何があったの?
私が朝登校したら、杉下と山川がケンカしたらしくて、ピリピリした空気が二人の間に流れてた。
しかも、山川は隣の号車だけど隣に座って居るから文字通り二人の間に座ってる私はとても居心地が悪い!
おかげでクラスの人から同情の目を向けられてます。
「美緒おはよ〜。朝から隣の人達は凄いね」
苦笑しながら話しかけてきたのは親友の赤宮和月。
いつも一緒に登下校してるんだけど、今日は別々で登校したらクラスがこうなってたら苦笑するよね。
「和月、おはよ〜。お願い! この状況何とかして!」
きっと和月なら助けてくれる!......と思う。
「涼太、杉下おはよ。何二人揃って険悪なムード作ってるの?"愛しの美緒"が二人のせいで困ってますよ〜?」
助けてくれたのか、コレ!?
「和月!? 愛しのって何! しかもサラッとそこだけ強調しちゃってるし、ニヤケながら言ってたんの!?」
「うわ〜、美緒必死。そんなに好きな人知られたくないのか〜」
これまたニヤニヤしながら。完全に楽しんでますね、和月さん。
「とりあえず、茶番は置いといて、二人は本当に何があった?」
何か置いて置かれたよ、今のくだりなんの意味があったの。
でも、和月はすぐ真面目に聞いてくれた。切り替えのしっかりしたいい子なんだよね、和月って。
「あ〜こいつとケンカした」
「大和に宣戦布告して怒らせたかもしれない」
えっ!? 話が見えないんだけど!?
「ああ〜、そういう事ね。私は特に口出しする気はないけど、頼まれたら助けてあげるかもしんない。面白ければ協力してあげる」
「ちょ〜っと和月さ〜ん? 私全然会話の内容分かってないんだけど和月はわかったの?」
「うん。わかんないって美緒も鈍感だね〜。これじゃ二人共苦労するわ」
失礼な!! その上会話の内容は
内緒
とか言って教えてくんないし。
「ちょっとアレだけど俺は頼むわ。山川には負けたくない」
「俺も頼む。やっぱり大和には譲れない」
「ほう。二人は本気なのね」
しかも意気投合して会話終わっちゃったし......
もう! ほんと何があったの?