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DEAD  作者: 鼻セレブ
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4.戦闘開始

隆「なんだこれ...」

 近くには居ないものの辺りはどこを見てもゾンビがいる。うろつく奴、立ち止まってる奴、人であったものを貪りつく奴、まさに地獄絵図だった。

正志「こんなんで先にいけるんでしょうか?」

 隆と正志が愕然としている最中一樹は注意深く観察し20m先の歩道脇に止まる一台の車を見つけた。

一樹「気を抜くな!こんだけ広い通りなら全体を二重にも囲まれなければ走って逃げれる。それと提案がある。あそこに黒い1BOXの車が見えるな、あれに乗って行こう。」

隆「おいおい良く考えろよ映画じゃないんだ最近の乗用車は直結できねぇぞ!商業車ならともかくな。」

正志「でもなんとかしないと家まで走りっぱなしじゃ体力が持ちませんよ。その商業車ってやつを探しましょうよ。」

 隆が呆れた顔で正志に言った。

隆「このゾンビだらけの中で商業車を探しながら進んでたら少しも行かないうちにGAME OVERだ。」

 ジェスチャーで両掌を上に向け肩まで上げた。すると一樹がその会話に割って入った。

一樹「あの車にはゾンビが一体乗ってるんだよ。」

隆「だからどうした?」

一樹「そのゾンビはどうやって車に乗った?丁寧にドアまで閉めたのか?いくつか考えれるのは噛まれた奴がただ鍵が開いていて車の中に逃げ込んだままゾンビになったか、噛まれた奴が今乗っている車の所有者かだ!まぁ他にいくつか例はあるがな。どっちにしろ鍵がある可能性は限りなく低いんだけどな。」

 二人は一緒に唾を飲み込んだ。

正志「分かりました、でも誰が行きます?みんなで行った方がいいですか?」

一樹「考えはある、一つは誰か一人で行って鍵があれば中のゾンビを撃退しバックでここに戻り残る二人を乗せて出発だ。もう一つは三人で行って鍵があればゾンビ撃退、出発だ。」

隆「鍵がなければ?」

一樹「分かるだろ、目的地に向かって全力で走れ!さぁどっちにする?もぉ時間が勿体無い、決めなけりゃ俺が一人で行くぞ。」

隆「俺は行くぜ!一人よりはマシだろ。なぁ。」

 考える間もなく隆が言って正志に同意を求めた。

正志「ですね。」

一樹「鍵が付いていたら俺が中のゾンビを殺るからお前等は近づくゾンビを頼んだ。じゃぁ行くぞ!...1.2.3!」

 掛け声と共に周囲のゾンビに気づかれないように車に近づいた。車に着くと車中のゾンビには気づかれたが他のゾンビには気づかれていなかった。

一樹「こっち側じゃ鍵の場所が見えねぇ!逆に回るしかないが絶対に見つかっちまうな。」

 舌打ちをしたあと周囲のゾンビが多すぎて一樹の顔色が悪くなっていた。

隆「ここまできたんだから引き返せねぇんだ行くしかねぇだろ!もし鍵があっても間に合わなかったら走って逃げればいい。」

 同じ考えなのか正志が一樹を見て頷いた。

一樹「よし...1.2.3」

 一斉に運転席側に回り込むと鍵がついているのが確認できたが肝心のドアの鍵が開いていなかった。

隆「早くしろよ近づいてきたぞ!」

 口から異様な物を垂らしゾンビ特有の両手を前に突き出しながら迫っているのを金属バットを握り締めて構えていた。

一樹「くそ!これしかないか!」

 一樹は木刀を構えると運転席側の窓を叩き割った!それと同時に中のゾンビが上半身を外に投げ出してきて一樹に飛び掛ってきた。そのころ後ろでは隆と正志がまだ数こそ少ないがゾンビと奮闘中だった。

正志「このやろぉ!死ねぇ〜!」

 コンビニから持ってきたモップで攻撃していたが全く効きもせずゾンビは足を止める事はなかった。

正志「隆さん、モップじゃ無理ですよぉ〜!」

 隆は回りに居たゾンビ三体目を、金属バットで頭を叩き割った所だった。

隆「これ使え。」

 隆は正志に向かって金属バットを放った。

正志「でもそれじゃ隆さんは?」

 受け取ったと同時に目の前にいたゾンビの脳天に叩きつけ絶命させて言った。

隆「俺こう見えてもちょっぴり強いんだよ。」

 4体で群がって近づいてくるゾンビに向かって走り出し手前の奴の顎にアッパーを入れ、隣の奴にの横面に右足刀を入れ、そのままの勢いでその後ろにいたゾンビに左後ろ回し蹴りを頭部に入れ、最後の一体は踵落としに行くまでの工程で顎を蹴り上げそのまま上を向いた顔面に打ち下ろし地面に叩きつけ一瞬にして4体のゾンビは動かなくなっていた。正志は一つ大きく呼吸をして死に絶えたゾンビを見て言った

隆「まぁこんなもんかな。」

正志「すげぇ!隆さんも一樹さんも強すぎ。」

隆「バカ!後ろ!!」

 正志が後ろを振り返った瞬間一体のゾンビが目と鼻の先まで近づいていた...が正志は半歩引き金属バットを左腰に引き収め一閃しゾンビの頭上半分を切り?落とした。

正志「あっぶねぇ〜。死ぬかと思った。」

隆「お前すげぇじゃん!剣道かなんかやってたん?」

正志「いや親父が居合いの免許皆伝で道場もやっていたんで、小さい頃から教えられてたんですよ。隆さんと一樹さんには負けますけどね。」

隆「俺は昔空手を習ってたんだけどどうも顔面攻撃なしがしっくりこなくて辞めちまった。一樹はなんもやってないんだけど俺が今まで会った中でとびっきり強ぇぞ。」

正志「そぉなんですか、二人を見てたらこの先大丈夫な気がしてきました。」

隆「俺もそぉ思ってきた。さて今度は数が半端じゃねぇぞ、気合入れてけよ。」

正志「はい!」

 二人には数えきれないほどのゾンビが近づいてきていた。

一樹「くっそぉ...」

 一樹は車の中のゾンビに不意をつかれ後ろに跳び難を逃れたが、背後からきたゾンビに掴まれてしまった。だが強引にゾンビの頭を掴み強引に首をへし折りゾンビは崩れ落ちた。車の回りにはゾンビが寄ってきていたが一樹は気にも留めず車の近くにいるゾンビを殴りつけたあと木刀で回りにいるゾンビの脳天を叩き割った!最後に車中にいるゾンビの顔面に木刀を突き刺し動かない事を確認すると一樹は叫んだ!

一樹「こっちはOKだ早く...」

 一樹が言い切る前に二人は猛スピードでこちらに走ってきた。後ろからは数え切れない程のゾンビが向かってきていた。

隆「もぉあんな数はさすがに無理だ!早く行こう!」

 一樹は必死に運転席にいるゾンビをどかそうと試みるが中々上手くいかない。そうこうしているうちにゾンビはもうそこまで来ていた。

一樹「よしどいたぞ!乗り込むぞ!」

 車中にいたゾンビをなんとかどかし乗り込もうとした時。

隆「一樹もぉ諦めろ!もぉ無理だ!走れ!」

 一樹は腕を隆に強引に引っ張られ二人は走り出した!が正志は諦めきれず運転席に乗り込んだ。

隆「正志まだ間に合う!下りて走れぇ〜!」

 隆は走りながら叫んだ。正志は聞こえていたが諦めきれずに車のキーを回すが中々エンジンがかからないままゾンビに割れた窓から腕を掴まれた!

正志「かかれぇ〜〜〜〜〜!死んでたまるかぁ!」

 ゾンビが車を取り囲むのに時間はかからなかった...

隆「正志...」

 二人は辺りにゾンビがいない所まで行くと隆はゾンビが車を取り囲むのを見て愕然としいきなり一樹に掴みかかった!

隆「お前が...お前が車で行こうなんて言わなけりゃ...」

 一樹の肩を掴む手に力が入り隆の目には涙が零れていた。すると一樹が車を取り囲むゾンビを指した。

一樹「隆!見ろ!」

 その時ゾンビの集団の中から黒い1BOXが二人に向かって飛び出してきて正志が叫んだ!

正志「二人とも止まるとゾンビが寄ってくるからこのまま乗って!」

一樹、隆「正志!!」

 二人は車と平行に走るがやっと追いつくスピードなので中々ドアに手が届かない。

一樹「少しスピードを落とせ〜!」

正志「まだ仮免までいってないからそんな微妙な操作できないよぉ〜!」

一樹「アクセルを踏んでいる足を離せ!」

 正志は言われた通りにアクセルから足を離した、少しづつスピードが落ちてきたので一樹はドアに手が届きドアを開けると一気に飛び乗り、隆の手を取り引き上げた。

隆「間一髪だぜ〜。」

一樹「正志大丈夫か?怪我ないか?」

正志「怪我はないですよ。二人は?」

一樹「こっちは大丈夫だ、無事で良かった。」

正志「もぉ終わりだって思った瞬間エンジンがかかったんですよ。映画のワンシーンみたいですね。」

隆「バカ野郎!無茶しやがって死んでたらどぉすんだよ!」

正志「ごめんなさい。」

一樹「まぁまぁみんな無事だったんだから結果オーライでしょ。でもまぁ隆は泣くほど心配してたみたいだけど。」

正志「隆さんが...泣いた?」

隆「泣いてねぇよ!てめぇ何言ってんだよ!俺はただ心配しただけだ。」

正志「隆さんごめんなさい今度からはそおゆう事がないようにします。」

隆「分かればいいんだよ、助かって良かったよ...一樹、さっきは、なんてゆうか言い過ぎた悪かったよ。」

 鼻の頭を指でいじりながら一樹を見ないように言った。

一樹「今もお前あれもお前だろ、嫌ならこんなに長く付き合ってねぇよ。」

 微笑しながら隆を見ている一樹を横目に隆は照れ隠しにバックを取り出し一気にミネラルウォーターを飲み干した。三人が乗った車は大通りを走っていった。少し慣れない運転で蛇行しつつ走る車をゾンビが近くにいない比較的安全な場所に車を停車するよう指示した。

隆「よしその辺でいいだろ、運転変わろう。」

正志「怖かった〜。」

 緊張が途切れたのか大きく息を吐き肩を落とし首を鳴らし後ろの席に移動していた。

一樹「正志の運転の方がゾンビより怖かったかもな。」

正志「あぁそぉですよぉ仮免三回も落ちましたが何かご不満でも〜!」

 少し頬を膨らまし目を細めながら一樹を睨みながら言った。

一樹「正志さんがいなかったら僕たち助からなかったですよぉ〜、感謝感謝。なぁ隆?」

隆「そぉそぉゾンビに囲まれた時も凄かったんだぜ!居合いを習ってるらしく達人みたく金属バットでゾンビを切る切る。見せたかったなぁ。」

隆は運転席に乗り込みながらそう言うと慣れた手付きで車を走らせる。

一樹「へぇ〜そりゃ凄ぇな、じゃぁ木刀は正志に渡しておいた方がいいな。でもさっきみたいな無茶はするなよ。」

 木刀を正志に渡し正志は木刀を見ながら言う。

正志「二人の格闘術?とゆうか運動神経がいいとゆうか僕なんか足元にも及ばないですよ。」

隆「実戦経験が豊富なだけだよ、俺も一樹もな。そおだ正志、一樹にあれ見せてやれよ。」

 持ってきたバックの中から正志は一本のベルトを出した。

正志「ジャ〜ン!これはなんでしょぉ?」

一樹「あっ!拳銃じゃん!どうしたんだそれ?」

 なんでそれをお前等が持ってるんだとゆう驚きの表情で聞いた。

隆「実はさっきの殺したゾンビの中に警察がいて銃だけ取る暇がなかったからベルトごと無理やり引きちぎってきた。」

 得意げに隆が言うと一樹は警察が使っている拳銃《ニューナンブ装弾数5発》を手に取り、付いていたワイヤーを万能ハサミで切った。使った事がない代物だったがなんとかリボルバーを出し弾薬を確認した。

一樹「ラッキー!全部はいってるぞ!」

隆「一発だけ弾頭がないのないか?一発だけ空砲が入ってるって聞いた事あるぞ。」

弾薬を全部出し調べたが全て弾頭はあった。

一樹「全部あるぞ、噂なんじゃねぇの?でも五発じゃこの先はやっぱ辛いか。」

隆「まぁいいそれは一樹が持ってろよ一番無茶しそうだしな。」

一樹「わかった。でもどこに入れときゃいいんだ?ズボンに差しとくのか?」

 色々なところに入れたりするが中々いい所が見つからない。

正志「拳銃が入っていたホルダーをベルトに付けたらどうですか」

 なるほどと何度か小さく頷くとベルトからホルダーを外し自分のベルトの右側にホルダーをつけてその中にニューナンブを収めた。

一樹「どぉ?かっこよくない。」

隆「いいじゃん、でもこのままで行くと病院に着くの暗くなっちまうから弾薬はもっとほしいな。」

 急な事に対応出来るようにスピードを出し過ぎないよう注意して走っていた。

一樹「正志警察署はもぉ近いのか?どのくらいだ?」

正志「あと信号二つ目の左側にあります。」

 前に体を乗り出して先の信号を見ながら指を差して言った。だが丁度そのあたりにはゾンビが何十体も集まっていた。

一樹「停まらないであいつら跳ねちまえ!でもスピード出しすぎるなよ!フロントガラスが割れたり、事故ったら洒落にならねぇからな。」

隆「OK捕まってろよぉ!」

 車は少しスピードを出しそのゾンビ群に突っ込んで行った!ドガガガガガガッ!!とゆう激しい音を撒き散らし半数以上のゾンビを跳ね飛ばし、フロントガラスには血や体の何処かの箇所であった物が付いていたがワイパーで取り除いた。。

隆「気持ち悪ぃ〜ゾンビでも跳ねるもんじゃねぇなぁ。」

一樹「隆!Uターンしてあそこにいるゾンビを蹴散らさない事には何も出来ないぞ!」

隆「分かってるって!俺のドラテク《ドライビングテクニック》をなめんじゃねぇぞ!」

隆はハンドルを急激に切りサイドブレーキを上げアクセルワークとブレーキングで綺麗なスピンターンをして再びこちらに向かってきていたゾンビもろ共跳ね飛ばして行った!何度かそれを繰り返していくと辺りには動いているゾンビはいなくなった。

隆「こんなもんかな?」

 一樹と正志は衝撃で色々な所をぶつけたが大した怪我ではなさそうだった。車体は至る所が凹みフロント部分は元の形がわからないぐらいになっていたが走行するのに支障はなさそうだ。

一樹「よし、そうしたらあの鉄格子の門に鉄の扉があるんだがそこに運転席側を付けれるか?」

隆「余裕!」

 車はもはや動くことのないゾンビ達の上を乗り上げ、警察署正面右側にある鉄格子で出来た門にある鉄の扉に車を寄せた。

一樹「いくつか言う事がある聞いてくれ、まずこの中には三人で入る。隆、鍵を抜いて足元にでも隠しててくれ。これで他の二人がやられたとしても一人はここまで来れば逃げれるし、やられた奴が鍵を持ってたら最悪だからな。」

正志「だったら鍵を付けっぱなしの方がいいんじゃないですか?」

一樹「まぁ聞け、この中には多分ゾンビもいるかもしれないが生存者もいると思う、なぜならゾンビが集まっていたからだ。もし鍵をつけたままで中に入って生存者に車を乗って行かれる危険性もあるからな。」

正志「なるほど、だからか。」

隆「中には生存者がいるんだろ?だったらそいつ等が銃や弾丸をくれるか分かんないぜ。何人いるかも分かんねぇし。」

一樹「だから聞け!そいつ等がもし分けてくれなければ奪うまで!全てじゃないがな。あと一番面倒くさいのが生き残りの警官かな、妙に正義感が強いから一番銃を渡すのを拒否するかもな。以上だ何かあるか?」

隆「いいよそれで行こう。」

正志「僕も大丈夫です。」

 車のドアを開けるとちょっとやそっとじゃ壊れなそうな鉄の扉が威圧感を放ち来るものを拒むかのようにそこにあった。




何か小説について気になる点やこうなったら面白い等思うことがありましたらメッセージを頂けたら幸いです。

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