表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
DEAD  作者: 鼻セレブ
3/17

3.作戦

コンビニを後にした一樹は来た道を戻るだけの約100mの道のりがとてつもなく長く感じた。

一樹「警戒しながらだと随分時間かかっちまうな、ゾンビ共に会わなけりゃいいが。」

その時壁か何かを激しく叩く音が聞こえ、その場所を見ると民家の二階の窓を部屋からゾンビが叩いているのが見えた。

一樹「驚かすなよ、ってかさっきは気づかなかったけど騒がしかったのはあぁゆうやつか?」

恨めしそうにこちらを見ているゾンビを無視して行くと一樹のアパートが見えた。だが一体のゾンビがアパートの前をうろついている。

一樹「やべ!玄関のすぐ前に居るよ!どぉすっかなぁ...」

と、その時ドアが開きかけゾンビがそれに気づく!一瞬早く気づいた一樹は猛スピードで走り出しそのままの勢いでゾンビに飛び蹴りを放ちゾンビは衝撃で倒れた。一樹はサッカーの要領で頭を蹴飛ばし絶命させた。

隆「お前何やって...」

一樹「早く入れ!話しは後だ!」

隆を無理やり家の中に押し込むと、回りに何も居ないことを確認するとドアを閉めた。

隆「お前いきなり何やってんだよ!あの人死んじまったらどぉすんだよ!」

一樹「とりあえず簡潔に言う!黙って聞いて絶対に信じろ!」

窓の鍵を閉めカーテンを閉めながら言った。そして隆の返事も聞かずに話し始めた。

一樹「今、外にはどのぐらいか分からないがかなりの数のゾンビがいるはずだ、これからこの先のコンビニに逃げる!動きやすいぐらいに荷物をまとめてすぐにここを出るぞ!ここは一階だしドアも窓も薄い、襲われたらアウトだ。分かったか?」

何を言ってるのか良く分かってはいないが一樹が必死になって話してるぐらいだから余程の事なんだろうと思い、荷物をまとめながら聞いた。

隆「まだ良く分からんが大変な事が起こってるって事なんだな、じゃぁさっきのは...なんだっけゾンビだっけ?」

一樹「そぉだ、さっきのがゾンビだ!今のところ走ったりする奴は見てないが油断するなよ、あと倒すなら頭をやれ!首の骨は折っても効くかはまだわからない。あと噛まれたらそいつもゾンビになるから殴るなら手に何か巻いとけ。」

一樹はタオルを千切り両拳に巻いていく。それを見た隆も巻き始めた。

隆「一体何が起こってるんだ?どうしてこんな事に?」

一樹は首を横に振った。

一樹「分からない、俺だって聞きたいが誰に聞けばいい?こんな時はまず安全な場所に行く事だ。幸い携帯は繋がるみたいだから直美や信にも連絡したいな。」

隆「そのことなんだけど、お前が遅いからお前に何度もかけても繋がらなくて変だなって思ってたらお前の携帯がそこに置いてあって、じゃぁコンビニまで行こうって思ったんだよ。回線がパンク状態でどこも繋がらないんかな。」

一樹は置いてあった自分の携帯を手に取り直美に電話してみても信にしてもつながらなかった。

一樹「...直美...」

隆「でもメールは送れたぜ。」

一樹は携帯を手に取って見ると、受信メールがあった。

『一樹誕生日おめでとう。もぉ24才だね。初めて知り合ってから八年かぁ早いねぇ。今度の私の誕生日楽しみにしてるぞぉ〜。白衣の天使より。』

一樹はすぐに直美と信や家族にメール一斉送信した。

『このメールに気づいたら仕事をしていようがすぐにメールくれ!』...送信完了。

一樹「隆も家族にメールしとけ、念のため携帯マナーモードにしとけよ。」

隆「分かった、ところで武器ってかそぉゆうのなしで行くの?映画だと外国だから拳銃とかあるけどさぁ。」

押入れから木刀、金属バット、スタンガン、等凶器が入った箱を出した。

一樹「銃まではないが囲まれたりしない限りこのぐらいで十分だろ。」

隆「まだ木刀、金属バット、スタンガンは分かるけどボウガンがなんであるんだよ。」

一樹「あぁ昔兄貴に貰った。でも矢がそんなにないから持っていくだけ無駄だな。...さてこんなもんかな。そっちは?」

隆「俺はOKだ。」

金属バットを肩に叩きながら答えた。

一樹「じゃぁ準備いいなら行くぞ!十分気をつけていけよ。」

ドアの覗き穴から安全を確認するとゆっくりと外に出てコンビニに向かった。


隆「うぇっ...てかこいつ普通の人じゃねぇの?」

先ほど玄関前にいた人であったろう物を見て隆は言った。

一樹「信用しないなら生きる可能性下がるぞ。」

隆「分かってるけど死んでるの見てると普通の人だぜ、ゾンビって腐ってたりしてないのか?」

一樹「ゾンビになりたては細胞が死んで間もないから普通となんら変わらないさ、動いてるのを見れば嫌でも信用するだろ。」

隆「出来るなら見たくも会いたくもないんだがな。」

二人は半分を過ぎたところで遠目にコンビニのシャッターを叩く奴らが見えた。

一樹「やばいなシャッター閉めるときに気づかれたか?ゾンビは三体か、なんとかなるか。隆、入るのは裏口からだが正面にいる奴ら倒していくぞ!じゃないと音で他のゾンビまで寄ってきちまう!」

隆「マジ!?かなり緊張してきた、勝てるかなぁ?」

一樹「高三の時に二人で駅の所の駐車場で20人ぐらいと喧嘩したろ?あの時よりマシだよ。」

笑いながら話す一樹に対して隆は引きつった顔で答えた。

隆「あの時よりマシじゃないのがあったら教えてくれ!でも7人ぐらいぶっ飛ばしたあたりから記憶がないから、起きたときゴミ箱に尻がハマッテ抜けねぇし前歯は三本ねぇで最悪だったぞ!」

一樹「まぁよくもまあの時あの程度の怪我ですんだよな...じゃぁそろそろ近くなったし気づかれないうちに奇襲と行きますか!」

隆「いっせーのっせ!」

掛け声と同時に走り出した二人は一番手前にいる奴を隆が頭めがけてフルスイングした!金属バットとシャッターに挟まれた頭部は半分以上潰れて脳髄等が飛び出しヒクヒクと痙攣した。一樹は一番奥にいる奴を木刀で叩きつけたが死には至らなく何度も木刀を頭に叩きつけた!嫌な音と共に動かなくなり、前に目を向けた瞬間もう一体のゾンビが掴みかかってきた!

隆「一樹!」

一樹「くそぉ〜〜〜〜!」

思いのほかゾンビの力が強く首筋にゾンビの口が届くとゆう所で、高い音が鳴る!

『バチチチチチ!』

その瞬間ゾンビが小刻みに震えた!その隙にゾンビの首をありえない角度まで回し鈍い音が響き、力なく崩れ落ちた。

隆「ありがとうは?」

一樹「手なんか借さなければかっこいい逆転劇が見れたのに残念だったな。」

隆「そりゃ残念。」

そう言うと一樹に手を差し出した。二人は目が合い微笑すると隆が手を引っ張り上げ一樹を起こした。

一樹「さぁ急ごう!ここにいたらほかのゾンビが寄ってくる!」

二人は裏口に回るとドアの前に立ち軽くノックして声をかけた。

一樹「俺だ、開けてくれ。」

少しの間がありドアが開いた。

店員「良かった無事でしたか。そんなに血が、怪我は?」

一樹「あぁ怪我はないよ返り血だけだから、心配しなくていいよ。」

二人が中に入るとドアを閉め鍵をかけた。二人はトイレの洗面所で汚れを取ると隆が売り物のタオルを見た。

隆「ねぇこれいくら?」

店員「こうゆう時ですからお金は要らないですよ。良かったら何か飲みますか?お店のですけどね。」

隆「そっか、サンキュー。」

タオルで顔を拭きながらビールを取り出していた。

一樹「酒飲むなら少しにしとけよ、感覚鈍るからな。」

一樹もタオルを手に取り色々物色していた。

隆「俺、板垣 いたがきたかし23才宜しく。君は?」

一樹「そぉいや俺も自己紹介してなかった、岡村 一樹おかむらかずき今日で24才だ。」

店員「僕、江田 正志えだまさし18才高三です。岡村さん最悪な誕生日でしたね。」

一樹「一樹でいいよ、そぉだよ最悪な誕生日だよ。」

隆「俺も、隆でいいよぉ。まぁ人生一度くらいこうゆうのあってもおかしくないんじゃない?」

一樹「あってたまるかこんな日!!まぁいいとりあえず今後の事を話そう。」

隆「今後?ここにいればいいじゃん、わざわざ危険を冒す事ないんじゃねぇか?」

正志「そぉですよここなら飲み物もあるし食料だってあるから助けがくるまでもちますよ。」

それを聞いた一樹は黙っていたが少し考えて言った。

一樹「誰が助けに来るんだ?警察か?自衛隊か?SATか?軽く考えるな、最悪なシナリオで動かないと死ぬぞ!」

二人は何かを考えて黙っていた。

一樹「そのままでいいから聞いてくれ、俺は助けたい奴、生きてるか確認したい奴がいる。お前らはいないのか?正志、誰かと連絡取れたのか?」

正志「ずっと電話がつながらなくて誰とも...」

隆「メールなら送信できるぜ。」

正志「本当ですか?ちょっと送ってみます。」

その時一樹が携帯を見るとメールが三件あった。

信『何かあったかぁ?昨日は楽しかったけど二日酔いで頭痛いっつーの。早く仕事切り上げて帰るかなぁ。』

兄貴『一樹こっちはみんないるぞ。たまたま実家に来る途中にゾンビ?みたいな奴等に襲われたけど全員ぶっ殺してやった。とりあえず親父とかは話しを信用していないが家の中にバリケードを作ったから簡単にはあいつ等も入ってこれないだろう。お前は無事か?安全な場所にいるのか?ここにこれるのか?返事待ってる。』

直美『やっほ〜いなんだぃおじさぁ〜ん。こっちは大勢の急患だらけで忙しいよぉ。こんだけの人数が急患で来るぐらいだからTVでなにかやってるかと思ったらテレビ映らないしさぁ。あっそろそろ仕事戻るね、終わったら連絡するよぉ。」

一樹「良かったみんな生きてた。隆、TV映るか?」

隆「だめだ映らねぇ、携帯、電気、ガス、水道は生きてんのになんでTVは映らねぇんだ?」

正志「ラジオもなんか少し聞こえるんですがダメでした。」

一樹「そうか...とりあえず連絡したい奴にはメールしとけ、俺は直美が働いてる病院に行こうと思う。なんか急患が結構いるらしいからそいつらがゾンビになりかねないしあれだけ人が多く集まる場所だ危険じゃないはずがないからな。」

隆「お前正気か!?外はゾンビがいるんだぞ!ここの人通りが少ない所でさえいるんだぞ、まして街の病院って言ったらかなり人がいるんだ!わかるか?って事はゾンビも比例して多いって事だ!」

一樹「ついてきてくれなんて言わないさ、俺が好きで勝手にやるんだからな。お前等はここで待っててくれ何かあったらメールする。」

隆は唇をかみ締め何か色々考えていた...そこで最近流行りの歌が流れ、正志が携帯を見て少し黙っていたが一樹に聞いた。

正志「...一樹さん病院ってどこですか?」

震えた声で一樹に聞く。

一樹「三駅先の第一総合病院だけど、何で?」

正志「第一総合病院なら、僕も一緒に行きます!いや連れてってください!僕も自分の家に行きたいんです。お願いします!」

隆「おい、急にどぉしたんだよ?」

正志「たしか噛まれた人はゾンビになっちゃうんですよね?」

一樹「ゾンビになるまでの時間までは分からないが多分噛まれたらゾンビになる。」

正志「今母さんからメールがあって家には家族全員無事に立て篭もっているとの内容でした。」

隆「良かったじゃん!家は近いのか?でもそれと病院に行くのと何の関係があるんだ!?」

正志「メールはそれだけじゃなかったんですよ、隣の家のおじさんがさっき噛まれた所を助けて一緒にいるらしいんです。」

一樹「噛まれたのは何時だ?あとここの店長が出勤してきたのは何時だ?」

正志「えっと隣のおじさんは何時に噛まれたかは詳しく分かりませんがメール着たのが15:00だからその少し前です。店長は8:00に出勤してきました。」

一樹「店長が噛まれてゾンビになったのが昼頃...約4時間か。今15:30急がないと怪我の酷さで早くなるかもしれないからな。準備しろ!荷物は多過ぎず動きやすい量にしろ!」

正志「はい!」

隆「お〜ぃ!って事はまず正志の家に行ってその噛まれたおっさんどうにかしてそのまま病院に行って直美と合流って事か?正志の所はメールでそいつがゾンビになるから気をつけろとかじゃダメなの?」

正志「実は父は体が悪く寝たきりなんです、母は多分信じてくれないだろうし、妹にはなにかあった時何も出来ないと思うんです。だから俺がどうにかしないと。」

隆「はぁー、分かったよ。三人で行けばなんとかなんだろ!お前等に付き合うよ。」

正志「ありがとうございます!」

二人の会話を携帯を操作しながら聞いていたが何も一樹は言わなかった。

隆「お前はなんか言う事ないのかよ!さすがにシカトは切ないぞ!」

一樹はそれに対して微笑し言った。

一樹「俺が行くのにお前がついてきてくれない訳ないの分かってるからな。ほら早く荷物まとめろよ、すぐに出るぞ。」

そぉ言って一樹は携帯でメールを送った。


『兄貴、俺は無事だ。家の近くのコンビニに篭城してる、ここは水も食料もあるしゾンビ共にバリケードを破られる事はないと思う。だけど予定が変わって第一総合病院に行くことにした。そっちに行くことがある時はメールする。何もなくても数時間に一回は必ずメールする。みんな生きててくれて良かった。』

『信、今お前どこだ?今から言う事は嘘じゃないから絶対に信用してくれ。俺の家の辺りにはゾンビだらけだからそこが安全ならこっちには来るな。隆も無事で一緒にいる、直美は仕事先にいるがメールが返ってきたから無事だと思う。また連絡する。無事でよかった。』

『直美、今から言う事は嘘じゃないから絶対に信用してくれ。俺の家の辺りにはゾンビだらけだからそこが安全ならこっちには来るな。隆も無事で一緒にいる、あと急患が多いと言っていたがそいつらはゾンビになる可能性があるから気をつけてくれ。今から病院に行くから無事ならメールくれ。また連絡する。』


隆「お前って性格悪いな〜、『隆君ありがとう!君が来てくれるなら100人力だよ』ぐらい言えないかねぇ。」

似てない一樹のモノマネをしたが一樹は無視して正志に聞いた。

一樹「家はどこ?近くに交番とか警察署とかある?」

正志「家は病院に行く途中の真ん中ぐらいです。交番は近くにないんですが、向かう途中に警察署はありますよ。」

隆「交番とか警察署がなんなの?この状態じゃ誰も助けてくれないだろ。」

一樹「俺等が今必要なのは助けじゃない武器だ!警察署の中は多分ゾンビが必ずと言っていいほどいるだろうが近くにいけば警官のゾンビはいるだろう、そいつから拝借ってな訳。」

隆「なるほどそれならあんまり危険もないしな。ただ弾が少ないな。まぁないよりマシか。」

正志「でも拳銃にはたしかワイヤーがついてるから外せないですよ。」

一樹「知らないのか?あれ三重のフックになってるだけで、すぐ外せないけど外せるんだぞ。まぁ念のため万能ハサミが売るほどあったから持って行くけどな。」

隆「売ってんだって。」

タイミング良くツッコミをいれ気分上々だったがシャッターから激しい音が聞こえた。

一樹「外にゾンビがいないのがベストだったが時間もないしな、行くしかないか!まずは警察署を通って正志の家だ!その後第一総合病院だ気を抜くなよ行くぞ!!」

隆「おう!」

正志「はい!」

三人は裏口が安全かどうか確かめ警戒しながら通りに出るとシャッターの前に一体ゾンビが立っていたが一樹が木刀で脳天を叩き割った。

一樹「よし大通りに出るぞ。」

辺りはネズミ一匹いないのになにかいる気配が漂う中三人は大通りに出てそこで三人は驚愕した。


何か小説について気になる点やこうなったら面白い等思うことがありましたらメッセージを頂けたら幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ