、極端に高いと平行して二つの物事を考えることが可能です。因みに貴女の現在の賢さは、非常に高いです。大体平均的な宮廷魔術師位です。


次、素早さですが、これも少々特殊で、あらゆる速度の向上です。例えば詠唱速度や脳までの情報伝達速度等です。足も早くはなりますが、筋力が低いと最高速度も落ちます。走る速度は筋力が最高速度、素早さが加速力と考えていただければ宜しいです。また、このパラメーターも他と同様に、普通では中々上昇しません。


最後に、運。これは表示されません。何故なら常に変動し、測定できませんし、正直これは説明できません。運命力です。この値は基本的には良くなるだけとかではなく、ある程度の比率で悪くなります。


それから追加で注意ですが、スキルは未だ発見されていない未知の物とこの世界ではされていますなので、迂闊に言及しないようにしてください。後、この説明すべてを一度で覚えるのは辛いでしょうから、前々からの質問返答も含め、貴女のステータスにある説明用ヘルプボタンを強化しておきました。後でもじっくり確認してくださいね?


これで説明終了です。分かりましたか?》


取り敢えず、理解できるところは理解しました。でも、後でちゃんと確認しましょうか。それでは、一応説明聞くまで持っていた小箱開封です。


…魔石が入ってました。やったね!5050ベルだよ!


…気を取り直して、脳内取引を移動用で使用して、買い物します。

現MP・60、最大MP・76


取り敢えず牙をすべて売って303ベル、魔石を売って5050ベルです。これで、筆記用具を買って地図を作りましょうか。

基本的に管理者さんは今の所説明役です。

それと、平均的なパラメーターは、また今度説明するかもしれません。

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